78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎上京して初めて自宅に洗濯機を導入してみた

2017-10-17 15:03:59 | 普通という名の幸福

上京して早9年半。

ついに自宅に洗濯機がやってきた。

それまでは、洗濯物をわざわざコインランドリーに持っていき洗濯していたが、

引っ越してからその場所が遠くなり(わざわざ自転車で移動していた)、

また仕事の制服が汚れやすく、洗濯の頻度も上がったことから

洗濯機を購入する決断に至った。

 

メルカリで333円(+送料3186円)で購入(※購入に至るまでのドキュメントは別の機会に)。

中古というだけで、洗濯容量5kgの立派な製品である。

部屋に最初からある洗濯機置き場に設置するとこんな感じ。

若干のひび割れこそあるが、そんなに目立つ汚れも無く、綺麗なほうだと思う。

 

洗濯の前に色々と準備しなければならない。まずは排水のホースをビニールテープで固定。

 

次に、洗濯槽に備え付けされている「糸くずフィルター」のゴミを取り除く。

 

一応中古ということで、洗濯槽の洗浄から行う。洗濯機の電源を入れ、「槽洗浄コース」に設定し「スタート」を押す。

 

自動で水が入るので、酸素系漂白剤をコップ一杯分投入。

 

ここから約12時間待たなければならず、この日の洗濯は断念。

 

 

日を改め、洗濯槽が綺麗になったところでタオル以外の洗濯物を投入

(タオルは別にして後ほど洗濯。黒い服に糸くずが付着するのを防ぐ為)。

洗剤も入れ、ボタンで各種モードを選び、いよいよスタート。

 

洗いから、すすぎ、脱水までたったの37分で出来てしまう。これはコインランドリーとほぼ同じ時間である。

そして、脱水を終えた洗濯物を室内でハンガーにかけて干す。これをやるのも久しぶりである。

 

ちなみにこの洗濯機には「風乾燥モード」というものもあり、試しにTシャツだけ3時間乾燥させてみたが、完全には乾かなかった。

 

これで洗濯における時間的効率は大幅に上がる。

雨の日もわざわざコインランドリーに行かずに済む。

 

家に洗濯機があるだけでも幸福だと思わなければならない。

普通という名の幸福である。


◎二郎系ラーメン屋に行ったら凄絶な恐怖を味わった(後編)

2017-10-17 10:31:51 | ほぼ週刊サンマイ新聞

 初心者でも安心して入れるという二郎系ラーメン店の風潮は、この店で脆くも崩れた。ここでは本家二郎のルールに従わないと店員に怒られる。そして当方は重大なことを思い出した。

店員「そこの君、好みは?」

男D「野菜多め、カラメで」

 そうだ、呪文みたいなコールを唱えなければならなかった。例えば「ニンニクマシマシヤサイマシアブラマシカラメ」というような、二郎では有名なアレである。「ニンニク」「ヤサイ」「アブラ」「カラメ」の4項目があり、それぞれの好みを選択し、繋げてコールする。ノーマルでも野菜と背脂が多いラーメンだが、これらをマシやマシマシにすることで更に増やすことが可能となる。カラメはラーメンスープのカエシのことだと後に知ったが、店内での当方は意味を理解していなかった。当然『野郎ラーメン』など、複雑なコールを必要としない店もあるのだが、この店は本家を踏襲してしまっていた。当方はただただ動揺するのみであったが、その時ある若い客が魔法の呪文を唱えた。

店員「そこの君」

男E「全部マシで」

 そうだ、「ゼンブマシ」。この5文字なら当方にも言える。ありがとう若造。もう迷いは無かった。

店員「ハイ、君」←どんどん言葉足らずになる

当方「全部マシで」

 コールも無事に終わり、程なくしてもやしが山のように盛られたラーメンは当方の元に到着した。行列に並び始めてから実に40分以上。やっとである。
 ある意味インスタ映えしそうな画だったが、とても写真を撮れるような空気でなかったのは言うまでもない。弾力のあるとても太い麺が背脂まみれのスープに良く絡まり、とても美味い。これで700円は安い。しかし、まだ20人以上の行列が出来ており、長居するわけにもいかないので箸を早めに進める。
 そして最後の難関は訪れた。

(食べきれないかもしれない)

