外来魚ひとりがたり

滋賀県立大学近江楽座学生団体
滋賀県大生き物研究会の活動あれこれ

0929:コクチバスレポート

2012-09-29 18:03:46 | 雑談

どうも、カナダです。

本日、9/29にリーダーと共にちょっとだけ遠征して

滋賀のとあるダムにコクチバスを釣りに行って参りました。

 

はじめはダムのバックウォーター(流入域付近)狙いで捕獲を試みましたが・・・

ダムはかなり減水しており、結果はオオクチバスが一匹釣れただけでした。

透き通るような浅葱色の綺麗な流域と、

トコトコと歩くアカハライモリを眺めながらひとまずその場所を後にしました。

 

次にボディーウォーターの岬周辺の岩盤付近へと場所を移しました。

しかし、釣れるのは小さなオオクチバスブルーギル・・・。

コクチバスの存在自体を疑いつつも、スジエビを餌に釣りを続けました。

釣りをしながら見えるのは

浅瀬を泳ぐ何やら魚の稚魚の群れ(おそらくカワムツ)。

同じ所を飛んだりとまったりしているアカトンボ。

そして、

何かに追われ崖へと飛び上がる魚の影…

 

コクチバスなんていないのではないかと諦めかけながら

黙々と釣り糸を垂らしていた時、目に入ってきた岩盤のえぐれのポイントに

もしや、と思いエビを投入してみました。

 

しかし、一向に待ち人来たらず・・・

やっぱり駄目だったかと思った時、

いきなり竿の先端が下がったのです。

キュルキュルと音を鳴らす竿を握り、逃がすまいと糸を引いていると

バシャンと音を立てて、垂直に獲物が飛び上がったのです!

ふと脳裏に浮かんだのは、カジキマグロが跳ねる映像。

『あ、テレビで見たことある奴だ。』と思いつつ、竿を引きます。

相手の姿が見えた所で、万能竿が折れるのではないかと心配になりつつも

一気に岸へと引き上げ、決着をつけました!

 

釣り上げた魚はなんだかオオクチバスと違うかな、とは思いましたが。

生憎、私には同定が出来ないのでとりあえず置いておき

それなりに大きいサイズが釣れたので報告するには十分だろうと思いつつも釣りに戻りました。

 

しばらくして、リーダーが戻ってきたので、そこそこのバスが釣れた、と報告。

さて、鑑定の程はいかに…

なんと、コクチバスでした。

リーダーレクチャーの下、観察をすると確かにオオクチバスとは違いがありました。

まず、その名の通り口の大きさがオオクチバスに比べ小さいのです。

そして、身体の色が茶色。パッと見で明らかに違います。

あのオオクチバスの身体に浮かぶあの深緑の線も見えません。その代わり頬にが見えます。

 

存在が確認出来た所で釣りを再開しました。

その後も竿が心配になりつつも釣り上げ、

結果としては大小合わせて計3匹のコクチバスを釣ることが出来ました。

↑左下から2番目がコクチバス。他の2匹はホルマリン固定して標本にしました。

オオクチバスとは違う、もうひとつのブラックバスを自ら釣り上げ観察できたのは

とてもいい経験になったかと思います。

いつかこのダムに居るコクチバスが琵琶湖本湖まで侵出してくる日が来るのでしょうか・・・

 


特定外来生物『日本のロブスター』ウチダザリガニ

2012-09-22 22:33:28 | 雑談

どもども技術担当者です☆

今回は、8月にバサーズキャンプで訪れた淡海湖にて、

観察してきたタンカイザリガニ(ウチダザリガニの近縁種)について紹介しましょう!

まず、淡海湖で私たちが確認したのはタンカイザリガニですが、これはウチダザリガニの近縁種として、ウチダザリガニとともに特定外来生物に指定されています

これまでに何度もお話ししてきましたが、特定外来生物は許可なしには、

 飼育禁止・生きたままでの運搬の禁止 

 です!!!!!

ウチダザリガニ・タンカイザリガニの原産地はアメリカ北西部で、1930年に北海道の摩周湖に放流されました。

(実は1926~30年の間に5回ほど、1都1道1府21県に移植されているのですけど…)

現在は北海道の摩周湖や釧路川・阿寒川水系など道東全域に生息地を広げている模様で、道外では、福島県の小野田川湖にも生息が確認されています。

阿寒湖ではマリモに穴を掘って、マリモを巣にしているという情報もあります

また、タンカイザリガニは私たちが行った淡海湖や長野県にも生息しているようです。

特定物ウチダザリガニは釧路湿原国立公園内等において、在来種のニホンザリガニとの競合や、絶滅危惧Ⅱ類のエゾホトケドジョウ、希少種のエゾトミヨ、マルタニシへの捕食者としての影響が懸念されています。

しかし、そうした問題がありながら、市場に出回っている実態もあります

http://ohmineya.com/main/localfoods/?p=103

『レイクロブスター』としてブランド化されて食べられているという。。。

また、千葉県や茨城県など関東地方のホームセンターでペットとして売られている情報もあり、ウチダザリガニは特定外来生物として十分に規制できているのか、問題を抱えている生き物なのであります。

