旅行、飲食、草花、イベント、乗り物、出来事など。

日々の生活の中から様々な物を写真付きで。

★沖縄料理★グルクン

2012年05月04日 | ★食べ歩き★
沖縄の代表的な総菜料理「グルクン」

南西諸島では重要な食用魚として、釣り、追い込み網、巻き網などの沿岸漁業で漁獲される。刺身、塩焼き、唐揚げなどの料理に利用される他、かまぼこの材料にも用いられる。傷みが早いので、刺身で食べるのは水揚げされる漁港近辺が多い。

台湾でも沿岸で一般的に見られ、「烏尾冬仔」(台湾語 オービータンアー)の名で磯釣りの対象魚となっている。




近縁種

タカサゴが分類される Pterocaesio 属はタカサゴ属、あるいはクマザサハナムロ属とも呼ばれる。これらもタカサゴと同様に食用に利用される。

ニセタカサゴ P. marri Schultz,1953 タカサゴに似るが、体側の縦帯が側線の上にあることから区別できる。沖縄ではグルグンセンジュー、センスル、センヂマーなどとも呼ばれるが、タカサゴと混同されることが多い。

イッセンタカサゴ P. trilineata Carpenter,1987 タカサゴに似るが、体側の縦帯が太く、背中側に不明瞭な縦帯が2本ある。やはりタカサゴと混同されることが多い。西太平洋の熱帯域に分布する。

クマザサハナムロ P. tile (Cuvier,1830) クマササハナムロとも呼ばれる。尾鰭は中央部が黒く、二叉に沿って「ハ」の字に見えるので同属他種と区別できる。同じタカサゴ科のササムロ Caesio caerulaurea Lacepède,1801 にも似るが、こちらは体高が高い。奄美大島や小笠原諸島でアカムロ、沖縄でウクー、ウクーグルクンと呼ばれる。









タカサゴ(高砂) は、スズキ目・タカサゴ科に属する魚の一種。インド洋・西太平洋の熱帯域に分布する海水魚で、重要な食用魚でもある。

標準和名「タカサゴ」は東京・神奈川周辺での呼称に因むが、沖縄方言での呼称グルクンも別名としてよく知られ、「沖縄県の魚」にも指定されている。他の地方名としてアカムロ(高知)、メンタイ、アカメンタイ(和歌山)、チャムロ(三重)などもある。

成魚の全長は30cmほどで、体は前後に細長い紡錘形をしている。頭部が小さく、サバやムロアジに似たスマートな体型をしている。背と体側には黄色の細い縦線が2本あるが、体側の縦線が側線より下にあることで同属のニセタカサゴと区別できる。尾鰭は大きく二叉し、上下の先端がそれぞれ黒い。

生体の体色は青緑がかっているが、夜の休息時、興奮している時、死んで水揚げされた時などは体の側面などが赤みがかり、極端に体色が変化する。そのため生体を見たことがない人には赤っぽい魚として認識されている。

生態

北は奄美大島、南はオーストラリア・ニューカレドニアまでの西太平洋と、インド洋の熱帯域沿岸に広く分布する。ただし日本では、稚魚や若魚が暖流に乗って本州南部太平洋岸まで出現することがある。

浅い海のサンゴ礁域や岩礁域で群れをなし、海中を俊敏に泳ぐ。食性は雑食性で、小動物やプランクトンなどを食べる。プランクトン食性に適応し、鰓は鰓耙がよく発達する。

産卵期は、飼育下で5-7月の夕方に行われた記録がある。群れで海中を上下しながら産卵・放精を行う。受精卵は0.85mm前後の分離浮性卵で、1日ほどで全長2.2mmほどの仔魚が孵化する。仔魚・稚魚期は潮流に乗って外洋にも出るが、成長するにつれ沿岸の浅海に定着すると考えられている。

★沖縄料理★島らっきょう

2012年05月04日 | ★食べ歩き★
島らっきょう
沖縄の人にとって「島らっきょう」はなくてはならない野菜の一つ。島らっきょうとは、沖縄で栽培されているラッキョウのことを『島らっきょう』と呼んでいます。

