野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

小下沢梅林と早春の花たち

2017-03-09 21:20:13 | ハイキング

 桜まだ咲かぬ季節 三月の声を聞くと、無性に早春の花たちに

会いたくなってくる。まだまだ頬を吹き過ぎる風は冷たいが

日差しには春を予感させる熱が微かに感じられる。

 裏高尾の小下沢(こげさわ)にも春がやってきたようだ。

 

 中央高速道の高架下にある小下沢梅林(右上がユーミンにも歌われた中央フリーウェイ)

 

 11日から有料開園なのだが、もう十分満開になっていた。

 

 

 煙るような、切なげな色合いが見るものの言葉を失わさせる。

背景の山はまだまだ色を持たずひっそりと静まり返っている。

 

 水戸の偕楽園、越生の梅林、熱海の梅園、青梅梅の公園 などなど関東を代表する幾つかの梅園の中でも

規模は小さいが色彩の美しさではここに勝るところはないと思う。

 

 でも今日の私の目的は観梅ではなく、この奥の小沢に咲くハナネコノメ。

梅に比べるとかなり地味で控えめな花だが、何度も通っていると不思議に病み付きになってしまう花だ。

小沢の大岩いっぱいに咲き始めたハナネコノメ

 

 一つ一つの花が春を寿ぎ、精一杯咲いている。

 

 ハナネコノメはユキノシタ科ネコノメソウ属で多年草の花。春まだ浅い3月初めには咲き出し、

白い4弁の花(正しくは萼)と赤紫色の葯を5cmほどの花茎につける。

 

 生育地は低山の小沢や湿った林下。

 

マッチ棒のような葯は花粉を落とすと黄色に変わる。

 

 早春の日差しと小沢のせせらぎの中で見るハナネコノメが一番きれいなのだが、残念ながら

今回は少し早かったようだ。 去年の訪ねたときはこんな感じだ。

 

 可愛そうな名を付けられたヨゴレネコノメ

 

ユリワサビ

 

 

 ほぼ同じ場所に同時期に咲くコチャルメルソウ

 

 アズマイチゲも咲き出したばかり

 

 この時期見られるスミレはアオイスミレが殆どだ。

 

 一株だけエイザンスミレが咲いていたのには驚いた。

 

 フユイチゴ

 

 もう少したてば林道沿いにたくさん見られるニリンソウも

この時期見られるのはせいぜい蕾。

 

 カンスゲに咲いた花のように見えたのは、落ちたヤブツバキのはな。

 

 道端の花も春の日差しを楽しげに浴びていた。

カキドオシ

 

 タネツケバナとオオイヌノフグリ

 

 咲きたてでしわしわのショカツサイ

 

 締めはやっぱりツクシンボにしよう。

 

 この辺で。