外来魚ひとりがたり

滋賀県立大学近江楽座学生団体
滋賀県大生き物研究会の活動あれこれ

近江楽座継続プロジェクト採択!!

2012-05-25 20:56:11 | 雑談
お久しぶりですリーダーです

最近、滋賀県大BASSER'Sの色々活動が盛り上がってきておりますね
今年度も様々な企画を行い、学生だけでなく、神上沼周辺の地域へ外来魚問題について啓発・発信をしていきたいと思います

しかし、企画はもちろん、駆除活動を進めていく上で必要になってくるのは装備です。
胴長や救命胴衣、投網に刺し網、タモ網、イベントの雑費諸々...
学生主体の団体であるバサーズでは、学生のポケットマネーで運営ができるものではありません

そこで、滋賀県立大学の学生の地域貢献活動を支援している『近江楽座』という事務所のプロジェクトに目をつけました
   
この近江楽座では地域社会へ根付いていく学生団体の活動に助成金や広報協力などの活動支援をしています

      スチューデントファーム近江楽座HP

近江楽座には昨年度から新規プロジェクトとして活動しておりましたが、毎年度プロジェクトを更新するということで、先日5月19日に今年度分のプロジェクトの審査会がありました。

今年度も事業計画を立てると色々と資金が必要だったので、継続プロジェクトとして応募しました

そして、無事採択され、滋賀県大BASSER'Sは今年度も近江楽座継続プロジェクトとして活動していくことになりました

 今年度の助成額は万円でした

外来生物の駆除活動には金がかかるとつくづく感じます

 そんなこんなで、今年も滋賀県大BASSER'Sはみんなで楽しく活動していきます

地域の皆さんと共に地元の水域生態系を守っていきたいと思っておりますので、よろしくお願い致します



近江楽座につきましては、リンクしておりますので、興味のある方は是非ご覧下さい。

絶賛、仔稚魚浮遊中!!@神上沼

2012-05-20 21:10:34 | 活動記録
ども技術担当者です☆

本日、2012年5月20日に神上沼でオオクチバスの浮遊稚魚の調査に行ってきました

天気は曇りで、風は南東風だったので風が強くなる前にとそそくさ行ってきました


神上沼ではもうヨシがすっかり成長して、水際までなかなか進めません;

ヨシ帯の中ではブルーギルが産卵床を作り始めていました



今回の目的は、オオクチバスの浮遊稚魚群の確認&駆除です。
まぁ、保護する親バスがいたら、それも駆除しますが☆


浮遊稚魚は1ペアから生まれたもの同士でひとつの群れを作って泳ぎます。
そのため、群れの数を数えることで、産卵に成功したバスのペア数を把握することができるのです


浮遊稚魚の真下には♂バスが付いて保護しています。
それでもオイカワやブルーギルに追われている群れもいました。
そうした群れは、他の魚があまり入ってこない浅場に逃げ込んで群れています。

こんなところに群れが集まっています。

そこを狙ってタモ網で群れごと掬って捕獲します


一網でかなりの数(おおよそ300~400尾)が捕れます
捕り逃した稚魚もすぐにまた群れをなして泳ぎ出すので、再び掬っていきます。
だいたい一つの群れに対して3~5掬いくらいで群れの8~9割ほどの稚魚が捕獲できました


今期はかなり親バスを駆除したので、そんなに浮遊稚魚は出ないと踏んでいたのですが、
持っていったサンプリング用の紙コップ6つ(稚魚群を6つくらいと想定していたのですが;)がすぐに埋まってしまいました;

今日数えたところ、現段階で浮遊していた群れは12群でした


後日、研究室にて群れの個体数を数えてみようと思います。

浮遊稚魚ですが、群れによって体サイズに違いがあり、バスの模様が出ている稚魚もいれば、仔魚の群れもいました。



ちっこいのがうじゃうじゃ捕れました;