一般的な食べ方は、塩でもんで「浅漬け」、丸ごと衣をつけて「らっきょう天ぷら」、他の野菜や肉と一緒に炒めて「島らっきょうちゃんぷるー」など、様々な副菜としておいしく頂けます。
強い香りとぴりっとくる辛み、シャキシャキとした食感が特徴です!
この香り成分アリシンには風邪や心疾患の予防、 殺菌作用、血液をサラサラにする効果があるといわれています。

しかし、らっきょうと言っても『らっきょうの甘酢漬け』のように食べるのではありません。
沖縄では、島らっきょうを生のまま、塩でもみ浅漬けにし、かつお節を振り掛けて食べられており、
本土のラッキョウよりやや小振りで独特の辛みがあります。
香りは島らっきょう独特の香りですが、一度食べるとクセになり、たまりません。
その他、土にも特徴があります。石灰岩が風化して赤くなった島尻マージという土壌で栽培されており、島尻マージは排水も良く、島らっきょうの栽培に最適です。

島らっきょうの特徴は、本土のラッキョウより小振りで、匂いもとても強烈です。
沖縄では、島らっきょうのチャンプルーや島らっきょうの浅漬け、島らっきょうのキムチ漬け、島らっきょうの天ぷら等、色々な食べ方がありますが、素材の風味を活かすため若いうちに収穫し、生のまま軽く塩を振って浅漬けにして食べるのが定番です。

沖縄の居酒屋では、ピリッとくる食感がビールや泡盛に格別に合う定番のおつまみ♪で大人気です。













沖縄産島らっきょうの種類は大きく分けて3品種あります。

1.伊江島産島らっきょう

島らっきょうの中でも一番初めに収穫期を向かえます。
他の2品種に比べて太くて長く、香りが強いのが特徴です。
ちょっぴり値段が高いブランド島らっきょう
2.八重瀬町産(下門さん)島らっきょう

沖縄本島南部の八重瀬町で島らっきょうを育てている農家さん(下門さん)の島らっきょうです。減農薬・有機栽培に取り組み、畑の雑草は全て手作業で取り除いて島らっきょうを大切に育てているこだわりの島らっきょうです。
下門さん島らっきょうは伊江島産と比べると若干細く短いのが特徴です。

3.原種の島らっきょう

とっても球根が小さい島らっきょうです。今では生産農家さんがほとんどいらっしゃらず、市場には出回りません(涙)残念ながら琉球本舗でも取り扱いが出来ない種類になります。

【島らっきょうの浅漬け】

らっきょうを軽く水洗いし、らっきょうの青い茎と根を切って、 塩(適宜)を振り、軽く塩もみをする。 冷蔵庫で1晩~2晩寝かせます。
寝かした島らっきょうをボールにうつし薄皮を取りながら 綺麗に水洗いをします。
おかかを振り掛け、お好みで醤油やポン酢をかけても美味しくいただけます。

【島らっきょうの天ぷら】

材料(4人分)/島らっきょう300g・衣(卵2個・水1カップ・小麦粉100g)油適量
らっきょうは青い茎と根を切り、表面の薄皮をむいて洗う。
水と卵2個をよく混ぜ合わる。
に小麦粉を加え、衣をつくる。
らっきょうに?の衣をつける。
170℃の油で揚げる。
塩をつけて食べると美味しくいただけます。



1.まずはじめに、島らっきょうの葉の部分を切り落とします。
2.島らっきょうの土を軽く洗い流し、根っこの部分を切り落とします。
3.根っこを切り落としながら、細い島らっきょうはそのままで、太い島らっきょうには、真ん中に切れ込みを入れます。(浅漬けにするので、塩が漬かりやすくなります)
4.島らっきょうに粗塩(適量お好みの塩加減で)を振り、軽く揉みます。島らっきょうをビニールや、タッパーに入れ冷蔵庫で浅漬けの場合、1日~2日ほど寝かせます。炒め物等に使う場合は、2~3時間が目安。
5.寝かした島らっきょうを水で洗い流しながら、薄皮を剥きます。擦るように水洗いをすると簡単に薄皮が剥けます。 ここまでが、下ごしらえです。 あとはお好みでおかか掛けて、醤油、ポン酢などをかけて食べます。

