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書評『毎日続く勉強法 仕事と無理なく両立できる』(多田健次著)

2019-05-10 08:35:41 | 書評
毎日続く勉強法 仕事と無理なく両立できる
多田健次
日本実業出版社


昨日に引き続いて、資格試験関連の勉強法のご紹介です。

著者は大原簿記学校の公認会計士講座の超人気講師で、心理カウンセラーの多田健次さん。この著者のユニークな点は、8年間勉強して公認会計士試験に惜しくも合格できなかった、という悔しい経験を持っていることです。この本では、長年にわたる専門学校での指導経験と心理カウンセラーの知識を駆使して、資格試験に合格するために一番必要な「継続」に焦点をあてて、目標のたて方から勉強の邪魔をする「問題行動』との付き合い方、さらには学びを更に進化させる「アウトプット」の仕方までカバーしています。まさに、勉強継続のために必要なすべての分野をカバーしている感があります。なお、ターゲットとする資格は書かれていませんが、本書の時間の使い方についての文章と著者の経験から判断すると、難関資格以上の資格、財務・人事系の資格でいったら、中小企業診断士、社会保険労務士以上、公認会計士くらいまでをカバーしています。

著者ならではの経験と知識にもとづいた、勉強を継続するための基本的な考え方「楽習」と、気持ちの持ち方のアドバイスとしての「見られている意識」についてご紹介します。

「楽習」を生む4要素この本の最初の章で出てくる、継続のための基本的な考え方が「楽習」です。すなわち、楽しい、やりたい勉強だから継続できる。楽しくないのに「やるべき」勉強ばかり考えていたら、継続できないとしています。

著者ご自身の経験から、英語ができたら良いことがわかるので、英語の勉強を始めても、続かない。好きではないから続かないことがわかった、という経験とそこで得た気づきを綴っています。反面、心理カウンセラーの勉強は、続いている。

その違いを生むのが「楽習」の考え方です。楽しければ、継続できるのです。その楽習を生む4要素として、著者は4つの要素を挙げています。

①自分が興味を持てる
②自己成長につながる
③自分にとって価値がある
④誰かのために役に立つ

資格試験の勉強方法をいくら学んでも、「勉強したい」「興味がある」と心から思える資格試験でなければ、勉強は継続できません。資格試験の勉強を継続するためには、まず受ける試験選びのところから気をつけるということについて、体系的に書かれています。

私自身は、資格試験選びの際には、いくつかの複数要因を考慮の上、最終的に最も魅力的な資格試験を選びます。その方法は、別の機会にご紹介したいと思います。

「思われている意識」をパワーに変えよう応援してくれている家族や友人の想いについて、思いを馳せてみよう、というアドバイスです。

家族や友人に応援してもらうこと自体で、かなりパワーをもらえます。勉強時間を捻出するためのサポート、勉強環境を作るためのサポート、健康面でのサポート、すべて資格試験を受ける際には、応援団による強力なサポートです。この本では、さらに一歩進んで、応援している家族や友人の想いについて考えよう、という提言を行っています。資格試験の勉強を継続する上で、とても役に立つアドバイスだと想いました。

ご自身が資格試験の勉強を8年も続けた経験、長年の指導経験、心理カウンセラーとしての知識、経験を体系化したすばらしい本だと想います。この本の素晴らしさは、資格試験の勉強を何度か経験したような、資格試験受験経験者にとって、とても響く本だと想います。資格試験に初めてのぞむ方にはピンと来ない内容もあるかもしれませんが、早い段階でこの本に巡り会えたら、とてもラッキーだと想います。


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