英語道(トラスト英語学院のブログ)

長野県伊那市の英語塾「トラスト英語学院」の塾長ブログです(^^)/
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安易な方法はない

2023年06月16日 | 英語勉強法

授業で扱った英文に in vain(無駄に)が出てきて、大学時代に受からなかった英検準1級二次試験のことを思い出しました。

大学3年の時、4~5回目の挑戦でようやく準1級一次試験に合格し、二次試験を迎えることになりました。当時、二次対策の教本は一冊しかなく、ましてやネットのない時代。対策ができないまま時間だけが過ぎていき、一次試験免除の最後の二次試験を迎える時期になりました。そんな時、高田馬場駅近くにある「英検1級塾」が短期の準1級二次対策講座を行うことを知り、駆け込み寺的に申し込みました。

当時の準1級二次試験は4コマ漫画のストーリーを英語で述べるもの。対策講座の最初の授業で扱った過去問の模範解答に「He tried to do it, but in vain.」とあり、担当の先生が「in vain は使い勝手がいいですよ」と教えてくれました。

「よし、in vain を覚えておけば受かるな」と安易な考えしかもてない私。もちろん、本番で in vain を使うような4コマ漫画が出る保証もないのに・・・。振り返ってみると、対策講座を受ける意味を「楽に受かる方法を見つける講座」と勘違いしていました。だから、講座を受けるだけで安心して、自学で努力することはありませんでした。情けない・・・。

だから自信を持てずに二次試験当日を迎えました。会場に向かう途中、先に終えた友人に出くわし、試験の内容を聞くと「ぬいぐるみのイラストが出てきて英語で言えなかったよ」と言われ、慌てて駅前の本屋に駆け込んで和英辞典で「ぬいぐるみ」を引き、stuffed animal を覚えて会場へ急ぎました。

stuffed animals

そんな付け焼き刃的なことで受かる訳もありません。そもそも、試験の時間が違えば問題のカードも違うわけですから、同じイラストが出るわけもありません。案の定、不合格となり、まさに「in vain」。大学時代に英検準1級合格はできず、社会人となりました。

 

英検に受かるための、いや英検に限ったことではなく、英語ができるようになるための楽な方法はありません。

暗記は不要。辞書は引くな。 聞き流すだけ。文法よりも会話。間違ってもいいから話せ。

小6から英語の勉強を始めて40年、英語指導に携わって20年が過ぎましたが、これらの言葉を鵜呑みにして英語ができるようになった人に、いまだかつて会ったことがありません。安易な勉強法は必ず in vain な結果となります。私の経験を反面教師として、当塾に通う生徒さんには本物の英語力を身につけてもらいたいです。

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