津軽ぐだめ記

青森県の南津軽は「田んぼアートの里」、田舎館(いなかだて)村から冴えない”おっさん”の「ぐだめき」を。

2013年10月

2013年10月01日 | 日記
 青森県は昔からよく「南部」と「津軽」に色分けされる。両者は気候、風土、気質が違うせいもあって、良くも悪くも対抗意識を燃やす面がある。
 所で、県を代表する二大河川が、これまた南部、津軽を流れている。南部は「馬淵(まべち)川」、津軽は「岩木川」だ。この二つの川が先の台風18号の豪雨で氾濫し、双方に甚大な被害をもたらした。何も、川まで対抗意識を剥き出しにする事はなかろうに。
 私は津軽なので、岩木川の被害に関心が向いてしまうのだが、川沿いのリンゴ園は壊滅的な被害となった。特に、弘前市郊外の二地区は堤防整備が終わっていない所謂「無堤防区間」であった為、リンゴ園が冠水。中にはリンゴ樹がすっぽり泥水にかくれてしまった所もある。一度泥水に浸かったリンゴは、土壌菌に侵され、3~4日で腐り始める。
 ニュースでリンゴ農家の人が「今年は収入がゼロだ」とガックリ肩を落としている姿に何とも言葉がないのは、私一人ではなかったろう。
 春先、まだ雪がある内から剪定作業に始まり、秋まで休む間もなく、きめ細かな管理に追われ、いよいよ収穫も間近と言う時に襲った自然の無情さ。
 弘前市は国に対して激甚災害の指定を求めており、また、市独自に被災者支援の為、大型の補正予算案を発表した。
 自然の猛威の前に人は確かに無力であるが、被災された人達の心中は察するに余りあるものがあり、これは”ぐだめき”の段階を超えている。
 7年先の東京五輪にソロバンをはじくのも結構だが、国はこんな時こそ、被災者(地)支援に実効性ある予算執行をして貰いたい。それが国としての務めなのだから。
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