津軽ぐだめ記

青森県の南津軽は「田んぼアートの里」、田舎館(いなかだて)村から冴えない”おっさん”の「ぐだめき」を。

2016年 9月

2016年09月04日 | 日記
 津軽の人達から「お山」と呼ばれて親しまれ、信仰の対象ともなっている岩木山。八甲田山と並び青森県を代表する山である。
 見る場所によって違う姿を見せる岩木山だが、「自分の所から見えるのが一番美しい」と津軽衆は各々自慢して譲らない。かく言う私も「田舎館から見るのが一番良い」と思っている。ちなみに、観光ポスター等で目にする岩木山は殆ど弘前市や中・南津軽郡から眺めた姿であり、「山」 の字に似ている。
 さて、その岩木山であるが、気象庁は此度、岩木山を含む全国の3火山で、新たに噴火警戒レベルの運用を始めたとの事。青森県では初めてであり、全国では37火山だそうだ。
 周辺自治体には避難計画の作成が義務付けられ、岩木山では弘前市を含め6市町村が対象となっている。当村は含まれていないとは言え、隣接する藤崎町(リンゴ「ふじ」発祥の地)が入っており、弘前市も当村とは隣り合わせである。すわ、噴火となれば、決して対岸の火事では済まない。
 岩木山は記録に残っているだけでも数回にわたり噴火しており、1863年(文久3)年が最後となっている。ただ、1978年には赤倉沢と言う所で活発な噴気活動が観測され、85、86年にも火山性地震が多発しており、油断禁物である。勿論、明日、明後日にでも噴火と言う訳ではないが、現実のものとなった場合、どの程度の被害となるのか、皆目見当もつかず、一番心配される点である。昔観た映画「ポンペイ最後の日」を思い出す。
 相手は自然であり、予め避難する事は出来ても噴火を止める術はない。「お山よ、怒りを鎮めて下さい」と、文久の人達もしたであろう、祈願に頼るしかないのか。否、被害を最小限に抑えるには、やはり避難訓練の積み重ねがものを言うのではないか。
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