地底人100物語

相手にとって不足なし

豊島15「桃仙浴場」

2015年10月04日 | 東京銭湯
新たな地底人による地球侵略が頻発する一方、静かに地底に消え行く地底人もまた少なからず。
そんな消え行く地底人たちのかつての雄姿に乾杯!


豊島15「桃仙浴場」

その日横浜方面へ出かけていたオレは、帰りの乗り換え駅の池袋で降りると西口へ向かった。
西口の左手方向、夜の暗がりの向こうに消防署。
そこを抜けて住宅街を突き進む。
夜の住宅街は方向感覚がなくなる。
さてどっちだ…
しばらくさまようと目印のコンビニ。
となるとこっちの先か。

住宅街の中にぼんやりと浮かぶ灯り。
ここが目指す桃仙浴場。

暗がりの中なので建物の全体像を把握できないが、マンションタイプのビル銭のようだ。

浴室には湯舟が2つ。
ひとつは真湯と思われる湯、もうひとつが茶色の濁り湯。


真湯と思われる湯の湯船は強烈なジェットが作動し、湯面が泡立っている。
これが凄いっ!のなんのって、洗剤でも投入しているんじゃないかと思えるほどだ。
なので入浴はパス。
画像の左隅にちょこっと写りこんでいるのがお判りかな。

もう一つが茶色の濁り湯。
これが看板にあった「鉄鑛泉風呂」。
いま写真で見るといい感じの茶褐色に見えるが、その時は泥んこ色に見えた記憶だ。
透明度は握りこぶし1個分。
ジャグジーで撹拌される小さな湯船。
44℃の表示。
最初はそれほどの熱さは感じなかったが、徐々に温度が上がってきたかのような体感だった。
これは新しい責め苦か?
ならばと源泉カランをひねる。
ほとばしる薄黄土色の冷泉。
こ、こ、こ、これは気持ちいい。

湯船では臭いは感じられなかったが、カランから洗面器に注いだ冷泉は、暫くすると鉄錆び臭を帯びてくるではないか。
しかし、なにより隣の強烈な泡立つ湯が凄くて…


湯あがりに脱衣所にあった階段を上ってみた。
階上には浴室を見下ろすようなプチ脱衣所。
エロアートなポスターもあったが、これは東京都公衆浴場業生活衛生同業組合の記載のある正規なもの。


その後はなんとなく足が遠のき、会社の先輩Dr.Kより誘われた時にはすでに廃業。
2010年6月に廃業したようだ。

2004年11月頃の入浴メモより

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