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書評『天才のパターン思考』(青木聡著)

2019-05-11 09:43:47 | 書評
MENSA、ISI、HELLIQに所属する 天才のパターン思考 2時間で知能が高まる「思考の技術」
青木 聡
ダイヤモンド社


資格試験の勉強に開く立つ本を探して、少し広い範囲の分野から本を探していたところ、アインシュタインの写真と「天才」という言葉が印象的な本を見つけました。「天才」と題しているものの、天才だけでなく広く読者に役立つノウハウが入っているはず、と思って、本を手にしました。

著者は、Japan MENSA, HELLIQ Society会員。「なんじゃ、そりゃ?聞いたことない」と思ったら、それぞれ知能指数の上位2%、知能指数3万人に1人のレベル、とか。東大主席とかハーバード主席とか書いてあることが多い「天才」プロフィールの中にあって、知能指数をそのまま言及している点が、新鮮です。

ジャンルとしては、自己啓発全般、人生の目標を達成することや成功する仕事術が書かれています。GRITなどの他書からの引用も含めつつ、基本的な考え方は、天才である著者の考え方、やり方に基づいています。

目標達成法、時間術の中から、資格試験の勉強にもとても役立つ考え方を紹介いたします。

「やらされている感覚」のない人は成功しやすい(第2章目標達成法から)
米国の心理学者ダックワース氏は、多くの成功者に共通する点として、「GRIT(やり抜く力)を持っていること」をあげています。そして、GRITのポイントは、「面白い」「楽しい」ことであることをあげています。仕事をする上で「やさられている」と考えるのではなく、「面白い」と考えた人が成功しやすい、と著者は説いています。

これは、資格試験の勉強にもあてはまります。資格試験はあくまで、合格した先にある目的のために合格を目指します。ただし、いくら工夫をしても、勉強には苦痛は伴うものです。苦痛が伴うからこそ、自分を成長させることができるともいえます。ただし、ここで、やり抜くには、「たのしい」「面白い」と思える点を作ることがポイントです。

例えば、過去問の正解率をゲームのスコアのように捉える。回答時間を測定してランニングのタイムのように測定する。人によって、楽しみ方はいろいろだと思います。資格試験の勉強になにか自分が「面白い」「楽しい」と思えることを取り入れる、これが資格試験をやり抜くことに必要なことだと思います。

「リサーチ」に時間をかける(第3章 時間術)
時間術といえば、優先順位、スケジュール、とどぃstといったノウハウについての解説を書いた本が多いですが、この本では、多くの参考にできる時間術の考えを紹介しています。

その中でも、資格試験の勉強に使えると思うのが、「リサーチ」に時間をかけるということ。著者は、成功している人は、事前に十分な下調べをしているとして、事前のリサーチの大切さを説いています。目標の全体像を把握する、ということです。

資格試験について言うと、どんな試験なのか(短答か記述か、試験時間、合格率)、何時間の勉強量が必要なのか、難易度はどの程度か、資格の将来性はどうか、といったことを、事前にリサーチすることをおすすめします。このリサーチが十分でないと、勉強しているときに、合格するための戦略・計画を誤ってしまう可能性がある上、途中で迷いが生じてしまいます。

仕事に限らず、資格試験の勉強でも、事前リサーチはとても大切です。

著者と違って、私は天才ではありませんし、一般読者の方には著者の言う天才ではない人も多いでしょう。しかし、この本に書かれている天才の「考え方」は目標を達成していくために役に立つものが多いです。すべて著者の考え方を肯定することはなく、著者が各項目で書いている「凡人の考え方」「天才の考え方」と、「読者ご自身の考え方」を比較検討したら、気づきが多いと思いました。なかなか面白い本でした。


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