 ボリュームの多さに加え、増量した背脂が体内の胃袋に影響を及ぼしていた。二郎系での食べ残しは処刑レベルに相当する。何があろうと食べきらねばならないが、その為には少なくとも水が必要だった。まだコップに水を入れていなかったが、他の客の行動を観察するうちにウォーターサーバーの場所を発見していたので、水を入れに行った。実は食事中に席を離れることは二郎ではタブーだと後に知ったが、奇跡的に店員に怒られることは無かった。
 満腹の中、水を飲みながら必死に食べ進め、なんとか完食。流石にスープまで飲み干す気力は残されていなかった。丼とコップを台に置き、おしぼりでカウンターを拭き、逃げるように店を出た。何故ここまでしなければならないのか。

 確かに美味かったのは事実だが、食べすぎと胃もたれで、帰路を歩くのも容易では無かった。こんな恐怖に満ちた店を多くの学生が平気で利用していることに驚きを隠せない。知らない二郎系の店に足を踏み入れるのは無謀であり、行くのは野郎ラーメンだけにしておいたほうが無難だと思い知らされるのだった。

(#26:1199字)


◎二郎系ラーメン屋に行ったら凄絶な恐怖を味わった(前編)

2017-10-17 10:24:39 | ほぼ週刊サンマイ新聞

 ラーメン業界の概念にとらわれず我が道を突き進む邪道のチェーン店『ラーメン二郎』。独自のルールに従わなければならず、初心者にはとても敷居の高い店となっている。そんな二郎の特徴的なラーメンをリスペクトする形で営業する『野郎ラーメン』や『らーめん影武者』などの店を『二郎系ラーメン』と呼ぶ。こちらは誰にでも入店しやすい配慮がなされており、普通のラーメン店と同じく食券を買って店員に渡し、好みを聞かれたら答えるだけで美味しいラーメンにありつける。

 先日当方は仕事で2時間近くも残業してしまい、疲労と空腹から思わずラーメン店に行ってしまった。朝からゼリー飲料しか胃に収めておらず、ガッツリいきたいけど予算は抑えたい。そうなると二郎系を選択するのは自明の理だった。早速スマホで調べ、小田急線沿線に位置する二郎系のとある店へと向かった。

 前述の通り、初心者でも安心して入れるのが二郎系の良さである……はずだった。19時45分に到着すると、既に20人以上の行列が出来ていた。これは本家二郎を彷彿とさせる光景。しかも、

男A「食券を買いに行って下さい」

男B「ハイ」

 普通のラーメン店では見かけない会話があった。男Aは当方の二人前、男Bは当方の前に並んでいる。並んでいる人から順番に食券を購入し、先に店員に渡しておくシステムだったのだ。男Bは行列を抜け、食券を買いに店内へ。そして店を出ると今度は当方に話しかける。

男B「食券を買いに行って下さい」

当方「??? ハイ」

 その時はシステムを良く理解していなかったが、当方も見よう見真似で行動した。ラーメンは極小、小、大から選べるが、当方は700円の小を購入。小でも一般的な特盛りレベルに相当することは有名な話で、コスパはとても良い。食券購入後も20分以上待ち続け、

店員「前の一人、店内のベンチに座って下さい」

 ようやく当方が呼ばれ、店内に潜入。意外にも学生風の若い男が多いが、二郎系特有のむさ苦しい空気に相違は無かった。そして事件は起きた。

店員「そこの人、蓮華取って!」

男C「ハ、ハイ!」

店員「お前、前にも注意したよな!」

 店員が客にキレるという、普通の飲食店では有り得ない事態が。どうやら二郎では客自らコップと蓮華を取ってから着席しなければならないルールがあるようなのだ。怒号を間近で聞いた当方は恐怖で身体を震わせた。そして察した。この店は二郎のラーメンのみならず、独特のルールや複雑なシステムまでもをリスペクトしてしまっていると。

店員「ベンチで待っている最初の一人は空いているカウンター席に座って下さい」

 いよいよ当方の番である。間違えたら怒られる。緊張がピークに達する中、まず蓮華とコップを取り、ウォーターサーバーを探す。しかし見つからない。もたもたしている時間も無く、コップに水を入れぬまま着席。他の客を真似して蓮華をコップの上に置いたが、二番目の関門は容赦なく訪れる。

(#25:1193字)