縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

ワイヤー15800

2011-09-20 | Weblog
家の近くのペットショップに珍しくワイヤーフォックステリアが登場した。
彼の最初の価格は\198,000だった。
小さいながらもワイヤーらしさを備えていて、首手足がひょろっと長くて
気品があった。ツチノコ体型のピノコとは月とスッポン、
ショートケーキとどら焼きくらいの違いだ。
買い物や散歩の行き帰りに彼を見るのが楽しみになった。
犬の成長は早い、彼はぐんぐんワイヤーらしくなってきた。
腰のくびれ、ピンとたった尻尾、四角い頭、ゲージの中で
彼はいつもねずみ花火のようにせわしなく動いていた。
そしてある日\59,800になった。
一度彼を抱かせて貰ったことがる。
猫社長の腕の中で彼は釣り上げられたばかりのカツオのように弾んでいた。
この落ち着きのなさにきっと飼おうと検討した人は腰が引けるだろう。
彼はその後もどんどん狭くなるゲージの中で暴れていた。
彼はついに\15,800になった。まだ4ヶ月だというのにだ。
なんと隣のゲージの柴犬は\5,000だった。もう成犬に近い。
多少ワケあり、見切り品、犬も食品並みってこと?そりゃないでしょ。
できることなら彼を猫社長の家に引き取ってあげたい。
でもワイヤーの多頭飼いはすごく難しいと言うことだ。
相性が合わないと相手を殺しかねないほどのけんかをするらしい。
というか、ピノコで手一杯。
売れたら売れたで手に負えなくて放棄されるよりも売れ残った方が
彼のためにはいいかなと思ったり、なんともやりきれない気持ちが続いている。
どうか彼が不幸になりませんように。。。






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