まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る! 」 (5) (カドカワコミックス・エース) 価格:¥ 609(税込) 発売日:2012-12-22 |
アニメが始まったタイミングで新刊発売! これぞ正しいメディアミックス!
つーわけで、『まおゆう』の第5巻です。
勢力を増す南部諸王国連合に対する中央の妨害が表面化し、魔王に異端審判が下ったというのが4巻のエピソードでしたが、5巻ではついに中央から宣戦布告が行われました。
魔王は未だ不在、中央は経済状況が悪化しているため話し合いの余地はなし、と、もはや人同士の争いは避けられないのかという絶望的な状況を、果たして勇者たちはどのように切り抜けるのか――!
というのが、今回のメインエピソード。
とりあえず、なにを置いても言いたいのは、
ついに女魔法使いキタ━━━ヽ(∀゜ )人(゜∀゜)人( ゜∀)ノ━━━ !!!!
ってことだな!
原作未読の僕にとっては登場を待ち望んでいたキャラであり、しかもこれ以上ないってくらい絶妙のタイミングで救援に現れるという演出のオマケつきですよ。勇者に打つ手がなくなり、どうするんだろうと思っていただけに、「ここでくるかー!」といった感じでワクワクが止まりませんでした。
勇者が突出した力を持っていたり、女騎士や爺さんが強いというのもこれまで描写されていましたけど、女魔法使いもトンデモナイ魔法を使ってましたね。今作のモチーフになっているのは『ドラクエ』シリーズで間違いないと思いますが、たしかに数人のPTで魔王に立ち向かおうなんて連中は、これくらいの力がないとダメなんだろうなと。
ちなみに、そのへんの「力を持ちすぎた勇者の悲哀」は『ケロロ軍曹』の作者の吉崎さんが描いてますのでそちらをどうぞ(宣伝?)。
しかし、物語からクライマックス的なオーラが漂ってきて気分の盛り上がりがヤバイですね。
欲にまみれた中央や、その周辺諸国、そして一部の魔族が一斉に行動を開始して、勇者たちにとってはまさに四面楚歌と言っても過言ではない状況。ときおり挿入される魔王の回想によって繋げられる現在と過去。
4巻までの話も十分に面白かったですけど、5巻はこれまで広げていた風呂敷を一気に畳む感覚というか、物語が一点に集約していく感じがたまりません。魔王の元でノウハウを学んだ師弟たちが、それぞれ頼もしい若者となり、世界各地の様々な分野でキーマンとして活躍している様子を眺めていると思わずニヤニヤしてしまいます。
いやはや、アニメの放映もはじまりましたし、もう一度最初から通して読み直したくなりました。
どうやら来月には新刊が出るというハイペース刊行のようなので、続きも楽しみですということで一つ。