縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

海の星山の星

2010-03-08 | 旬時候
テレビのサスペンスドラマを観ていたら謎解きの中で、双子が生まれると縁起がよくないとかで
一人を里子にだすらしいと言うセリフがあった。で、犯人は双子の片割れだった。
こんな現代でもそんな迷信を信じて里子にだすかなあ、それで川端康成の古都を思い浮かべた。
双子の姉妹が違う境遇で育って巡り会う物語だ。でも古都は時代がうんと前だ。
そして同時にもうひとつの物語が猫社長の小学校時代の引き出しからふいに飛び出した。
たぶん月刊なかよしに連載されていた、望月あきらの「海の星山の星」という漫画。
双子の姉妹が赤ん坊の頃に離されて、一人は海運業を営む大金持ちの家の我が儘な娘に成長し、
もう一人はたぶん農家の娘で性格のいい娘となり、運命の再開をするって話だったような気がする。
「海の星山の星」の中で、ひとつだけ覚えている印象的なシーンがある。
我が儘娘がパパにお小遣いをせびるのだけど、パパがしぶしぶ渡したお札を手にして
「なーんだ千円ぽっち」とのたまったのだ。
当時の猫社長にとって千円は夢のお札、きっとその時、海運業の馬鹿娘にカチンときて頭の隅に
千円を笑う物は1円で泣くのだと記憶のハンコを脳の中に押したんだろうと思う。
「海の星山の星」の結末は覚えていない。猫社長が作者ならドラ娘をホームレスにして農家の娘を
王女様にしただろう。金の恨みは恐いのだ。
ネットでちょいと調べていたら、こんなことが出ていた。
双子が生まれると家を滅ぼすので先に生まれた子が「つゆはらい」とかで
格下扱いで里子に出される・・・
ずいぶん昔のことらしいけど、迷信を信じていた時代が本当にあったのだ。
つまり、双子は縁起物の中にはないってことか。うーん、そういえばそうかなあ。
双子の縁起物を知っている人がいたらぜひ教えてください。