★沖縄料理★クビレズタ

2012年05月04日 | ★食べ歩き★
沖縄料理・クビレズタ

沖縄料理の海ぶどう
クビレズタ(括れ蔦、学名:Caulerpa lentillifera)とは、イワズタ科イワズタ属に属する海藻。沖縄県では、海ぶどうやグリーンキャビアと呼ばれており、食用にする。

和名はもともとはくびれがあるツタの意味で「クビレヅタ」であったが、2000年に改定された日本産海産目録より現代仮名遣いに従って「クビレズタ」に改められた。最新である2005年改訂版でもクビレズタになっている。




日本では南西諸島に、日本国外では東南アジアやオセアニア等の浅海域に分布する。主に、潮間帯の下部から漸深帯の砂地に生育する。

海ぶどうは、ある程度の光がないと育ちません。生きていけません。
輸送中は、その日光が遮断されてしまうので、まれに白くなってしまう事があります。そんな時は、透明な容器(フタ付き)にいれて弱い光を当てると色は戻ります。蛍光灯の光では2時間くらいで戻ります。






軽く水洗いをします。この時氷水で洗うとより食感が出て美味しく召し上がれます。
水を切って盛り付け、刺身を食べる要領でお好みのドレッシングに付けてお召上がり下さい。(ドレッシングを上からかけると、海ぶどうがしぼむので、ご注意下さい)

保存は常温。
冷蔵庫には入れないで下さい。海ぶどうは生きており、冷蔵庫に入れると温度の変化によりしぼんでしまいます。

適温は20度~30度です。
射日光や30度以上の高温と10度以下の低温に注意しましょう。もし、寒さのためしぼんでしまった場合は食べる直前に水に浸して戻して下さい。季節やお届け場所によっては、しぼんでしまいます。

長さ2~5m程度まで成長する。匍匐茎(ランナー)を伸ばし、匍匐茎の途中から直立する茎が生える。この直立する茎が食用になる部位で、球状の小枝(葉のような形状)が密生しており、「海ぶどう」の由来にもなっている。また、和名のクビレズタは、直立する茎と小枝の間がくびれていることにちなむ。

利用

沖縄県では、昔から食べられており、その形状から海ぶどうやグリーンキャビアと呼ばれている。生で、醤油や三杯酢等をタレのように浸けながら食べる。刺身の付け合わせにもされる。ご飯の上にのせて三杯酢をかけた海ぶどう丼や、味付けせずに沖縄そばの上に乗せて海ぶどうそばとして食べることもある。調味液に長く浸すと、プチプチとした食感をもたらす粒状の部分がしぼんでしまう。また低温に弱く、冷蔵庫で保存すると萎んでしまうので常温で保存する。3~4日間は常温で問題なく保存できる。

沖縄県では養殖が行われており、日本全国への発送も行われている。最近フィリピン産の養殖物も出回っており、水産庁西海区水産研究所や沖縄県水産海洋研究センター等が沖縄県産とフィリピン産の遺伝的な違いがあるかどうかを研究している。近年沖縄県以外でも養殖が試みられており、試験的な養殖に成功している例もある。 海水水槽で観賞用に栽培されることもある。

2008年8月には、沖縄県産品小売業社がフィリピン産を沖縄産と偽装して、JAS法(日本農林規格)違反を認識して、販売していたと認めた。

近縁種

イワズタ属の種は、日本に約20種生育している。その中でフサイワズタ(C. okamurai)は、長楕円状の小枝を密生しているが、クビレズタのような「くびれ」は無い。分布域は日本の太平洋沿岸や日本海沿岸の中南部以南で、南西諸島にも生育しており、しばしば「海ぶどう」と混同されている。 沖縄県の金武町では、これに似た種の海藻を「海ゴーヤー」と名付け、特産品として商品化している。

