今日のブログはいつもと違います。
メディアの記事風に書きました。
リオ五輪、女子マラソンを応援しよう!!!
「“第一生命流”マラソントレーニング」で、田中智美選手がリオ五輪代表決定
◆第一生命 田中智美選手がリオ五輪代表決定
2016年3月17日、日本陸上競技連盟は、リオデジャネイロ五輪マラソン代表を発表し、女子マラソンは、伊藤舞(31、大塚製薬)、福士加代子(33、ワコール)、田中智美(28、第一生命)が選出された。3人とも、マラソンでは初の五輪出場となる。リオ五輪での女子マラソンは8月14日に行われる。
3月13日に行われたリオデジャネイロ五輪の最後の代表選考会を兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが、筆者にとっては最もドラマチックなレースであった。名古屋市のナゴヤドームを発着点に行われたレースは、田中智美が2時間23分19秒で日本人トップの2位に入ったのであるが、3位の小原怜(25、天満屋)とは、わずか1秒差。まさに、デッドヒートであった。また、このレースでは、2004年アテネ五輪で女子マラソン金メダルを獲得した野口みずき(37、シスメックス)が最後の五輪出場に挑戦し、23位に終わったが、「30キロ過ぎから走っている人から沿道の人まで応援してくれて、花道のようだった」とゴール後は笑顔と涙が入りまじり、筆者は「お疲れ様でした。」と言いたくなった。
今回、3人の五輪代表選手の中から、第一生命流マラソントレーニングで強くなった田中智美選手についてフォーカスを当てて記し、リオ五輪での活躍を期待したいと思う。なお、以下は公知情報に基づいたものであり、田中智美選手に対するインタビューに基づくものではないことを記しておきたい。
◆田中智美選手のプロフィール
千葉英和高等学校時代の田中智美選手は、陸上県大会出場がやっとで、インターハイなどの全国大会の出場経験は無い。教師志望で、高校卒業後は玉川大学に進学し、陸上部に入部。大学時代も全国大会での出場経験は無かったが、田中選手の走りに注目した第一生命の勧誘を受けて、大学卒業後、第一生命に入社。入社後は、同僚の尾崎好美(2012年ロンドンオリンピック女子マラソン日本代表)の練習パートナーであった。2011年の第31回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会でアンカー(6区)を務め、第一生命は9年ぶり2度目の優勝。翌2012年には全日本実業団ハーフマラソン優勝。2014年11月16日、2015年世界陸上選手権の女子マラソン国内選考レースを兼ねた横浜国際女子マラソンでは、2時間26分57秒のタイムで初のフルマラソン優勝。横浜での優勝で、世界選手権代表入りは濃厚と報道されていたが、「優勝したにも関わらず」女子マラソン日本代表を逃した。そして、今月の名古屋ウィメンズマラソンでリオ五輪出場を決めた。このように、田中智美選手が速くなったのは、第一生命に入社してからである。
◆"第一生命流“マラソントレーニング
田中智美選手の指導者は、山下 佐知子監督である。山下 佐知子監督は、1991年世界陸上選手権東京大会女子マラソンで、日本人トップの2位入賞、銀メダルを獲得。1992年バルセロナ五輪女子マラソンでは4位入賞の実績を持つ。山下 佐知子監督は、どのようなマラソン指導をされているのであろうか?
