旅行、飲食、草花、イベント、乗り物、出来事など。

日々の生活の中から様々な物を写真付きで。

★餡パン★食べ歩き

2012年07月31日 | ★食べ歩き★
餡パンは、中に小豆餡を詰めた日本の菓子パンの一種である。

歴史

あんパンは木村屋(現・木村屋總本店)創業者であり茨城県出身の元士族・木村安兵衛とその次男の木村英三郎が考案し、1874年(明治7年)に銀座の店で売り出したところ好評を博したとされる。

翌1875年(明治8年)4月4日、花見に行幸した明治天皇に山岡鉄舟が献上し、木村屋のあんパンは皇室の御用達となった。これにより、あんパンと共に木村屋の全国的な知名度も上がった。以降、4月4日が「あんぱんの日」となっている。













概要

木村屋のあんパンは、パン酵母(ホップを用いたもの)の代わりに、酒饅頭の製法に倣い日本酒酵母を含む酒種(酒母、麹に酵母を繁殖させたもの)を使った。中心のくぼみは、桜の花の塩漬けで飾られた。パンでありながらも、和菓子に近い製法を取り入れ、パンに馴染みのなかった当時の日本人にも親しみやすいように工夫して作られていた。

現代では中の餡はつぶあん、こしあんの小豆餡が一般的である。インゲンマメを使った白あんパンや、イモあんパン、栗あんパンなどの豆以外の餡を使ったもの、桜あんやうぐいすあんを使った季節のあんパンもある。

典型的な形状は平たい円盤。ケシの実(ケシの種)、塩漬けの桜の花(ヤエザクラ)、ゴマの実が飾りに乗せられる。

揚げパンなどにも、あんパンがあり、トーストに餡を挟んだ揚げパンなどもある。

各地のあんパン

月寒あんぱん

北海道札幌市豊平区月寒では明治時代後期に、木村屋のあんパンの話を元に「月寒あんぱん」を作り出したが、製法や実物などの情報がなかったため、パンというよりも月餅に近いサイズと食感を持ったものとなった。当時の陸軍歩兵第25連隊の兵士にとって、重労働の後のエネルギー源としてもてはやされ、それによって出来た道路に「アンパン道路」と名付けるほどだった。現在では、ほんまが製造元として月寒あんぱん本舗・生協・スーパー・百貨店・コンビニなどで販売され、道外でも販売されている。

川口あんぱん

青森県北津軽郡板柳町には、「川口あんぱん」と呼ばれる小麦粉を原料としたカステラ風の生地で白あんを包んだ饅頭状の和菓子が存在する。これは明治初期(1880年)に考案されたといわれるが、月寒あんぱん同様、名称以外に詳細な情報が存在しなかったため、既存の製菓技術を用いてオーブンで仕上げた焼き菓子になったと見られる。

酒種あんぱん

大分県由布市で、日本酒を造るときの酵母菌(酒種)を独自に純粋培養してパン生地に混ぜ込んで作られている、日本人になじみの深い酒種あんぱん。酵母菌を144時間ねかせて低温発酵で超熟した酒種あんぱんを完成させるまでに15年余の歳月がかかっているとのこと。<製法特許第3701959号>粒あん、こしあん、黒豆入り白あんの3種類がある。麹は黒麺を使用して、全国の百貨店での物産展などの他、インターネットでも販売中。

★干物★伊豆下田にて。

2012年07月30日 | ★食べ歩き★
干物(ひもの)とは、魚などの魚介類の身を干した加工食品。

干物は干すことで水分含有量を減らすと共に表面に膜を作る事により、保存性が高まり、独特の食感とそれに伴う食味が形成されている。身を開き、内臓を取り除いてから干す加工法が一般的だが、いわしなど小型の魚はそのまま干して「丸干し」として食用に供することもある。乾燥度の高いもののほうが保存性は高いが、硬くなる。完全乾燥したものは乾物として、しばしば区別して扱われる。

魚が豊富に捕れる地域で行われる加工法であり、日本のみならず世界各国で作られている。 和食においては、ご飯、味噌汁、漬物、卵焼き、海苔と並んで朝食には欠かせない一品である。また生魚と比べて保存性があることから全国の海辺では土産品としてよく使われている。

干物は、素材を乾燥させる風が重要であり、適度な湿度や温度など(海風など)が必要とされる。また、夏場は日光に当てると煮立ってしまうため日陰干しをする場合もある。天日干しは、1時間程度干すだけであとは影にて干す事が多い。此の写真では天日で干しているが、その時間も短時間で、干したあと1時間程度で直ぐに販売される。





























干物の種類
素干し 昔からの干物であり、保存性を重視し細菌類の繁殖を抑えるため、長い日数をかけて干し、かなりの水分を抜いていたが、風味が抜け身が硬くなり食感が悪くなる欠点がある。一方で、スルメのようにその硬さを逆に楽しむこともある。 スルメ-イカ(「あたりめ」とも呼ぶ)
生干し(若干し)や一夜干し 軽く水分を抜くだけにとどめたもので、保存が効かないため、冷蔵庫での貯蔵が必要となっている。乾燥度を上げたものは上乾○○などと呼ばれる。 シシャモ、コマイ、カレイ類など。
丸干し 内臓を取らずに生干ししたもの。目刺
開き干し 内臓を取り開いて干したもの。サンマ、アジ、サバ、ホッケ、カマスなど。
調味干し 調味液に漬け干したもの。くさや-ムロアジ
味醂干し 味醂に漬け込み、干したもの。小魚を開いて作った味醂干しのことを桜干しとも言う。
寒風干し 潮風に当てて干したもの。鮭とば。
塩干し 塩漬けにしたものを干したもの。
焼き干し 焼いて水分を抜いたもの。
凍干し 乾物と同じ方法で何度も凍結させて乾燥させたもの。
灰干し 紙などの中で上下に火山灰を敷き詰め、身の水分を吸収させたもの。
煮干し 煮てから乾燥させたもの。しらす干し。 イワシ - 主にカタクチイワシを使う。

