縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

新人の時、斑鳩にて

2006-04-03 20:38:23 | もう一度行きたい
 今日4月3日は曜日の関係で入社式の会社が多い。街を歩いていると、スーツ姿がちょっとぎこちない、いかにも新入社員といった若者をよく見掛ける。学生から社会人になり、不安はあるが期待感の方が大きいのだろう。自分が年を取ったせいか、彼らはまぶしく、羨ましく感じられる。はたして私も新人の頃、上の方々にはまぶしく見えたのだろうか。
 私の新入社員の時代、初任給は12万8千円、まだ土曜日は第2土曜しか休みではなかった。本当に時の流れを感じる。

 新人の年、初めてもらったボーナスで関西に旅行に行った。すっかり忘れていたのだが、ゼミのOB会誌に書いた文書があり、それを見て思い出した。
 今日はその文書を紹介したい。○○年前の私の文である。我ながら、昔も(は?)結構良い文を書いていたと思う。

『斑鳩にて』
 天国とはいったいどんなところだろう。最近、よくそんなことを考える。地獄というとあの決まりきったイメージ、火が燃えたぎる中、人々が苦役を強いられているというのがすぐ思い浮かぶ。では、天国はどうだろう。

 先日、斑鳩に行って来た。1日かけ、いくつかの寺を廻った。法隆寺のほかはあまり知られていない寺がほとんどだったので、人もまばらだった。静寂。時の鐘が鳴る。今でも2時間置きに撞いているそうだ。

 ここでは時間もゆっくり進む。本当にのどかだ。私達が日々の忙しさの中で失った何かがここにはある。安らぎ、心のゆとり、そういったものだ。天国とはこうしたところのように思えた。

 しかし、ここはあまりにのどかで、平穏すぎる。毎日が同じように始まり、同じように終わっていく。もし、天国がこんなところなら、1週間で飽きてしまうだろう。やはり、まだ現世であえいでいる方がいい。
(以上)

 相変わらず今も現世であえいでいる。新人の頃から随分月日が流れたが、それは変わらない。ときにぼんやり、休むことはあるが、それは一生変わらないだろう。何かの節目の折、また斑鳩に行き、気持ちを新たにし次に進んで行きたい。

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