アメリカザリガニとはちょっと違うな?茶色みが強く、ツメもゴツイな?と思ったら、もしかするとウチダザリガニかもしれません・・・

 


ニョロニョロ祭り

2012-09-14 17:02:01 | 水生生物観察

こんばんは、お久しぶりです おかかです

まだまだ暑いですが朝と夜は比較的すごしやすくなってきたような気がします

今回は数か月前に個人的に行った水生生物観察についての記事です

記憶が曖昧ですので少々間違っている点もあるかもしれません

まず一つ目の水路ではホトケドジョウの姿を拝む事を目的としました

そう簡単には捕れないだろうと思っていたのですが

 

あっさり捕れてしまいました ホトケドジョウです

大型個体ばかりで小型の個体は見かけませんでした

大型のカワムツもたくさんいました

他にもドジョウなんかが捕れていた記憶があります

目的を早くも達成してしまったのでさっさと二つ目のポイントへ

ここではスジシマドジョウ類を狙いました

定番のフナ類ですね 

大型個体も結構いたので心臓に悪かったです

スナヤツメです

大小かなりの数が生息していました

恐らくニシシマドジョウです

以前はシマドジョウと呼ばれていました魚です

ビワヒガイです

ヒガイの婚姻色はタナゴのような派手さはありませんが綺麗です

ウキゴリです

そういえば今年も結局イサザを見る事ができませんでした

ウツセミカジカです

美味しい魚らしいですので食べてみてはいかがですか?僕はまだ食べた事がありません

国内移入種ヌマチチブです

最近数が増えているような気がします

恐らくオオガタスジシマドジョウだと思います

元スジシマドジョウ大型種です ラインが綺麗な一直線でかっこいいです

恐らくビワコガタスジシマドジョウだと思います

元スジシマドジョウ小型種琵琶湖型です 抱卵していました

上のオオガタスジシマドジョウと比べると背鰭から後ろがスマートな気がします

ミズスマシもたくさん泳いでいました

せわしく動き回るので見ていて飽きません

タイコウチです

タガメの偽物みたいな扱いですが個人的には結構好きです

他にはオイカワ、アユ、ウグイ、ヨシノボリ類、ドジョウ、カネヒラ、ミズカマキリ等も見られたような気がします

記憶が薄れているのであまり覚えていません

とりあえずはどちらの目標も達成できたので良かったです

アジメドジョウとナガレホトケドジョウを捕獲していれば滋賀県のドジョウ制覇でした

カラドジョウもいますが

いつか滋賀県のナガレホトケドジョウを観察してみたいです


外来魚駆除→有効利用へ ~魚粉作成に着手!!~

2012-09-13 21:37:32 | 研究

ども、リーダーです。

久々の投稿になりますが、

この間私は駆除してきた外来魚をいかに有効利用するか、ということでコソコソ新戦略を計画しておりました。

新戦略というのは、滋賀県でもされていることですが、

駆除した外来魚から魚粉(農業肥料)を作り、有機野菜を作ろう!!ということです。

たまたま、滋賀県立大学のH先生が有機農業に関心があり、

魚粉を作ってみたいという話から始まりました。

先輩に生ゴミ処理機をもっている方がいたのでその方にも協力を頂き、

先日試作第一号が出来上がりました。

試作用に捕獲したオオクチバス1.5kgからできた魚粉300gです。

魚粉といっても、水分を飛ばしてバスを粉々にしただけのものです。

しかし、生では非常に臭いオオクチバスですが、魚粉になると

ほんのり『魚のふりかけ』のような香りに!!

魚油が少し出ていますが、そこがまた良い肥料になりそうです。

重量が原料の1/5になるため、十分に利用するほどの肥料を作るにはそれなりに外来魚を確保する必要があるかと・・・

これからの時期、当歳魚のバスが多く採れるのでそれらを利用していければと考えています。

この魚粉は、滋賀県大BASSER'Sと同じ近江楽座プロジェクトである『とよ○らだ』という野菜作りサークルに提供し、『琵琶湖の外来魚からできた野菜』を作ってというブランド化する予定です。

また後日、外来魚から魚粉になる過程を分かりやすく紹介させて頂こうかと思いますので。

 


1ヶ月半ぶりの定例活動!!

2012-09-04 21:11:24 | 活動記録

 

こんにちわ!!

竹です!

本日9月4日に7月15日以来ぶりの定例活動をしました。

1ヶ月半くらいあきましたね(笑)

夏休みのど真ん中ということもあり人数も予想より少なかったと思いました。

 

今回はおさかなキラーと投網と刺し網で調査しました。

ただでさえ暑いのに、胴長穿いて歩いたら、

汗が滝のように流れて大変でした。

おさかなキラーを設置し終わってから、投網での調査に!

在来種が多く今回はモツゴ、カネヒラ、オイカワ、フナ、ワタカなど多く見られました。

 

またあまり見られないツチフキも獲れました。

 

また珍客のカマツカ。

 

そして今回は珍しく投網でカムルチーが捕獲されました。

 

捕獲されたバス、ギル、カムルチーです。

 

今回の調査では在来種が多く、外来種があまり獲れなかったです。

まだ残暑厳しい中での定例活動でしたが、熱中症になる人もなく無事終われてよかったです。

 

では、これで失礼します。