主な干物
イワシ - 主にカタクチイワシを使い、しらす干しや煮干し、目刺、ゴマメにする。
からすみ - ボラの卵巣を加工したもの。
数の子 - ニシンの魚卵。塩蔵ではなく乾燥させたものがある。
棒鱈
鯵 - 内臓を取り除いて開き干しにしたり、小型のものは丸干しにも
鯖 - 2枚卸しにした身を乾燥させる。文化干しにも。
さんま - 開き干しにしたり、小型のものは丸干しにも。稚魚の丸干しは特に「針子」(ハリゴ)ともいう。
キンキ - キチジ、メンメとも。開き干しにする。

干物の干し方
ほとんどの干物では天日乾燥が基本であり、最近では虫付きを防ぎ乾燥を早めるため、つり下げた魚を回転させる干し台が作られている。工場など大量生産などを行う所では人工乾燥機が使われており、生干しでは水分を保つため低温の乾燥機を使うこともある。なお乾燥する時に魚をセロファンで包む方法は、特別に文化干しと称されている。

青色などのネットでできており中が数段に仕切られている干物ネット(ドライバスケット)は、主に家庭での干物作りに利用される。

一般的な干物の作り方は、魚を頭まで腹開きあるいは背開きにし、内臓を取り除いて水洗いしたあと、海水程度の塩水に一晩漬けるか、もしくはそのまま、半日ほど風に当たるよう日干しにする。

栄養価

干物は栄養価に優れカルシウムに富み干すことでイノシン酸も増している。干物の塩分は魚種や加工法により幅がある。シシャモの干物(国産)が1%程度、アジの干物が2%程度、ウルメイワシの丸干しが4.9%程度であるとされる。

★花火2万発★スカイツリーと初共演

2012年07月29日 | ★東京スカイツリー★
東京の隅田川では、毎年恒例の隅田川花火大会が開催され、およそ2万発もの花火が東京の夜空を彩り、ライトアップされた東京スカイツリーと初の共演となりました。

東京の隅田川で開催された第35回隅田川花火大会は、好天にも恵まれ、予定通り午後7時すぎから始まりました。主催者によりますと、見物客はおよそ95万人で、東京の夜空を彩ったおよそ2万発の花火は、ライトアップされた東京スカイツリーと初の共演となりました。






















隅田川花火大会は、隅田川沿い(浅草、向島周辺)の河川敷において毎年7月最終土曜日に行われる花火大会である。毎年8月に開催される東京湾大華火祭や神宮外苑花火大会とともに東京三大花火大会の一つに数えられる。

この大会は、1732年に発生した大飢饉とコレラの死者を弔うため、1733年7月9日(享保18年5月28日)旧暦、両国の川開きに花火を催したのが始まりとされる。この当時は20発前後の花火で、かなりのんびりとしたものであった。打ち上げは最初期は鍵屋が担当したが、1810年に鍵屋の分家の玉屋(創業者は玉屋清吉、のちの玉屋市兵衛)が創業し、2業者体制となり、双方が腕を競いあっていた。

鍵屋と玉屋は異なる打ち揚げ場所から交互に花火を揚げたため、観客は双方の花火が上がったところで、よいと感じた業者の名を呼んだ。これが、花火見物でおなじみの「たまやー」「かぎやー」の掛け声の由来といわれる。当時評判がよかったのは玉屋のほうで、「玉やだと又またぬかすわと鍵や云ひ」と川柳にあるように、玉屋の掛け声ばかりで鍵屋の名を呼ぶものがいない、といわれた時代もある。

ただし、玉屋は1843年に火災を起こし、江戸処払いを命じられ、一代限りで断絶した。ただし、その後も江戸のすぐ近くで細々と営業していたという説もある。

両国川開きの花火は、明治維新や第二次世界大戦などにより数度中断した。1961年から1977年まで、交通事情の悪化等により中断するが、1978年に現在の名称として復活し、以後毎年続けられている。

毎年100万人近い人出が見込まれるこの大会は、桜橋下流から言問橋上流までの第1会場と、駒形橋下流から厩橋上流の第2会場合計で2万発以上の花火が打ち上がり、同時に、花火コンクールが行われる。

なお、3年に一度、7月に参議院議員選挙が行われるため、開催日が選挙期間中になる場合もあり、その年、開催日(土曜日)の翌日が選挙投票日にあたる場合は当日開催のみで、当日雨天や強風の場合の順延はなし(事実上中止)となる。これは投票所が花火大会会場内にあるため、安全上の理由によるものである。