その前に、山下 佐知子監督が指導したふたりの五輪代表選手を比較してみたい。
尾崎好美氏(ロンドン五輪マラソン出場、現在は第一生命・女子陸上部アドバイザー)のベストタイムは、5000m 15分28秒55 (2004年) 、10000m 31分47秒23 (2005年) 、ハーフマラソン 1時間09分26秒 (2007年) 、マラソン 2時間23分30秒 (2008年)。
一方、田中智美選手のベストタイムは、5000m 15分41秒59 (2013年) 、10000m 32分27秒70 (2012年) 、ハーフマラソン 1時間09分24秒 (2014年) 、マラソン 2時間23分19秒 (2016年)。
尾崎好美氏と田中智美選手の比較では、尾崎好美氏の方がトラック種目の記録が速く、田中智美選手の方がハーフマラソン、マラソンの記録が速いことがわかるが、ハーフマラソン、マラソンの記録はあまり差が無い。
尾崎好美氏は、第一生命に入社してからマラソンデビューまで8年かかっている。山下 佐知子監督が、トラック競技でスピードを磨き、しっかりと準備してからフルマラソンに挑戦しようという考えをもっていたからであるが、そのためか、田中智美選手よりもトラック種目の記録は速い。田中智美選手は、第一生命に入社してからマラソンデビューまで4年と、短い。トラック種目への取り組み期間が長ければ、トラック種目の記録がもっといいかもしれない。
いずれにしても、山下 佐知子監督の「"第一生命流“マラソントレーニング」は、トラック競技でスピードを磨いてからフルマラソン挑戦の考えである。しかし、一方で、駅伝にピークを合わせ過ぎで、マラソンのための練習量をこなせていないのが、日本のマラソンを弱くしているという考えの持ち主であるようだ。(出所:SPORTS NAVI http://sports.yahoo.co.jp/sports/athletic/all/2015/columndtl/201503300004-spnavi?page=1)
日本の女子マラソンで活躍した選手は、高橋尚子氏をはじめ、中・高・大学で陸上トラック種目や駅伝で全国トップクラスの成績を収めた選手はほとんどいない。社会人になってから記録を伸ばしている選手がほとんどだ。マラソンとトラック種目および駅伝とは全く異なる種目だと考えるべきかもしれない。
田中智美選手は、名古屋ウィメンズマラソンまで、今季は駅伝に出場しなかった。替わりに、昨年末から70日間、オーストラリア、ニュージーランドで合宿練習をおこなった。
3月17日、リオ五輪代表決定後の記者会見で、田中智美選手は「リオ五輪では、楽しそうだな、走ってみたいなと子供たちに思ってもらえるような走りができたら」と語った。そうなるように、リオ五輪での田中智美選手の活躍を期待したい。
メディアの記事風に書きました。
リオ五輪、女子マラソンを応援しよう!!!
「“第一生命流”マラソントレーニング」で、田中智美選手がリオ五輪代表決定
◆第一生命 田中智美選手がリオ五輪代表決定
2016年3月17日、日本陸上競技連盟は、リオデジャネイロ五輪マラソン代表を発表し、女子マラソンは、伊藤舞(31、大塚製薬)、福士加代子(33、ワコール)、田中智美(28、第一生命)が選出された。3人とも、マラソンでは初の五輪出場となる。リオ五輪での女子マラソンは8月14日に行われる。
3月13日に行われたリオデジャネイロ五輪の最後の代表選考会を兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが、筆者にとっては最もドラマチックなレースであった。名古屋市のナゴヤドームを発着点に行われたレースは、田中智美が2時間23分19秒で日本人トップの2位に入ったのであるが、3位の小原怜(25、天満屋)とは、わずか1秒差。まさに、デッドヒートであった。また、このレースでは、2004年アテネ五輪で女子マラソン金メダルを獲得した野口みずき(37、シスメックス)が最後の五輪出場に挑戦し、23位に終わったが、「30キロ過ぎから走っている人から沿道の人まで応援してくれて、花道のようだった」とゴール後は笑顔と涙が入りまじり、筆者は「お疲れ様でした。」と言いたくなった。
今回、3人の五輪代表選手の中から、第一生命流マラソントレーニングで強くなった田中智美選手についてフォーカスを当てて記し、リオ五輪での活躍を期待したいと思う。なお、以下は公知情報に基づいたものであり、田中智美選手に対するインタビューに基づくものではないことを記しておきたい。
