縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

企業の品格とは

2006-02-19 23:48:06 | 最近思うこと
 「国家の品格」という本が売れている。私は読んでいないが、日本という国家に品格がない、ないしは品格を失ったから、こうした本が書かれたのであろう。
 では、企業の品格はどうか。最近のニュースを見ていると、残念ながら品格のない企業が多いと言わざるを得ない。耐震強度偽装問題、ライブドア、そして東横イン。新しいところでは不正輸出絡みのヤマハ発動機、ミツトヨなど。企業は儲かれば何をやっても良いということなのだろうか。
 また、品という意味では日本航空もひどい。真に会社を思う気持ちなのか、自らの保身や社内の権力抗争なのか、本当のところはわからないが、イメージダウンなど会社の受けたダメージは大きい。

 この1月に独占禁止法が改正され「課徴金減免制度」が導入された。不正行為を早く自白した企業の課徴金を減免することにより自白を促し、不正行為の発見、解明を容易にしようというものである。これは日本企業の品格がなくなり不正が増えたがゆえの対策というのではない。単にグローバル・スタンダードに合わせたものである。以前は不透明な取引慣行が新規参入の妨げになっていると非難されていた日本であるが、少しずつではあるものの、取引の透明性は高まっているだろう。

 企業の品格で問題となるのは経営者の意識である。コンプライアンスに内部監査、そしてCSR(企業の社会的責任)が重要だ、という声は最近よく聞く。しかし、なぜ必要なのかという突き詰めた議論はあまり聞いたことが無い。それがグローバル・スタンダードだから、はやりだから、といった程度ではないか。IR上必要だから担当部署を置いた、それで充分だ、といった意識が見え隠れしている。

 以前コンプライアンスの講習で、難しく考える必要はありません、コンプライアンスというのは自分の子供に見られても恥ずかしくない行動をすることなんです、と言われたことがある。とすれば、経営者にとってのコンプライアンスとは、従業員が自らの子供もこの会社に入れたい、と心底思うような会社を作ることではないだろうか。従業員から愛され、社会的に尊敬される会社。口で言うのは簡単だが、それは極めて難しい。

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