2011年は東日本大震災の影響で都内の花火大会が次々と中止を決める中、東京都副知事猪瀬直樹が8月27日に日程を変更して開催することを表明した。この影響により、浅草サンバカーニバルの開催が中止となっている。

地域への影響

本大会の花火の眺望を期待して周辺のマンションを購入する動きも見られる。2006年には、マンション分譲業者が別のマンションを建設したことにより花火が見られなくなったとして提訴したことに対する判決が出された(眺望の価値を認める一方で「いかなる場合にも法的に保護すべき利益とまではいえないこと」とした)。

★白実の小紫★花シリーズ

2012年07月28日 | ★花シリーズ★
白実の小紫(シロミノコムラサキ)はクマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉小低木である。

和名は、別名をシロミノコムラサキというように、コムラサキの実が白色の意。/属名は、ギリシャ語で「美しい果実」の意。

植物分類 クマツヅラ科ムラサキシキブ属

園芸分類 落葉小低木

用途 路地植え/鉢植え/切り枝

原産地 日本(本州・四国・九州)/台湾/朝鮮半島/中国

花言葉

解説 シラタマコシキブは、コムラサキの実が白色のものを言う。因みに、ムラサキシキブの白実種はシロシキブと言う。園芸界で、実際に流通しているのはシラタマコシキブである。

開花時期は6~7月である(写真1~7=2012年7月27日撮影)。

葉の脇に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、白い小さな花をたくさんつける。

結実期は9~10月くらいである(写真8~9=2006年9月4日撮影)。


















★土用の丑の日★ 食べ歩き

2012年07月27日 | ★食べ物・和食★
27日の「土用丑の日」を前に、流通大手各社が相次いで国産品を中心にウナギの値下げに踏み切る。養殖に使う稚魚のシラスウナギが3年連続の不漁で品薄感から価格が大幅に高騰。さらに最近の天候不順あり、「豚の蒲焼」などの代替品登場で、売れ行き低迷が続く会社もあり、値下げで巻き返しを図る。

 西友は8月1日まで、プライベートブランド(PB=自主企画)の「鹿児島県産うなぎのかば焼き」を280円値下げし、1尾1390円で販売。26日から29日の4日間は「国産うな重」(1人前弁当)を現在より300円安い990円と緊急値下げで売り出す。百貨店の新宿高島屋(東京都渋谷区)では1680円の「国産うなぎ蒲焼」を、25日から27日までは1100円で数量限定販売する。

 イオンは27日まで、電子マネー「WAON(ワオン)」でウナギ商品を購入した客には、商品価格の5-10%分をポイントで還元。またプライベートブランド(PB=自主企画)の「鹿児島県産うなぎ」のうち、125グラムの白しょうゆ焼きを昨年と同じ1580円で販売。いずれも実質的な値下げに当たる。

 価格高騰で各社とも5-6月のウナギ販売は大きく低迷した。それでも例年「丑の日」前後の売り上げは、「通常の約20倍に拡大する」(西友)稼ぎどき。イオンは24日から27日までウナギ商品の売り場を約5倍に拡大、白焼きやうな重、すしなど約20品目のウナギ商品を展開する構えだ。
産経新聞から。
















土用の丑の日は、土用の間のうち十二支が丑の日である(2012年は7月27日)。

夏の土用の丑の日のことを言うことが多い。夏の土用には丑の日が年に1日か2日(平均1.57日)あり、2日ある場合はそれぞれ一の丑・二の丑という。

厳密には土用は春夏秋冬の年4回あり、土用の丑の日は年に平均6.09日ある。しかし以下では、夏の土用の丑の日のことを単に土用の丑の日と呼ぶこととする。

平気法では土用の定義が異なる(ただし丑の定義は同じ)ため土用の丑の日が異なる年もあるが、ここでは天保暦以来普及している定気法での土用を使う。

土用の丑の日の鰻

日本では土用の丑の日に、暑い時期を乗り切る栄養をつけるために鰻を食べる習慣がある。

由来

通説(平賀源内説)

鰻を食べる習慣についての由来には諸説あり、讃岐国出身の平賀源内が発案したという説が最もよく知られている。これは文政5年(1822年–1823年)の、当時の話題を集めた『明和誌』(青山白峰著)に収められている。

それによると、商売がうまく行かない鰻屋が、夏に売れない鰻を何とか売るため源内の所に相談に行った。源内は、「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という民間伝承からヒントを得て、「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めた。すると、物知りとして有名な源内の言うことならということで、その鰻屋は大変繁盛した。その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したという。実際に鰻以外には、梅干や瓜などを食する習慣もあったようだが、今日においては殆ど見られない。

実際にも鰻にはビタミンA・B群が豊富に含まれているため、夏バテ、食欲減退防止の効果が期待できる。ただ、鰻の旬は冬眠に備えて身に養分を貯える晩秋から初冬にかけての時期で、秋から春に比べても夏のものは味がおちる。

その他の説

春木屋善兵衛説 - 同じ文政年間(1818年–1831年)の『江戸買物独案内』によると、土用に大量の蒲焼の注文を受けた鰻屋、春木屋善兵衛が、子の日、丑の日、寅の日の3日間で作って土甕に入れて保存しておいたところ、丑の日に作った物だけが悪くなっていなかったからという説。
蜀山人説 - やや時代が下がった天保10年(1839年–1840年)の『天保佳話』(劉会山大辺甫篇)では、やはり鰻屋に相談をもちかけられた蜀山人こと大田南畝が、「丑の日に鰻を食べると薬になる」という内容の狂歌をキャッチコピーとして考え出したという話が載せられている。
丑=鰻二匹説 - 平仮名で墨汁を使って毛筆で書いた「うし」と言う文字が、まるで2匹の鰻のように見えたからと言う説。

