◎乳液物語

新人の男子高校生バイトの眉毛が太かった。



今日の出勤前にふと、そんな事を思い出した。


ひょっとしたら長い間、眉毛の手入れをしていない、下手すれば自分でやった事が無いのではないか。

昨日出勤した時は髭すら剃っていなかった。

ということは眉毛なんて尚更気にしていないに違いない。



髭とか眉毛とか鼻毛とか、女の子は意外にそういう所を良く見ている（らしい）。

そして、昔放送されたある番組の調査によると、モテる男は例外なく眉毛を細くしている。


男子高校生は今日も出勤するが、来週出勤する時は可愛い女子高生バイト（Ｗ）も一緒である。
夏休みだからおそらくメイクもして来るだろう。メイクで可愛いさは更に倍になる。



これではまずい。



せっかく夏休みに女子高生と一緒に働けるのだから、彼の良い所を見せてあげたい。
来週までに仕事をマスター出来なかったとしても、身嗜みぐらいは改善出来るはずだ。



眉剃りキットをプレゼントする事にした。



といっても出勤前に急に思い出したので時間が無い。急いで勤務地近くのセブンイレブンに入る。



欲しいものは眉剃りと乳液。眉に乳液を塗ってから剃ると剃りやすくなる。

眉剃りは250円で3本セットが売られていた。あとは乳液。セブンはコンビニで唯一DHCのサプリや化粧品が置いてある店。その乳液（小さいの）が400円ぐらいと安価で売られている……はずだった。



無い。どこにもない。



2年ぐらい前はあったはず。いつの間に販売を終了していたのだ？


結局セブンでは眉剃りのみ購入し、近くのショッピングモールのドラッグストアに駆け込む。



多少高くてもやむを得ない。とにかく乳液。乳液を探す。



見つけたのは3980円だった。

高すぎる。乳液ってこんなに高かったのか？



時間も無いので店員に聞き、何とか600円のものを購入。
ちょっちー予算はオーバーしたが、全ては男子高校生の好感度アップの為。
彼がＷに嫌われない為だ。




夕方、男子高校生が出勤。


当方「◎◎さん、最後に眉毛剃ったのはいつですか？」

おそらく半年は剃っていないか、一度も剃った事が無いはず。しかし、

高校生「2～3週間前です」

意外と最近剃っていた事に驚いた。
だが太い。3週間でそんなに太くなる訳が無い。

当方「もう少し細くしたほうが良いですね」

高校生「学校が眉毛の加工を禁止しているので」

当方「」



そ
の
発
想
は
無
か
っ
た



せっかく買ったので眉剃りと乳液は予定通りプレゼントしたが、


当方「普段眉毛剃る時は何を塗っていますか？」

高校生「ああ、乳液とか使ってますね」

当方「あ、ああ、使ってるんですね。で、でもまあ、あるに越したことは無いので……どうぞ」



ひょっとして
乳液買った意味あまり無かった！？





え、何？何なの？
てか学校おかしくね？眉剃りが禁止だったら生徒全員眉毛ボーン！になるよ？



彼の眉毛が太いせいで勘違いした。

つまり学校が悪い。



そんなどうでもいい校則作ってる暇があったら
いじめ問題を一つでも解決しろよ！！


俺の850円返せ！！

◎千反田える

ブログ放置してすみませんでした（何度目だ）。



仕事は水曜から男子高校生が一人入り、初めて「一から教える」事をしなければならなくなった。

当然だが接客経験ゼロ。札束も数えた事がないという。



あのー、私まだ入社4ヶ月弱なんですけど……
私もまだ怒られている身なんですけど……


どう考えてもキャパオーバーです。本当に（ｒｙ



問題なのは、彼が出来なかったら当方の責任になること。


嫌でも教えていかなければならない。



なんじゃそりゃそりゃ。