保護上の位置づけ

近年の沖縄食ブームもあり乱獲が続いている。しかし資源量について組織的な調査が行なわれたことがなく、枯渇の危険があるのかも含めて不明である。

沖縄料理・其の3

2012年05月04日 | ★食べ歩き★
沖縄居酒屋「魚琉」で、はからずも従業員の三線を聴く事が出来ました。
其処で沖縄料理の前に三線に付いての解説を。

三線のパーツとその材質について

棹(ソー)
三線の音色と価値はその棹で決まると言われ、重く固く、年月が経過しても反りや狂いの生じにくい黒木(クルチ)が珍重されている。なかでも八重山産の黒木(エーマクルチ/リュウキュウコクタン)は希少価値が高く、三線奏者であれば一度は所有したい憧れの材木。現在では台湾やフィリピンより南方黒木(カミゲン)やカマゴンと呼ばれる種類が黒木の代用として多く使われているが、これらも年々出回らなくなってきている。その他、桑木、紫檀、イスノキ(ユシギ)やオオハマボウ(ユウナ)、花梨、ハマゴウ、リュウガンなど、その使用用途や価格帯に応じて変化していく。変わった素材では純金製や銀製、ガラス製、アルミ製、樹脂を用いた棹も存在する。本土の三味線とは異なり棹の分割は行わず、さわりはない。




胴(チーガ)
主にイヌマキ(チャーギ)やクスノキ、リュウガン製。弾かれた弦の音を増幅させる場所となる。その表裏は皮の張り具合(強さ)で見る。音の高い方が表。南風原型や真壁型は小型の胴を用い、知念大工型と与那城型は大型の胴とされてはいるが、現在では曖昧な部分でもある。内部は凹凸のない形状から盛島開鐘や西平開鐘の胴を模したレプリカ版も見られるようになった。従来の三線はインドニシキヘビの蛇皮を胴に張ったのが一般的であったが、ワシントン条約による規制によって、現在ではビルマニシキヘビやアミメニシキヘビが養殖され、使用されるようになった。




本張りと呼ばれる蛇皮一枚張りは、その張り具合や部位、湿度の変化によって伸縮するため割けてしまう恐れがある。沖縄県とは大きく環境が異なる県外では管理が難しく、蛇皮模様のプリント布地を張る「人工張り」や、その上から蛇皮を張る「強化(二重)張り」もよく見られる。人工皮は環境の変化に強い反面、高く鋭い音になりやすく好みが分かれるところである。尚、奄美群島では沖縄県と比べて薄い皮を強く張った三線を好んで用いる。近年ではエイサーで用いられるパーランクーに棹をつけたパーランクー三線という変わり種も見られる。




第二次世界大戦直後の物資が乏しかった時代には、木枠の胴を空き缶で代用したカンカラ三線や、馬の皮張りの三線、セメント袋張り、落下傘生地を張った三線も存在した。札幌市豊平川さけ科学館には鮭皮を使用した変わり種のチーガも存在する。カンカラ三線は近年になって学校教育でも取り入れられ、お手軽な廉価版の三線や観光のお土産品としても人気を博している。

楽器としてステージ演奏での使用が高まり、胴部分にマイクやピックアップを内蔵したエレキ三線もある。






弦・絃(チル)
男絃(ヲゥーヂル)、中絃(ナカヂル)、女絃(ミーヂル)と三種類の太さの違いによって音の太さが変化する。主に白色のテトロン製。以前は絹糸をよった弦が使用されていたが、音のバランスを保ちにくく非常に切れやすい。奄美群島の三線はより細い、黄色い大島絃(ウーシマヂル)という絹の弦を使用する。色が黄色なのは、かつて音に張りを与えるため弦に卵黄を塗った名残。

手皮・手掛・胴巻き(ティーガー)

以前は家紋をあしらっただけのシンプルな手皮が多かったが、三線の普及とともに色や素材、デザインにバリエーションが増し、オリジナル性やファッション性に富んだ自分だけの手皮がよく見られるようになった。








糸巻き・範(カラクイ・ムディ・ジーファー)
用材は主に黒檀、紫檀、黒柿。絃を巻き上げ、三線の音程を調節するためのパーツ。文字通り、通常は三本の糸巻きを使用する。その形状から、首里・梅・菊・カンプー・歯車等の種類がある。