最近の動き

鰻の養殖業者らが中心となって、夏以外の土用の丑の日にも鰻を食べる習慣を普及させようという動きがある。スーパーやコンビニでもこの動きが見られる。土用は季節の変わり目でもあるため、栄養価の高いウナギを食べて精を付けようという趣旨に一応の妥当性はある。
鰻の産地である長野県岡谷市の岡谷商工会議所が冬の土用の丑の日を寒の土用の丑の日として商標登録(出願番号:商願平11-39161号、登録番号:登録商標第4525842号)したほか、1998年には「うなぎのまち岡谷の会」が日本記念日協会に記念日として登録した。

★凌霄花★花シリーズ

2012年07月26日 | ★花シリーズ★
ノウゼンカズラ(凌霄花)はノウゼンカズラ科のつる性木本。夏から秋にかけ橙色あるいは赤色の大きな美しい花をつけ、庭などでよく栽培される。

7~8月、枝先に円錐(えんすい)花序をつくり、美しい黄赤色花を開く。花冠は広い漏斗(ろうと)形で径6~7センチメートル、先は5裂して丸い。

中国原産。ノウゼンというのは凌霄の字音によるといわれる(古くはノウセウと読まれた)。夏の暑い時期にハッとするような鮮やかな色の花を付けるところから、この花の名前が来ているともされる。

茎の先に総状花序をつける。花冠はラッパ型で先が5片に裂けて開く。葉は奇数羽状複葉。つるからは気根を出し固着する。幹はフジと同じように太くなる。

樹勢が非常に強く丈夫な花木であり、容易に株分かれして繁殖する。また、花後のこぼれ種が自然発芽して、周囲に広がっていくこともある。園芸品種が複数存在し、ピンクや黄色などの花色もある。

ノウゼンカズラ属はノウゼンカズラと、アメリカ合衆国南東部原産のアメリカノウゼンカズラ、およびこれらの雑種からなる。アメリカノウゼンカズラの花はノウゼンカズラより細長く、赤橙色。

花の形がラッパに似ていることから英語では「トランペット・フラワー」と呼ばれる。














★ツマグロヒョウモン★蝶

2012年07月25日 | ★動物★
ツマグロヒョウモン

ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)は、チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科ドクチョウ亜科ヒョウモンチョウ族に分類されるチョウの一種。雌の前翅先端部が黒色で、斜めの白帯を持つのが特徴である。

特徴

成虫の前翅長は38-45mmほど。翅の模様は雌雄でかなり異なる。雌は前翅の先端部表面が黒(黒紫)色地で白い帯が横断し、ほぼ全面に黒色の斑点が散る。翅の裏は薄い黄褐色の地にやや濃い黄褐色の斑点があるが、表の白帯に対応した部分はやはり白帯となる。また前翅の根元側の地色はピンクである。

全体に鮮やかで目立つ色合いだが、これは有毒のチョウ・カバマダラに擬態しているとされ、優雅にひらひらと舞う飛び方も同種に似る。ただしカバマダラは日本では迷蝶であり、まれに飛来して偶発的に繁殖するだけである。南西諸島ではその出現はまれでないが、本土では非常に珍しい。つまり、日本国内においては擬態のモデル種と常に一緒に見られる場所はなく、擬態として機能していない可能性がある。

雄の翅の表側はヒョウモンチョウ類に典型的な豹柄だが、後翅の外縁が黒く縁取られるので他種と区別できる。












分布

アフリカ北東部からインド、インドシナ半島、オーストラリア、中国、朝鮮半島、日本までの熱帯・温帯域に広く分布する。この分布域は他のヒョウモンチョウ類が温帯から寒帯にかけて分布するのとは対照的である。

日本では南西諸島、九州、四国、本州南西部で見られる。本州では1980年代まで近畿地方以西でしか見られなかったが、徐々に生息域が北上し1990年代以降には東海地方から関東地方南部、富山県・新潟県の平野部で観察されるようになった。2002年には北関東でも目撃報告がある。2006年現在、北関東でもほぼ定着し、普通種になりつつある。

生態

成虫は平地の草原や庭・空き地や道端など身近なところで見られる。地域にもよるが、成虫は4月頃から11月頃まで見られ、その間に4、5回発生する。他のヒョウモンチョウ類がほとんど年1回しか発生しないのに対し、多化性という点でも例外的な種類である。冬は幼虫や蛹で越冬する。

幼虫は各種スミレ類を食草とし、野生のスミレ類のみならず園芸種のパンジーやビオラなども食べる。満腹になると地表に降りて他の餌を求めて移動するため、花壇に植えた株が次々と食べられてしまうこともある。終齢で体長30mm程度、黒色の体の背に一本の赤い筋が縦に通る。体には分岐する棘状の突起が各節に6本ずつある。突起は体の前半部では黒く、後半部のものは根元が赤く先が黒い。かなりとげとげしい毛虫である。派手な体色は毒虫を思わせるが、突起で刺すこともなければ毒も持たない。

