78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎公務員試験の天秤問題を解いて現実逃避しよう【#2】

2012-10-27 05:34:49 | 現実逃避クイズ
天秤問題は書籍やテレビ番組等で散々既出なので出そうか迷ったが、
まだ2回目なので皆様に受け入れやすい題材にしたかったのが本音であり、
一応限界まで深く掘り下げたつもりなので、
自分がどこまで深く知っているかを確かめるという意味でもご一読していただければ幸いです。

天秤だけではまだピンと来ない方もいるかと思うので、軽く例題出しておきます。こういうことです。


【例題1】
分銅8個と天秤ばかりが1台ある。
分銅のうち1個は他のものより100g軽いことがわかっている。
軽い分銅を見つけ出すには天秤ばかりを最低何回使用すれば良いか。




見たことあるでしょ? もう解き方を暗記している人もいるはず。
なのでサクッと答えにいきましょう。















正解:0回(手で持てば解るから)



すみません許して下さい。
もちろんこういうことじゃないです。
では仕切り直し。


【例題1】
同種のコイン8枚と天秤ばかりが1台ある。
コインのうち1枚はダミーで、他のものより軽いことがわかっている。
軽いコインを見つけ出すには天秤ばかりを最低何回使用すれば良いか。


※例題ですがスクロールする前に少し考えてみて下さい。















8枚のコインをA~Hだとして
(1)ABCvsDEFを比較
↓釣り合った場合
(2)GvsHで軽いほうがダミー

↓ABCが軽かった場合
(2)AvsBで軽いほうがダミー、釣り合えばCがダミー

DEFが軽かった場合も同様。つまり、たったの2回でダミーを特定出来るのだ。



正解:2回



実はこの問題には別解がある。当方は初めて知ったのだが、これも有名なのだろうか。

【別解】
(1)ABCvsDEF
(2)ADGvsBEH

1回目でどうなってもこの2回目を必ず行えば2回で特定できるのだという。
分岐が沢山あるので、一つずつ解決していこう。

(1)で釣り合う→A~Fが正規コイン確定(=全て同じ重さ)→(2)は事実上GとHの一騎打ち
(1)でABCが軽い→DEF、ついでにGHも正規確定→(2)は事実上AとBの一騎打ち(釣り合えばCがダミー)
(1)でDEFが軽い→ABCGHが正規確定→(2)は事実上DとEの一騎打ち(釣り合えばFがダミー)




例題をもう1問。

【例題2】
同種のコイン9枚と天秤ばかりが1台ある。
コインのうち1枚はダミーで、他のものより軽いことがわかっている。
軽いコインを見つけ出すには天秤ばかりを最低何回使用すれば良いか。


※例題ですがスクロールする前に少し考えてみて下さい。














9枚もあれば流石に3回はかかるだろう……という安易な考えではいけない。
今度はA~Iになる。
(1)ABCvsDEFを比較
↓釣り合った場合
(2)GvsHで軽いほうがダミー、釣り合えばIがダミー

↓ABCが軽かった場合
(2)AvsBで軽いほうがダミー、釣り合えばCがダミー

なんと、8枚の解き方を少し修正しただけで、結局2回で特定できてしまうのだ。



正解:2回


ちなみに、実際に地方上級で出題された問題は「12枚」だったという。
ではそれを踏まえて本番行きましょう。


【問題1】
同種のコイン27枚と天秤ばかりが1台ある。
コインのうち1枚はダミーで、他のものより軽いことがわかっている。
軽いコインを見つけ出すには天秤ばかりを最低何回使用すれば良いか。
(予想問題)
















