江戸観光案内

古地図を片手に江戸の痕跡を見つけてみませんか?

扇橋

2012-02-04 | まち歩き

扇橋は小名木川と大横川が十文字に交わるところに架けられている橋で、現在の江東区扇橋の地名の由来となった橋です。江戸時代には、ここには三つの橋が架けられており、十文字の南に扇橋が、西に新高橋が、北に猿江橋が架けられていました。現在は東に新扇橋が加わり、四つの橋が架けられています。

竪川と大横川が同様に十文字に交わる場所には、新辻橋、南辻橋、北辻橋の三つの“辻橋”が架けられていますが、小名木川と大横川が交差する、この場所の橋の名前には統一性がありません。古地図を眺めていると、そういうところが面白くもあり、不思議なところでもあります。


扇橋は池波正太郎著「剣客商売(十六) 浮沈」の中で、その東詰に山崎勘之介(秋山小兵衛とかつて剣を交えた男の息子)が住む釣道具屋があるという設定で登場しています。つい先日の朝日新聞に、「山の手の坂、下町の橋」なる言葉が紹介されていましたが、本所、深川はこの言葉が示すように橋の多いところです。ちょっとした橋でも名前と場所を知っていれば時代小説を読む際のイメージが膨らみますから、是非注目して頂きたいと思います。


扇橋東詰 東京都江東区扇橋1-17-9

都営新宿線 菊川駅から約1km 徒歩約13分

東京メトロ・都営大江戸線 清澄白河駅から約1.1km 徒歩約14分


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