蛹は尾でぶら下がるもので、背面に金属めいた銀色の棘状突起が並ぶ。
出典:ウィキペディア フリー百貨辞典より。

★爆蘭★花シリーズ

2012年07月24日 | ★花シリーズ★
爆蘭(はぜらん)

円錐花序に小さな花がまばらについています。コーラル・フラワーという英名は花の後になる小さな赤い実から,また,サンジカ(三時花)というのは午後三時頃に花が咲いてすぐにしぼむことからつけられた名前です。

別名:コーラル・フラワー,サンジカ(三時花)三時草 三時の貴公子 花火草 三時の天使 三時の乙女三時のあなた 夕日草 おしん草 ヨヨノホシ 花の雫。

熱帯アフリカ原産
元は明治の中ごろに日本へ入ってきた園芸品種だったのが、耐乾性があるので、どこにでも見られるようになりました。
ハゼランの根は、中国やインドネシアでは薬用とされ肺結核、月経不順などに効果があるとされています。
乾燥に強く赤くて丸いのは蕾ではなく、実です。












★捩花★花シリーズ

2012年07月23日 | ★花シリーズ★
ネジバナ(捩花)は、ラン科ネジバナ属の小型の多年草。別名がモジズリ(綟摺)。

湿っていて日当たりの良い、背の低い草地に良く生育する。花色は通常桃色で、小さな花を多数細長い花茎に密着させるようにつけるが、その花が花茎の周りに螺旋状に並んで咲く「ねじれた花序」が和名の由来である。

「ネジレバナ」、「ネジリバナ」、「ねじり草(そう)」とも呼ばれる事もある。学名のSpiranthes(スピランセス)は、ギリシャ語の 「speira(螺旋(らせん))+ anthos(花)」に由来する。

右巻きと左巻きの両方があり、中には花序がねじれない個体や、途中でねじれ方が変わる個体もある。右巻きと左巻きの比率は大体1対1である。

花茎から伸びる子房は緑色で、茎に沿って上に伸び、その先端につく花は真横に向かって咲く。花茎の高さは10-40 cm。 花は小さく、5弁がピンク、唇弁が白。花のつく位置が茎の周りに螺旋状であるため、花茎の周りにピンクの花が螺旋階段のように並ぶことになる。この螺旋は右巻きと左巻きの両方が見られる。

白花や緑色の個体もしばしば見られる。コハナバチのような小形のハナバチなどが花粉塊を運んで他花受粉が起こると考えられるが、長期にわたって花粉塊が運び去られないと、これが崩壊して柱頭に降りかかり、自家受粉を成立させることが知られている。開花時期は4-9月。

葉は柔らかく厚みがあり、根出状に数枚つける。冬期は楕円形だが生育期間中は細長く伸びる。根は極めて太短く、細めのサツマイモのような形で数本しかない。

ごく稀に真っ白い花をつける個体(シロネジバナ)が見られ、園芸愛好家に特に好まれる。源融が百人一首で詠んだ「陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに」の中で、「もぢずり」はネジバナである。俳人でもある角川源義が、「ねじ花をゆかしと思へ峡燕(かいつばめ)」と詠んでいる。














生育環境

日本全土、ヨーロッパ東部からシベリアにかけて、温帯・熱帯アジア全域、オセアニアなどに広く分布する。

ラン科ではめずらしく、芝生や土手、都市公園等の人間の生活圏に近い所で普通に見ることができる。この為、ともすれば花の綺麗な雑草として扱われ、芝刈り機で刈り取られてしまう。他方、その花の可愛らしさから、昔から愛でられ、愛好家主催の展示即売会等で、山野草として販売される事もある。

昭和の終わり頃、当時の野性ランブームの中で管状の葉や斑入りなどの変異個体を収集するのが流行したが、後述のように単独栽培や株分けによるクローン増殖が困難なこともあって、ごく一部を除いて保存されていない。

栽培に関して

江戸時代に栽培されていて、花壇地錦抄では「もぢずり」として掲載されていた。庭園の芝生などに普通に見られ、サツキや他種の山野草を植えた鉢に落ちた種子から発芽した株が非常に強健に育つにもかかわらず、ネジバナ単独で鉢植え栽培をしようとすると、栽培がかなり難しい場合がある。

栽培に関して

江戸時代に栽培されていて、花壇地錦抄では「もぢずり」として掲載されていた。庭園の芝生などに普通に見られ、サツキや他種の山野草を植えた鉢に落ちた種子から発芽した株が非常に強健に育つにもかかわらず、ネジバナ単独で鉢植え栽培をしようとすると、栽培がかなり難しい場合がある。

ネジバナの根は菌根となって菌類と共生しているが、ネジバナに共生する菌根菌として知られるもののひとつは、植物遺体を分解して生活する担子菌の Tulasmella calospora であり、これは不完全菌の完全世代のひとつである。出典:ウィキペディア フリー百貨辞典より。

写真は2012年7月16日・伊豆下田弁天島にて

★百日紅★花シリーズ

2012年07月22日 | ★花シリーズ★
サルスベリ(百日紅=ヒャクジツコウ)は中国南部原産のミソハギ科の落葉中高木。種子から栽培する「あすか」という一才物の矮性種もある。
8月頃咲く紅の濃淡または白色の花が美しく、耐病性もあり、必要以上に大きくならないため、しばしば好んで庭や公園などに植えられる。

