野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

冬の野鳥⑦

2017-01-21 20:21:19 | 探鳥

 取るに足らないちっぽけな全能感に惑わされていると、自分の生が未来永劫続くと

錯覚してしまいそうだが、そんな訳はないのだ。そんなことは決してない。

人は永久に生きるわけではない。自分を作っていた肉体はやがては野に散り

土に還っていくのだ。我々の魂は無となり、僅かに親しいものの記憶に暫くはとどまるが、

そしてやがてはそれすらも消えていく。

 虚無的ではなく、妙に清々しく腑に落ちた感じでそう思える自分がいる。

 

 今日も近くの公園に冬鳥を求めてやってきた。

紅白に塗り分けられた鉄塔にトビのような鳥がいた。

 

 見ていると急に飛び立った。

 

 ノスリのようだ。

 

 ノスリはワシタカ類つまり猛禽類の仲間で、トビよりは一回り小さい。

頻繁に低空飛翔を繰り返し、餌を探し求める。

 

 日本では比較的よく見られる方で、平地の農耕地や河原、市街地の公園などに現れる。

鳴き声は口笛に似てピーエーと聞こえる。

 

 

 何かを見つけたのか急降下

 

 

  数回繰り返すうちに上昇して空の向こうに溶け去ってしまった。

 

 変わってこちらはずいぶん低いところにいる小型猛禽類のモズ。

 

 小刻みに尾を振りながらじっと何か獲物を狙っているようだ。

 

  獲物には逃げられたようで、暫くしたら咲き始めた梅の枝で一休み。

 

 ジョウビタキは庭先でもよく見かける冬鳥。

ゲジゲジのようなものを口にくわえて、何やら誇らしげだ。

  この個体は頭の大きさの割には随分と体が痩せている。やっと餌をとることができたのだろうか。

 

近づいたらあっという間に飛び去ってしまった。

 

 多摩川上流の河原にやってきた。ここでのお目当てはホオジロガモ。

 

 ホオジロガモは海ガモ類で、マガモやカルガモなどの淡水ガモ類とは異なる。

 

 オスには嘴の根元から頬にかけて白い斑点がある。

 

冬鳥として日本に来るが、内湾、河口、川の淀み、湖沼のどに数羽の群れでいることが多い。

甲殻類や魚、水生昆虫などを一斉に潜ってとる。

 

 あまりに遠く小さいので切り取り拡大してみた。

一番先頭にいるのが♂、後ろの頭部が茶色いのが♀。

 

 

この群れはこれで全部が勢ぞろい、総勢7羽の群れのようだ。

 

もう少し大きく撮ろうとゆっくり近づいたのだが、お見通しだったのか

悠然と下流に向かって泳ぎ去って行った。

 

 今日はこんなところで。


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