小一時間ひたすら掬い続けましたが、まだ残っているようです;
また来週日曜日に活動があるので、その時には取りこぼしのないように掬いたいものです

今日は稚魚群だけでなく、保護バスも捕獲できました。
浅瀬で投網を打つとバスだけでなく、コイ、フナ、産卵に来た大型のブルーギル、そしてカムルチーが捕れました☆

フナです2匹同時に捕れたのでペアかもしれません。


コイとカムルチーです

カムルチーは投網では捕獲しにくい魚ですが、今回初めて投網で捕れました

本日の駆除結果です
神上沼3大外来魚が揃いました

これからはバスの稚魚掬いに、定例の投網・もんどりの調査と作業が多くなってきますが、しっかりこなしたいですね

次回の神上沼定例活動は5月27日です。



魚からの放射性セシウム ~キャッチ&イートは難しい?!~

2012-05-18 21:36:14 | 雑談
ども技術担当者です☆

今回は、我々の活動には直接関係はないのですが、
「魚」繋がりで、こんな記事を見つけました。

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霞ケ浦のナマズとフナから基準値超えセシウム 出荷自粛を要請 /茨城
2012年4月14日 産経新聞

茨城県は14日、同県の霞ケ浦と北浦で9~10日にかけて取れたアメリカ
ナマズとギンブナから、食品の新基準値(1キログラム当たり100ベクレル
)を超える175~112ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。
県は流入河川も含め、周辺の漁協に出荷自粛を要請した。
また、10日に取れた北茨城市沖のキツネメバル、ひたちなか市沖のアカエ
イから県などが定めた独自基準(同50ベクレル)を超える放射性セシウムを
検出。100ベクレル未満だが、周辺海域で取れた2魚種の出荷自粛を漁業者
に呼び掛ける。
独自基準を上回った場合は海域ごとに出荷を自粛しており、対象は計8魚種
になった。
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県沖ヒラメや霞ケ浦ギンブナなど5魚種出荷停止指示 /茨城
2012年4月18日 茨城新聞

政府は17日、原子力災害対策特別措置法に基づき、本県海域のスズキ、ニベ、
ヒラメと、霞ケ浦北浦の天然のギンブナとアメリカナマズについて、出荷停止
を県に指示した。これら5魚種は既に出荷・販売の自粛措置が取られているが
、県は指示を受け、出荷を控えるよう関係漁協にあらためて要請した。
出荷停止になった5魚種の放射性セシウム値(1キロ当たりベクレル)は最新の検
査で、新基準値100に対し、スズキ115、ニベ114、ヒラメ163、ギンブナ126~1
12、アメリカナマズ175。


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震災から1年余りが経ちました。
放射線の影響を危惧していましたが、ぼちぼち目に見える形で魚たちからも検出され出しています。
どうしようもないといえばどうしようもないですが、知識としてこんな問題があると知っておくのも良いかと思いました。


アメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ)は特定外来生物ですが、美味しい魚で一時は養殖もされており、
釣ってよし、食べてよしの魚で、しばしば霞ヶ浦の釣り人の間では『キャッチ&イート』がされていたようです
しかし、こうした魚食性の魚は特に、生物濃縮といって体内に溜まる有害物質の濃度が高くなります。
今回のように基準を超える濃度の放射性セシウムなど、有害物質をため込みやすいのです。
マグロの水銀は有名ですね
今後、霞ヶ浦ではアメリカナマズのキャッチ&イートは難しくなりますね;


琵琶湖での魚食性の魚というとオオクチバスが真っ先に出てきますね
近年、日釣連では『キャッチ&イート 釣ったブラックバスは持ち帰って食べましょう』と言っていますが、
オオクチバスの残留放射性セシウム濃度を測ったらどれくらいになるのでしょうか。
興味はありますが…

こうした問題があると、これまでも食用という意識の薄い魚だけにますます『キャッチ&イート』が難しくなりそうですね;