◆田中智美選手のプロフィール
千葉英和高等学校時代の田中智美選手は、陸上県大会出場がやっとで、インターハイなどの全国大会の出場経験は無い。教師志望で、高校卒業後は玉川大学に進学し、陸上部に入部。大学時代も全国大会での出場経験は無かったが、田中選手の走りに注目した第一生命の勧誘を受けて、大学卒業後、第一生命に入社。入社後は、同僚の尾崎好美(2012年ロンドンオリンピック女子マラソン日本代表)の練習パートナーであった。2011年の第31回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会でアンカー(6区)を務め、第一生命は9年ぶり2度目の優勝。翌2012年には全日本実業団ハーフマラソン優勝。2014年11月16日、2015年世界陸上選手権の女子マラソン国内選考レースを兼ねた横浜国際女子マラソンでは、2時間26分57秒のタイムで初のフルマラソン優勝。横浜での優勝で、世界選手権代表入りは濃厚と報道されていたが、「優勝したにも関わらず」女子マラソン日本代表を逃した。そして、今月の名古屋ウィメンズマラソンでリオ五輪出場を決めた。このように、田中智美選手が速くなったのは、第一生命に入社してからである。
◆"第一生命流“マラソントレーニング
田中智美選手の指導者は、山下 佐知子監督である。山下 佐知子監督は、1991年世界陸上選手権東京大会女子マラソンで、日本人トップの2位入賞、銀メダルを獲得。1992年バルセロナ五輪女子マラソンでは4位入賞の実績を持つ。山下 佐知子監督は、どのようなマラソン指導をされているのであろうか?
その前に、山下 佐知子監督が指導したふたりの五輪代表選手を比較してみたい。
尾崎好美氏(ロンドン五輪マラソン出場、現在は第一生命・女子陸上部アドバイザー)のベストタイムは、5000m 15分28秒55 (2004年) 、10000m 31分47秒23 (2005年) 、ハーフマラソン 1時間09分26秒 (2007年) 、マラソン 2時間23分30秒 (2008年)。
一方、田中智美選手のベストタイムは、5000m 15分41秒59 (2013年) 、10000m 32分27秒70 (2012年) 、ハーフマラソン 1時間09分24秒 (2014年) 、マラソン 2時間23分19秒 (2016年)。
尾崎好美氏と田中智美選手の比較では、尾崎好美氏の方がトラック種目の記録が速く、田中智美選手の方がハーフマラソン、マラソンの記録が速いことがわかるが、ハーフマラソン、マラソンの記録はあまり差が無い。
尾崎好美氏は、第一生命に入社してからマラソンデビューまで8年かかっている。山下 佐知子監督が、トラック競技でスピードを磨き、しっかりと準備してからフルマラソンに挑戦しようという考えをもっていたからであるが、そのためか、田中智美選手よりもトラック種目の記録は速い。田中智美選手は、第一生命に入社してからマラソンデビューまで4年と、短い。トラック種目への取り組み期間が長ければ、トラック種目の記録がもっといいかもしれない。
いずれにしても、山下 佐知子監督の「"第一生命流“マラソントレーニング」は、トラック競技でスピードを磨いてからフルマラソン挑戦の考えである。しかし、一方で、駅伝にピークを合わせ過ぎで、マラソンのための練習量をこなせていないのが、日本のマラソンを弱くしているという考えの持ち主であるようだ。(出所:SPORTS NAVI http://sports.yahoo.co.jp/sports/athletic/all/2015/columndtl/201503300004-spnavi?page=1)
日本の女子マラソンで活躍した選手は、高橋尚子氏をはじめ、中・高・大学で陸上トラック種目や駅伝で全国トップクラスの成績を収めた選手はほとんどいない。社会人になってから記録を伸ばしている選手がほとんどだ。マラソンとトラック種目および駅伝とは全く異なる種目だと考えるべきかもしれない。
田中智美選手は、名古屋ウィメンズマラソンまで、今季は駅伝に出場しなかった。替わりに、昨年末から70日間、オーストラリア、ニュージーランドで合宿練習をおこなった。
3月17日、リオ五輪代表決定後の記者会見で、田中智美選手は「リオ五輪では、楽しそうだな、走ってみたいなと子供たちに思ってもらえるような走りができたら」と語った。そうなるように、リオ五輪での田中智美選手の活躍を期待したい。