葉は通常2対互生(コクサギ型葉序)、対生になることもある。花は円錐花序になり、がくは筒状で6裂、花弁は6枚で縮れている。
果実は円いさく果で種子には翼がある。サルスベリの名は幹の肥大成長に伴って古い樹皮のコルク層が剥がれ落ち、新しいすべすべした感触の樹皮が表面に現れて更新して行くことによる(樹皮の更新様式や感触の似たナツツバキやリョウブをサルスベリと呼ぶ地方もある)。つまり、猿が登ろうとしても、滑ってしまうということで、猿滑と表記することもある(実際には猿は滑ることなく簡単に上ってしまう)。英語名Crape myrtleはギンバイカ(myrtle)の花に似て花弁がちりめん(crape)のように縮れていることから。
中国では唐代長安の紫微(宮廷)に多く植えられたため紫薇と呼ばれるが、比較的長い間紅色の花が咲いていることから百日紅ともいう。江蘇省徐州市、湖北省襄陽市、四川省自貢市、台湾基隆市などで市花とされている。

サルスベリ属

サルスベリ属は熱帯・亜熱帯に分布し、日本では南西諸島にシマサルスベリ、ヤクシマサルスベリが自生する。

東南アジア原産のオオバナサルスベリは観賞用に栽培するほか、葉を「バナバ茶」として飲用する。




















★沼虎尾★花シリーズ

2012年07月21日 | ★花シリーズ★
ヌマトラノオ(沼虎尾)

サクラソウ科の多年草。地下茎を引いて群生する。全株無毛。茎は丸く、直立し、高さ60~70cm。葉は密に互生し、細長く、長さ4~5センチ。初夏、茎の先に直立する総状花序をつくり、白色で径約5ミリの5弁花を下から順に開く。原野の湿性地に生え、本州から沖縄、および中国、インドに分布する。

本州、四国、九州、朝鮮、中国、インドシナに分布する多年生の草本。沼沢地やため池の湖岸などに生育するが、長期間の沈水にはあまり大きな抵抗力を持っていない。葉は柔らかく、地下茎でも繁茂し、群落を形成する。和名の由来は通常の草原に生育するオカトラノオと比較したもの。初夏に花穂を形成し、白い花を咲かせるが、オカトラノオのようには頭を垂れない。

湿地、溜池畔、棚田の畦や休耕田、用水路脇などに生育する多年草。
地下に根茎を横走し、群生する。茎は高さ60~70cmであまり分枝せず、基部は紅色を帯びる。
葉は無毛、淡色の腺点があり長さ3~8cm、幅1~2cm。
花は総状花序にやや密につき、小花柄は1~3mm。萼は5深裂し、裂片は卵状楕円形で鈍頭、背面には黒点がある。

花冠は5裂し径5~6mm。雄蕊5個。柱頭4個。果は球形で径2~2.5mm。

湿地に稀に見られる近似種サワトラノオは茎に稜があって角張り、葉肉内には黒点があり、花期は6~8月。














トウサワトラノオ(L. candida)は絶滅危惧1A類に指定されている稀少種で、幅7~10mmの細いへら形~倒披針形の葉を持つ。

山野の草地にはよく似たオカトラノオが生育する。小花は密に集合して先の垂れた太い花序となり、葉幅は2~5cmと広い。
ノジトラノオは葉がヌマトラノオににるが、花序の先は垂れ、葉や花序に淡褐色の毛が多い。

他にヌマトラノオとオカトラノオの種間雑種イヌヌマトラノオ、ノジオカトラノオとオカトラノオの種間雑種ノジオカトラノオなどがある。

ヌマトラノオ、オカトラノオを除いていずれも稀で、近畿地方では確認されていない。

近似種:サワトラノオ、トウサワトラノオ、ノジトラノオ、オカトラノオ 。

★捩花★花シリーズ

2012年07月20日 | ★花シリーズ★
ネジバナ(捩花)は、ラン科ネジバナ属の小型の多年草。別名がモジズリ(綟摺)。

湿っていて日当たりの良い、背の低い草地に良く生育する。花色は通常桃色で、小さな花を多数細長い花茎に密着させるようにつけるが、その花が花茎の周りに螺旋状に並んで咲く「ねじれた花序」が和名の由来である。

「ネジレバナ」、「ネジリバナ」、「ねじり草(そう)」とも呼ばれる事もある。学名のSpiranthes(スピランセス)は、ギリシャ語の 「speira(螺旋(らせん))+ anthos(花)」に由来する。

右巻きと左巻きの両方があり、中には花序がねじれない個体や、途中でねじれ方が変わる個体もある。右巻きと左巻きの比率は大体1対1である。












花茎から伸びる子房は緑色で、茎に沿って上に伸び、その先端につく花は真横に向かって咲く。花茎の高さは10-40 cm[5]。 花は小さく、5弁がピンク、唇弁が白。花のつく位置が茎の周りに螺旋状であるため、花茎の周りにピンクの花が螺旋階段のように並ぶことになる。この螺旋は右巻きと左巻きの両方が見られる。

白花や緑色の個体もしばしば見られる。コハナバチのような小形のハナバチなどが花粉塊を運んで他花受粉が起こると考えられるが、長期にわたって花粉塊が運び去られないと、これが崩壊して柱頭に降りかかり、自家受粉を成立させることが知られている。開花時期は4-9月。