なんと枚数が地方上級の2倍以上。踏まえるってレベルじゃねーぞ?と思いがちだが、
9枚の問題をほんの少し応用させただけなのです。

エクセル風にA~ZとAAで27枚だとしよう(解りづらくてスマソ)。

(1)A~IvsJ~Rを比較
↓釣り合った場合
(2)S~AAの9枚で「9枚の場合の解き方(2回)」をやれば良い

↓A~Iが軽かった場合
(2)A~Iの9枚で「9枚の場合の解き方(2回)」をやれば良い

つまり、27枚もあるのにたったの3回で特定できてしまうのだ。


正解:3回



では次はいよいよ過去問。


【問題2】
8個の同形同大の金メダルA~Hがある。
このうち2個は金メッキをしたもので、両者の重さは等しいが、6個の純金のものよりは軽い。
どれとどれが金メッキのものであるかを天秤ばかりを使って調べたところ、次のようであった。

左側にA、E、H、右側にD、F、Gのメダルをのせたところ釣り合った。
左側にA、D、E、右側にF、G、Hのメダルをのせたところ釣り合わなかった。
左側にA、D、E、右側にB、C、Fのメダルをのせたところ釣り合った。

このとき金メッキのメダルは次のうちではどれか。

1 A
2 D
3 E
4 F
5 G


(地上)















8枚の時の「別解」の考え方を活かす問題です。
1つを特定するだけでも大変なのに2つも見つかるかよ、と最初から投げ出してはいけない。
落ち着いて情報を整理すれば必ず正解は見つかります。
まず問題文が長ったらしいので、「=」と「≠」を使って短くまとめよう。


正規6つ、金メッキ2つ
(1)AEH=DFG
(2)ADE≠FGH
(3)ADE=BCF
金メッキはどれとどれ?



選択肢よりADEFGの中に金メッキは1つだけ。つまりBCHのどれかにもう一つの金メッキがある。
これならたったの3択だから1つずつ見てみよう。

【CASE1】Bが金メッキの場合
→CH正規確定
→(3)が釣り合うのはADEのいずれかが金メッキの場合のみ
→FGも正規確定
→どう足掻いても(1)が成立しない
→矛盾

【CASE2】Cが金メッキの場合
→BH正規確定
→(3)が釣り合うのはADEのいずれかが金メッキの場合のみ
→FGも正規確定
→どう足掻いても(1)が成立しない
→矛盾

【CASE3】Hが金メッキの場合
→BC正規確定
→もしADEのどれかが金メッキなら(2)のADE(金メッキ1個)とFGH(金メッキ1個)は釣り合ってしまうので有り得ない
→ADE正規確定、つまりFかGのどちらかが金メッキ。
→でもFは(3)で釣り合っているので正規確定、つまりGが金メッキ


正解:5


これが当方流の解き方である。
公務員試験はマークシートの選択問題であることを忘れてはならない。
時には選択肢さえもヒントになるのだ。



え?これじゃスッキリしないって?
ずるいと思うかもしれないが、これはクイズ番組ではなく試験です。
時間が限られているのだからどんな手を使おうが解ったもん勝ちなのだ。
思い出してみてほしい。中学のテストで図形の長さとか求める問題で定規で測ったり作図したりして解こうとしたこと一度はあるでしょ?
点が欲しけりゃ何だってするでしょ?



……やっぱりスッキリしないって?
わかったよ。ちゃんとした解き方を出せばいいんでしょ?



【別解】
(3)が成り立つということは、以下の2ケースが考えられる。
【CASE1】ADEBCFが全て正規確定の場合
【CASE2】ADEのいずれかと、BCFのいずれかが金メッキの場合

CASE1の場合はGとHが金メッキ確定で終了。

CASE2の場合であれば、今度は(2)を見る。
ADEのいずれかが金メッキなのだから、FGHが全て正規でないと「≠」にはならない。
もう一度(3)を見る。Fが正規確定ならBorCが金メッキ。
ところがここで忘れられていた(1)を見ると、左辺にも右辺にもBとCが存在しない。
ということはAEHDFGの中に金メッキは1つしか無いことになり、(1)の等式が成立しなくなるのだ。
つまりCASE2は最初から有り得ないということになる。
結局GとHが金メッキで終了。



……一応↑が本当の解き方なわけだが。
いきなり(3)から見るなんて発想にはならないだろ。普通は(1)から見るだろ。
これもスッキリはしない気がする。


では最後の問題と行きたいのだが、力尽きたので次回に続きます(マテ