津軽ぐだめ記

青森県の南津軽は「田んぼアートの里」、田舎館(いなかだて)村から冴えない”おっさん”の「ぐだめき」を。

2013年6月

2013年06月01日 | 日記
 梅雨前線が徐々に北上中である。青森、秋田、岩手の東北北部の梅雨入りは、今の所見当はつかないが、ここ数年は空梅雨と言ってもよいくらいで、梅雨の実感がないまま、気象庁の「東北北部が梅雨明けした模様」との発表に改めて「そうか、梅雨に入っていたんだっけ」と思うくらいだ。
 私が小学生の頃の記憶では、この時季しとしと降る雨にじめじめした湿気で、いかにも梅雨らしさを思わせるものがあったように思う。
 数年前の「ぐだめ記」にも記したが、梅雨空には紫陽花と郭公の啼き声がよく似合う気がする。これを記している現在、津軽はまだ紫陽花の開花には早く、リンゴの花が一斉に開花。リンゴ農家の人達は、余分な花を摘み取る作業に追われている。これは、良質で大玉のリンゴを実らせる為の大事な作業だ。花を摘み取る人達を励ましているかのように、リンゴ園に郭公の声が遠く近く響き渡っており、これも津軽の風物詩である。
 この時季は鳥達も子育てに忙しい。拙宅の向かいにやや大きめの蔵があるのだが、蔵の軒下に毎年、雀や椋鳥(こちらでは”さくらどり”と呼ぶ)が巣を作る。今は丁度、雛に餌を運ぶ親鳥が行ったり来たりで何とも賑やかである。それを近くで山鳩(きじ鳩)が眺めている。他にも、名前は分からないが色々な小鳥がピーピー、チーチーと囀っている。かと思えば遙か上空で鳶がピーヒョロと悠然と滑空している。4~5分車を走らせれば電柱でノスリが野ねずみを狙っている姿も珍しくない。
 こうして見れば、私の周囲は結構自然に恵まれている、と改めて感じる。
 津軽に限らず、豊かな自然を護るも壊すも人間次第である。どこかの首相が好んで使う「美しい国 日本」は、その意味で何か違う復古調の”きな臭さ”がつきまとうと感じるのは、私の思い過ごしか。
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