葉は柔らかく厚みがあり、根出状に数枚つける。冬期は楕円形だが生育期間中は細長く伸びる。根は極めて太短く、細めのサツマイモのような形で数本しかない。

ごく稀に真っ白い花をつける個体(シロネジバナ)が見られ、園芸愛好家に特に好まれる。源融が百人一首で詠んだ「陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに」の中で、「もぢずり」はネジバナである。俳人でもある角川源義が、「ねじ花をゆかしと思へ峡燕(かいつばめ)」と詠んでいる。

生育環境

日本全土、ヨーロッパ東部からシベリアにかけて、温帯・熱帯アジア全域、オセアニアなどに広く分布する[5]。

ラン科ではめずらしく、芝生や土手、都市公園等の人間の生活圏に近い所で普通に見ることができる。この為、ともすれば花の綺麗な雑草として扱われ、芝刈り機で刈り取られてしまう。他方、その花の可愛らしさから、昔から愛でられ、愛好家主催の展示即売会等で、山野草として販売される事もある。

昭和の終わり頃、当時の野性ランブームの中で管状の葉や斑入りなどの変異個体を収集するのが流行したが、後述のように単独栽培や株分けによるクローン増殖が困難なこともあって、ごく一部を除いて保存されていない。

栽培に関して

江戸時代に栽培されていて、花壇地錦抄では「もぢずり」として掲載されていた。庭園の芝生などに普通に見られ、サツキや他種の山野草を植えた鉢に落ちた種子から発芽した株が非常に強健に育つにもかかわらず、ネジバナ単独で鉢植え栽培をしようとすると、栽培がかなり難しい場合がある。

★蘇鉄★花シリーズ

2012年07月19日 | ★花シリーズ★
ソテツ(蘇鉄)は、裸子植物ソテツ科の常緑低木。ソテツ類の中で日本に自生がある唯一の種である。

日本の九州南部および南西諸島に分布し、中国の福建省から自然分布の報告がある[1]。主として海岸近くの岩場に生育する。カナリーヤシ(フェニックス)やワシントンヤシ(ワシントニアパーム)などと共に、九州・沖縄地方の南国ムードを強調する為の演出として映像素材に用いられることが多い。九州・沖縄地方の主要都市には大抵植えられている。

根に根粒があり、藍藻類を共生させており、それらが窒素固定能を持つため、痩せ地でも生育できる。また、本州中部以南の各地でも冬季防寒(わらぼっち)をする事で植栽が可能である。記念樹としてよく公園、官公庁や学校などにも植えられる。ロータリーの真ん中などでは特によく植栽される。鉄を受けると元気になる(蘇鉄)という伝承があり、茎にクギを打ち込まれていることがよくある。また鉄樹の名もある。

生育は遅いが成長すれば樹高は8m以上にもなり、その際でも移植が可能なほどに強健である。幹は太く、たまにしか枝分かれせず、細い枝は無い。幹の表面は一面に葉跡で埋まっている。葉はその先端に輪生状につき、全体としては幹の先に杯状の葉の集団をつける。葉は多数の線状の小葉からなる羽状複葉で、葉先は鋭く尖り、刺さると痛い。雌雄異株である。雄花は幹と同じくらいの太さの松かさを長くして、幹の先端に乗せたような形で、松傘の鱗片にあたるものの裏一面に葯がつく。雌花は茎の先端に丸くドーム状に膨らみ、雌しべを個々に見ると、上半分は羽状複葉の葉が縮んだ形、下半分の軸には左右に胚珠が並ぶ。種子は成熟すると朱色に色づく。この種子は日本国外へも輸出され、主な出荷先は台湾、中米(コスタリカなど)。取引がされる場合には主に幹の長さでその価値が決まる。




















写真1(1902年6月15日・野島崎灯台にて)
写真2~(2012年7月16日・伊豆下田弁天島にて)

近年では、新芽を食害する熱帯アジア原産のクロマダラソテツシジミ Chilades pandava が日本に帰化しており、問題となっている。

食用

種子にはアゾキシメタンを含む配糖体であるサイカシン (Cycasin) を含み有毒であるが、澱粉分も多いので、皮を剥ぎ、時間をかけて充分に水に晒し、発酵させ、乾燥するなどの処理をすれば食用になる。沖縄県や鹿児島県奄美群島では、飢饉の際に食料として飢えをしのいだとの伝承もあるが、毒にやられて苦しむ人が出て「ソテツ地獄」という言葉が生まれた。与論島でも、戦後から本土復帰のあと数年は島民の生活は大変貧しく、ソテツの種子で飢えをしのいでいた。その様子も「ソテツ地獄」と言っている。グアム島など、ソテツ澱粉を常食している住民がいる地域では筋萎縮性側索硬化症やパーキンソニズム痴呆コンプレックスの比率が高いと言われる。

奄美大島や粟国島では、サゴヤシのように幹から澱粉を取る伝統がある。また、種子から取った澱粉を加工して蘇鉄餅が作られた。微生物による解毒作用を利用して無毒化された蘇鉄味噌は、あんだんすーの原料にもされる。

