縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

1泊3湯、北海道(その1)

2008-01-27 22:18:13 | もう一度行きたい
 年末に北海道の温泉をはしごし、いずれも良い湯だったので紹介したい。

 まずは登別温泉。
 実は我々は登別との相性(?)が悪い。最初に登別に行こうとしたときは、宿を当日キャンセルしてしまった。仕事で遅くなり、予定の飛行機に間に合わなかったのである。その後の飛行機では、札幌に行くことはできても登別には行けなかった。
 二度目の挑戦、このときは辛うじてクリアー、登別に辿り着いた。しかし、金曜に仕事が終わってから行く、という設定そのものに無理があるのか、極めて慌しい旅だった。宿に着いたのは9時過ぎ、まず温泉に入りたいとの希望は叶わず、我々は別室へと案内された。テーブル一面に並ぶ料理の数々。やれやれ、どうやら温泉への道のりは遠い。
 おそらく、この宿自体は悪くない宿だと思うのだが、我々の気持ちにゆとりがなく、登別の湯を楽しむことができなかった。

 今回は三度目。が、今回は泊まるのは登別ではなく虎杖浜温泉。というか、正確には虎杖浜に行くついでに登別に寄ることにしたのである。
 登別で日帰り入浴をやっている宿は以外に少ない。その中で、源泉掛け流しの、一番良さげな宿を選んで行くことにした。『花鐘亭はなや』である。登別にしてはこじんまりした宿であり、そこが気に入った。

 当日は、関東、東海など太平洋側の一部を除き、全国的に大荒れの天気だった。九州北部や中国でも雪が降っていた。我々の乗った飛行機も千歳の天候次第では羽田に引き返すことがあります、とアナウンスしていた。ああ、やっぱり登別は止めときゃ良かったかな、と一抹の不安がよぎった。
 お蔭様で飛行機は無事千歳に降り、そこからはバスで登別へ。登別は雪こそ降っていないが、風が強かった。どうやら昨晩は、この時季には珍しく、台風のような雨だったらしい。

 さて、『はなや』さんに着き、温泉に入りたいというと、宿の方は、昨日からの大雨で露天風呂は入れない、内風呂もまだ温度が低いので、とちょっとためらった様子。雨の中せっかく来たので、と言って温泉に入れてもらうことにしたが、宿の方の真面目さに好感が持てた。
 実際お風呂に入ってみると、確かに少しぬるい。ただ源泉が湯船に流れこむ辺りにいると、湯も温かく、それなりに温まる。視覚的にも登別の白濁したお湯はぬくもりが感じられて良い。一応、露天にも入ってみたが、さすがにこちらはぬるすぎた。
 あと、これが源泉掛け流しの効果なのか、ここのお湯はあまり硫黄の臭いがきつくない。硫黄特有のあの鼻につく臭いは、硫黄が空気に触れて酸化した臭いなのかもしれない。硫黄泉の苦手な妻もここのお湯は良いと大変気に入っていた。

 お湯以外にも『はなや』さんの従業員の方の対応がとても暖かかった。僕がお風呂に入っていたとき、宿の方が何度か湯加減を見にいらした。その度に、「湯加減は如何ですか、もう少し上げましょうね。」と言っては戻られた。そして、次第にお湯はちょうど良い熱さになって行った。
 そして風呂から上がったときも、「お湯加減は如何でしたか。大丈夫でしたか。」と声を掛けられた。因みに、これは同じ従業員の方ではない。高々700円の日帰り入浴の客なのに、何人もの従業員の方が僕達のことを気に掛けてくれたのである。タクシーを呼んでもらい、虎杖浜へと向かったが、そのときも一人の男性が僕らを丁重に見送ってくれた。僕らは身も心も温まっていた。

 「ぬくもりの宿か。今度は泊まりに来たいな。」と思った。

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