外来魚ひとりがたり

滋賀県立大学近江楽座学生団体
滋賀県大生き物研究会の活動あれこれ

梅雨の日のある風景

2015-06-12 21:38:07 | はじめに
こんにちは、魚座54番星です。
近畿の梅雨入り宣言がなされて2週目の今週は、雨の日が通づいております。去年は梅雨入り宣言がされても、中々雨が降らなかった記憶があるのですが、今年はちゃんと雨が降っているみたいです(一部の地域は降りすぎみたいですが・・・)。


それでは、6月7日(日)の定例活動の報告をいたします。この日の天気は曇りで、胴長をはいた状態でも十分動きまわれるような気温でした。風はややあり、釣り人もややいました。最近、熱いせいか釣り人はあまり見かけなかったんですが・・・。

これが、その日の神上沼の様子です。

そして、いつも通り投網とタモ網で水生生物調査です。



獲れたものは・・・

カネヒラです。神上沼に2種(?)いるタナゴ類の一つです(もう1種は要注意外来生物のタイリクバラタナゴなんですが・・・)。

ビワヒガイです。琵琶湖の固有種ですね。
ちなみに、ヒガイは漢字で「鰉」と書きます。これは、明治天皇がヒガイを好んで食べたとされることからつけられた漢字なのだそうですが、実際は、それほどおいしくないそうです。


このように、順調に活動を続けていく私たち一行だったんですが・・・、思わぬ事態が発生致しました

特定外来生物の抽水植物ナガエツルノゲイトウ (南米原産)です。先週まで何も無かったんですが、今週来てみると、写真の有様です。これじゃあ、投網が投げられません・・・。ナガエツルノゲイトウは在来植物との競争ほか、水面上にマット状に繁茂することで水流を停滞させたり、船の通行を妨げたりする、非常に繁殖力・生命力が強い植物です。植物体断片からでも再生するため、駆除もかなり大変です

これは、ナガエツルノゲイトウを手に取った写真です。ナガエツルノゲイトウは観賞用の水草として流通していたそうですが、今じゃあ、その繁殖力・生命力の強さから、日本では特定外来生物に指定され、世界でも駆除のため、様々な取組みがなされています。問題になっていない原産地の南米は、どのようになっているのか気になるところです(ナガエツルノゲイトウの天敵がいるのか、同じような競争力を持ったものがいるのか・・・)。
近いうちに駆除しないといけませんね

さてさて本題に戻ります。

これは、ゲンゴロウブナ(ヘラブナ)です。フナ釣り師を魅了(?)している魚ですね。

モツゴです。別名で クチボソなどと呼ばれたりします。

アメリカザリガニです。特定外来種にならないのが不思議な生物です。同時に入って来たウシガエルは、特定外来種になっているんですが・・・、バイオマス的には、アメリカザリガニのほうずっと大きいと思います。

ブルーギルです。今年のギルの捕獲量はすでにかなりのものです。
ということで、、本日取れた外来魚を解剖してみましょう

これが本日取れた外来魚たちです。今日は少なかったです・・・。

この小型オオクチバスの胃の中には、タナゴ類が入ってました。他にも、エビ類やタニシなどがオオクチバスとブルーギルの餌食に・・・。何とかしたいものです。

最近捕獲できる在来魚が減っているような気がするので少し心配です


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