水にさらす時間が不十分で毒物が残留していたり、長期間食したため体内に毒素が蓄積されるケースが多く報告されている。あくまで他の食料が乏しい時の救飢食として利用されているので、素人が安易に試すのは避けるべきである。

薬用

日本の局方には収載されていないが、中国では漢方薬として、葉、種子、茎、花、根が薬用になると考えられている。葉には止血、解毒、止痛の効果があるとされ、胃薬や血止めの薬にされる。種子は男性機能増進や腰痛、打ち身などに使われる場合があるが、前述の通り有毒である以上、素人判断での使用は危険である。根や花は血行を良くするとされ、喀血や打ち身などに効くとされる。根には、腎臓機能を高める効果もあるとされる。

★白花桔梗★花シリーズ

2012年07月18日 | ★花シリーズ★
白花桔梗(シロバナキキョウ)

原産地:日本(北海道~九州)、朝鮮半島、中国東北部
性状:多年草
草丈:50~100センチ
花期:6~9月

秋の七草のひとつ。日本全土の日当たりのよい山野、乾いた草地に自生。自生のほとんどは青紫色の一重。つぼみは膨らました風船のような形をしていて、緑色から徐々に青紫色に変わる。
花は茎の先端につき、ときに枝分かれした花茎につき、星形に5裂した広い鐘形で、花冠は直径4~5センチ、ふつう青紫色である。淡紫色や白色のものもある。
雌しべより先に雄しべが成熟する。開花の後、雄しべは花粉を出し、やがて花柱から離れる。雄しべは5本。

雄しべが花柱から離れた後、柱頭が5つに裂開し、他花受粉する。葉は螺旋状に互生し細い披針形で長さ4~7センチ。先端は尖り、ほとんど葉柄はない。稀に対生や3~4枚の輪生もある。葉縁に鋸歯がある。葉裏はやや白味を帯びている。
根茎は黄白色で太く多肉質、少し横縞があり、長い紡錘形で真っ直ぐに地中にのびている。キキョウサポニンを含み、乾燥したものを漢方薬として利用する。
江戸時代には多くの園芸品種が作られ、白花、八重、渦、紋、綿、二重などがある。

キキョウ(桔梗)はキキョウ科の多年性草本植物。山野の日当たりの良い所に育つ。日本全土、朝鮮半島、中国、東シベリアに分布する。

万葉集のなかで秋の七草と歌われている「朝貌の花」は本種であると言われている。絶滅危惧種である。













形態

根は太く、黄白色。高さは40-100cm程度。葉は互生で長卵形、ふちには鋸歯がある。下面はやや白みがかっている。

つぼみの状態では花びら同士が風船のようにぴたりとつながっている。そのため "balloon flower" という英名を持つ。つぼみが徐々に緑から青紫にかわり裂けて6-9月に星型の花を咲かせる。雌雄同花だが雄性先熟で、雄しべから花粉が出ているが雌しべの柱頭が閉じた雄花期、花粉が失活して柱頭が開き他の花の花粉を待ち受ける雌花期がある。花冠は広鐘形で五裂、径4-5cm、雄しべ・雌しべ・花びらはそれぞれ5本である。

なお、園芸品種には白や桃色の花をつけるものや、鉢植え向きの草丈が低いもの、二重咲きになる品種やつぼみの状態のままほとんど開かないものなどがある。

利用ぬ・生薬

キキョウの根

キキョウの根はサポニンを多く含むことから生薬(桔梗根という)として利用されている。生薬としては、根が太く、内部が充実し、えぐ味の強いものが良品とされている。去痰、鎮咳、鎮痛、鎮静、解熱作用があるとされ、消炎排膿薬、鎮咳去痰薬などに使われる。主な産地は韓国、北朝鮮、中国である。桔梗湯(キキョウ+カンゾウ)や十味敗毒湯、防風通聖散、排膿散などの漢方方剤に使われる。

文化

花の形から「桔梗紋」が生まれた。美濃の山県氏、土岐氏一族は桔梗紋を紋所にしていた事で知られている。明智光秀も土岐氏一族であり、桔梗紋を用いていた。
安倍晴明が使用した五芒星を桔梗印と呼び、現在の晴明神社では神紋とされている。

★鬼百合★花シリーズ

2012年07月17日 | ★花シリーズ★
オニユリ(鬼百合)とは、ユリ科ユリ属の植物。

グアム東部、中国、朝鮮半島、日本に自生する。日本では北海道から九州の平地から低山で普通に見られ、一説には中国からの渡来種と言われている。

変種に対馬に自生するオウゴンオニユリ(Lilium lancifolium var. flaviflorum)がある。

特徴

草丈は1~2m程となる大型のユリ。葉は互生し、小さめの披針形で先端はゆるく尖る。茎は紫褐色で細かい斑点がある。花季は7月から8月で、花弁はオレンジ色、濃褐色で暗紫色の斑点を生じる。花弁は強く反り返る。種子は作らないが、葉の付け根に暗紫色のムカゴを作る。鱗茎はヤマユリと同様、食用となる。 花言葉は「賢者」「愉快」「華麗」「陽気」など。

近縁種

近縁に同属のコオニユリがあり、こちらは山地の草原や低地の湿原に生育する。オニユリによく似ているが、植物体が一回り小さく、ムカゴを作らず、種子を作る。
写真は伊豆下田・弁
天島のオニユリ(7月16日撮影)