漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

【わざわい】族のあれこれ

2014-08-09 12:39:17 | 雑記
 こんにちわ。

 きょうは久しぶりに「まとめる」という作業をしてみました。「お題」は【わざわい】です。



<故事・諺>

 【蕭牆の禍】    しょうしょうのわざわい
 うちわもめ。身近な心配ごと。
 「辞典」には、【蕭牆の憂え】の方が出ています(P.757)が、意味は同じですね。

 【回禄の災い】   かいろくのわざわい  (P.167)
 【祝融の災い】   しゅくゆうのわざわい   (P.701)
 【舞馬の災い】   ぶばのわざわい   (P.1324)
 意味はどれも火事、火災のこと。【回禄】と【祝融】はどちらも火の神。いろいろな表現があるというのは、やはり「災い」と言えばその代表的なものとして火事・火災が恐れられたということなのでしょう。

 【滅頂の災い】   めっちょうのわざわい  (P.1459)
 おぼれて死ぬこと。破滅すること。



<四字熟語>

 上に書いたものも皆四字熟語と言えば四字熟語ですが、こちらは「漢検 四字熟語辞典」に載っているものを中心に。

 【年災月殃】   ねんさいげつおう   (四字熟語辞典 P.376)
 最も不幸な日のこと。

 【積悪余殃】   せきあくのよおう   (同 P.288)
 悪事を重ねた報いが子孫にまで及ぶこと。

 【禍福倚伏】   かふくいふく   (同 P.130)
 災いと幸せは交互にやってくるものだということ。

 【禍棗災梨】   かそうさいり   (-)
 無用の本を刊行すること。
 これは「四字熟語辞典」にも「辞典」にも載っていません。ネット検索すると普通に出て来ますので、それなりにポピュラーなのだろうと思うのですが、協会の「辞典」にはときどきこういう「不思議」がありますね。新星出版社の「頻出度順 漢字検定1級 合格! 問題集」には採録されています。

 【禍福糾纆】   かふくきゅうぼく   (同 P.131)
 最後の一字は機種依存文字ですね。「」です。訓読みは「なわ」で、漢検配当外の漢字。ですのでこの四字熟語も本試験には出ないと思いますが、熟語全体を訓読すれば「かふくはあざなえるなわのごとし」ですから、漢字表記はともかくとして、そこそこ良く使われる言葉ですね。意味は福あれば禍ありということ。

 【毋望之禍】   むぼうのわざわい   (同 P.447)
 思いがけないわざわい。

 【池魚之殃】   ちぎょのわざわい   (同 P.329)
 なんのかかわりもないのに、とんだ災難を受けること。

 【鬼瞰之禍】   きかんのわざわい   (同 P.143)
 よいことにはとかく邪魔が入りやすいということ。【好事多魔】(3級配当。P.192)と同義です。



 このところ漢字に触れるのは週末だけという状態が続いていてなかなか勉強も進まず、次回の本試験が心配になってきましたが、何とか実力の維持に努めたいところです。

 私のところは、きょうは多少涼しいです。散歩にでも行こうかな。^^