 こりゃ、釣ったバスは回収BOXへ、ですかね

食べないからってリリースしたらダメですよ
琵琶湖では条例違反になります!!
マナーを守って楽しくバス釣りをしましょう


重い話になりましたが、放射性セシウムの生物濃縮のお話でした

《追記:技術担当者》

オオクチバスについても、芦ノ湖において放射性セシウムが検出されました。
琵琶湖のバスはどうなのか…

【放射能漏れ】芦ノ湖のオオクチバス出荷自粛要請 /神奈川県
2012年5月30日 産経新聞

 神奈川県は30日、箱根町の芦ノ湖で採取されたスポーツフィッシングの対
象魚であるオオクチバスから高い数値の放射性セシウムが検出され、念のため
地元の芦之湖漁協に出荷の自粛を要請したと発表した。皮の粘液が臭く、食用
には出荷されていない。
 県水産課によると、オオクチバスからは1キロ当たり101ベクレルを検出
。有効数字を上から2桁として3桁目を四捨五入する決まりのため、基準値同
100ベクレル以下となり、国が出荷制限措置をとる可能性はない。
 食用ではないが、外来魚対策の一環としてフライなどで出した店がある。2
5日にも同97ベクレルを検出しているため、自粛を求めた。
 20日に芦ノ湖で採取したニジマスからは同3・7ベクレルと低い値しか検
出しておらず、県は「オオクチバスは魚をよく食べるため、食物連鎖で生物体
内に濃縮される可能性があるのではないか」などと分析している。

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オオクチバス セシウム検出 /神奈川
2012年5月31日 朝日新聞

 県は30日、箱根町の芦ノ湖のオオクチバスから、国の基準値(1キロ当た
り100ベクレル)に達する放射性セシウムが検出されたと発表した。県によ
ると、オオクチバスは市場に出荷されていないが、芦ノ湖周辺の一部の飲食店
で料理に提供されることもあるといい、地元の漁協組合に出荷を自粛するよう
要請した。
 県は流通前の水産物について放射性物質の検査を実施している。26日に芦
ノ湖でオオクチバスを採取し、検査したところ1キロ当たり100ベクレルが
検出されたという。


投網でバスを初捕獲!!!@神上沼定例会

2012-05-17 22:06:20 | 活動記録
どうも、お久しぶりです。

T田ことあっちゃんです。取り合えず、今年の自分の初ブログは名前を変えました。

今回の参加者は、3回生が6名、1回生が4名と合計10名も参加しました。

今回の活動は主に、1回生の方々に投網の使い方を覚えてもらい、活動の楽しさを知ってもらうのが目的でした。

私も、投網の投げ方を再度教わりました。

今回の活動は、在来種班と外来種班に分かれて、活動を行いました。




投網を投げている風景です。





今回の活動で、初めてブラックバスを捕えることができ、感動しました。

フナです。ゲンゴロウブナもちょくちょく混ざっていたような気がします。


他にも外来種班では、フナやナマズを確認しました。

1回生も、覚えが早く投網を開けていました。


ツチフキです。滋賀県では移入種らしいですが詳しい事はよく分かりません。
>>ツチフキは移植放流に混ざって琵琶湖へ侵入した国内移入種です。
琵琶湖では1948年から確認され始めました。
最近は琵琶湖本湖ではあまり見かけないようです。(追記:リーダー)


神上沼では2度目の捕獲です。個体数が少ないのか滅多に捕れません。


コイです。可愛らしいサイズです。




ホンモロコです。産卵が終わったのか抱卵個体はいませんでした。

オイカワです。


ゼゼラです。


他にもヨシノボリやカネヒラの在来種が確認されました。

これからも、1回生を交えて楽しい活動をしたいと思いました。

今期の人工産卵床はいかに!?

2012-05-13 23:21:47 | 雑談
ども☆技術担当者です

季節は早いもので、もうGWも終わり初夏となっております


さてさて、以前我々は今春も人工産卵床を大学内の調整池(通称:小琵琶湖)に設置すると言っておりました。

その後をお知らせ致します

人工産卵床とは、オオクチバスが産卵床という巣を作ってそこに産卵する性質を活かして、人工的に産卵床を作り、オオクチバスを卵から駆除しようという、画期的な駆除手法なのです

その人工産卵床を今春も4月から小琵琶湖に設置しました。
見回りは週に2回行い、状況を共有し合っておりました


これが、昨年の産卵床の様子です。
オオクチバスが産卵に来ているのがよく見ると分かりますね~

昨年は成功しましたが、今期は・・・

              
てんでダメです;
    いやいや、これは喜ばしいことでは?!

 つまりは、小琵琶湖に産卵個体がいないのです!
目視確認および自然産卵床の確認をこそこそしていますが、まったく見あたらず、
これまでの地道なノブやまるとの投網&刺し網作戦および凄腕釣り師による釣獲で中~大型個体は駆逐できたと思われます!!

と、いうわけで今期はこれで人工産卵床を引き上げ、残った1歳魚を釣りで駆除していこうかと思います
引き続きモニタリングは継続し、産卵床の有無は確認して行きたいと思います