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★セブ島の旅・其の6★ロボク川レストラン船

2012年12月13日 | ★旅行★外国
フィリピン料理 その1

フィリピン料理の特徴は淡白であること。甘いもの、しょっぱいもの、すっぱいものが多く、辛い料理はほとんどみかけません。
味付けにはココナツ、パティス(魚醤)を利用したものが多く、これが独特の甘みや香りを出しています。素材は豚肉、鶏肉がメインで、フィエスタ(お祭り)の時にはこれらを使った料理が振舞われます。

フィリピン料理はいろいろな国の食文化が交じり合っていて興味深いです。民族や文化と同様に、スペイン、中国の影響を特に大きく受けていますが、他の東南アジア諸国の料理と共通するものがあったり、また、醤油をふんだんに使うなど日本の食文化も取り入れられています。
このページでは代表的なフィリピン料理を紹介します。



































フィリピン料理の一例。
(M.HIGUCHI氏の青年海外協力隊フィリピン活動記から転載)

★アドボ
肉を甘辛く煮た料理です。
肉は鶏肉、豚肉の両方、または一方を使用し、醤油、酢、ニンニク、胡椒などで漬け込みます。肉を取り出して焼いたあと漬け汁に戻し、柔らかくなるまで煮込みます。
肉は酢漬けにしたことで非常に柔らかくなっており、また、複数の調味料の味が溶け合って奥深い味になっています。

アドボは酢漬けというスペインから伝わった料理方法です。もともとは醤油を使わなかったのですが、日本の食文化の影響で醤油を使うようになり、今日のような料理となりました。

★シニガン(酸味スープ)
魚介類または肉を具とした酸味のきいたスープです。酸味のもとはタマリンド。

シニガンや後述のカレカレ、ティノーラなどのスープ料理、汁気の多い料理は、ご飯に混ぜて食べるのがフィリピン流。まずは汁をすくってご飯にかけ、そこに具をとってよく混ぜてから食べます。

★カレカレ(ピーナッツソース煮)
肉と野菜をピーナッツソースで煮込んだ料理。マイルドな味わい。
カレカレには一般的にオックステール(牛の尾)が使われますが、豚のほほ肉、鶏肉、野菜だけのものもあります。
アミのバゴーン(塩辛)を加えていただくのがおいしいです。
名前や見た目はカレーにそっくりですが、辛くないし味も異なります。

★ティノーラ(チキンスープ)
鶏肉を煮込んだスープ。
ニンニク、たまねぎを油で炒め、香りが出てきたら鶏肉を入れてさらに炒めます。そこに水、塩を投入して柔らかくなるまで煮込み、仕上げにホースラディッシュなどの野菜を入れて再び煮込んで完成です。

地鶏と青パパイヤの入ったティノーラは特に美味。私の任地では「ティノーラ・スペシャル」と呼ばれています。
フィリピン人が「このティノーラは地鶏を使っているのか?」と聞くくらい、地鶏を使ったティノーラはうまいのです。

★ビコール・エクスプレス
鶏肉を煮込んだスープ。
ニンニク、たまねぎを油で炒め、香りが出てきたら鶏肉を入れてさらに炒めます。そこに水、塩を投入して柔らかくなるまで煮込み、仕上げにホースラディッシュなどの野菜を入れて再び煮込んで完成です。

地鶏と青パパイヤの入ったティノーラは特に美味。私の任地では「ティノーラ・スペシャル」と呼ばれています。
フィリピン人が「このティノーラは地鶏を使っているのか?」と聞くくらい、地鶏を使ったティノーラはうまいのです。

★イニハウ・ナ・イスダ(焼き魚)
「イニハウ」は「焼いた」、「イスダ」は「魚」の意味。すなわち、焼き魚です。
イニハウには2種類あります。1つは塩焼きで、魚に塩を刷り込んで焼いたもの。もう1つは漬け焼きで、醤油、カラマンシーで作ったタレに漬け込んでから焼いたものです。

ちなみに、串に刺した豚肉の塩焼きは「イニハウ・ナ・バボイ」と呼ばれます。酒の肴に最適。

★エスカベッチェ(揚げ魚甘酢あんかけ)
揚げた魚にケチャップの入った甘酢あんをかけた料理です。

フィリピンではこのようにケチャップで作った甘酢あんをかけたり、トマトソースで煮込んだりした料理が多く、スペインの影響を感じさせます。

★キニラウ(魚介類の酢じめ)
生の魚、海老を酢で閉めたもの。
魚は海水魚を使い、生姜、たまねぎなどの薬味をきかせて酢じめにします。
使う魚には地域差がありますが、私の任地では、マグロ、カジキマグロ、サワラなどを使います。
魚だけでなく、海老のキニラウ、イカのキニラウもあります。

★ロンガニーサ(フィリピン風ソーセージ)
ロンガニーサ:朝食で食べることが多いです。
フィリピン風ソーセージと書きましたが、実際には腸詰と言ったほうがよいかもしれません。見た目も味も腸詰に近いです。
ロンガニーサは豚の内臓を腸に詰めたもの。これをたっぷりの油で揚げるようにして焼きます。
甘めの味付けで、乾燥していないサラミのような感じです。そのままでも十分おいしいですが、好みでバナナケチャップや酢をディップソースとしていただきます。