駒(ウマ)
駒の位置から歌口までが絃の長さ。竹で作られた駒は弦の張力を考慮し、僅かながら傾斜があるので皮の部分を棹に向くように装着すると倒れにくい。素材については竹製(モウソウチク)や牛骨製の駒が一般的であるが、多岐に渡る素材の品がある。好みにもよるが、穴形は丸よりも与那城式の三角形がベスト。竹製の駒を油で揚げると良い駒になる。夜間練習用に太鼓部分が響かず、極力音が鳴らないようにする消音駒も存在している。




爪・撥(チミ・バチ)
加工した山羊や水牛の角を人差し指に装着し、つま弾くのが一般的であるが、早弾きをする奏者はギターのピックを好んで使用する。自分の人差し指の爪を使って弾く奏者もいる。奄美群島では細長い竹串状の物を使用して歌う。過去の調べでは、そのランクは水牛角、黒牛角、豚骨、牛骨、鹿角、海馬の肋骨、羚羊角、象牙、山羊角、銀と位置づけられている。現代では鯨の歯、ベークライト、プラスチック、防弾ガラス、アクリル樹脂等、様々な素材が見られる。


写真は、西表から不由布島へ向かう水牛車ので三線の弾き語りを披露する御者。

沖縄料理・其の2

2012年05月04日 | ★食べ歩き★
沖縄居酒屋「魚琉」で、はからずも従業員の三線を聴く事が出来ました。
其処で沖縄料理の前に三線に付いての解説を。


三線・さまざまな型と分派

棹の形状からその型は七種類に分類される。現在製作されている三線は以下の型のレプリカ。琉球三線楽器保存育成会の有識者達によってこれらの型が整備されるまで型の意識は非常に曖昧だったようで、天は真壁型にも関わらず鳩胸は与那城型といったあいのこ三線も数多く出回っている模様。棹の製作者の名前からその型の名を呼んでいるが、近年では又吉真栄によるマテーシ千鳥やマテーシ鶴亀と言った新しい型の棹を製作する試みもなされている。


南風原型(フェーバラー) 最も古い型であり、名工南風原の作と伝えられている。中国の楽器から沖縄の楽器へとステップアップしたという点で南風原の功績は大きい。棹は細身で天(チラ)は曲がりが少なく扁平。野坂(スンウリ)は大きく曲がり、野丸(ティアタイ)は半円である。野丸と鳩胸(ウトゥチカラ)の区別が殆ど出来ない。高音域の音であっても澄んだ音がでるように野(トゥーイ)は下がっている。さらに拝領南風原型(ハイリョウフェーバラー)翁長親雲上型(オナガペーチン)に分ける。

知念大工型(チニンデーク) 初代三線主取であった知念の作とされる。棹は太く、天の曲がりは大きい。天の部分と野丸の下部から鳩胸にかけて痩せ細った馬の背のように中央が盛り上がっているのが大きな特徴。天も南風原型と比べて広い。野坂は短く、野丸は丸みを帯びている。 久場春殿型(クバシュンデン) 久場春殿の作とされている。沖縄県の三線では最も大型で、天の曲がりが小さく薄い。


上部から下方へ次第に太くなり、野丸と鳩胸の区切りが殆ど出来ない。胴内の軸には三角形の穴があり、両側には碁盤のへそのような溝がある。芯の付け根に段が刻まれている。かつて辻界隈の遊郭では護身用の武具(棍)として用いられたという逸話がある。 久場の骨型(クバヌフニー) 久場春殿の作。横から見ると蒲葵の骨に似ていることからその名がついた。三線の中でも箏と匹敵する程の美音を持つ。棹が三線の中で最も細く、久場春殿型とは対照的である。


南風原型を一回り小さくしたように見える。野丸と鳩胸の区切りは殆ど出来ない。 真壁型(マカビー) 名工真壁里之子の作。均衡がとれたその美しさから真壁型が最も多く製作され、かつ人気も高い。開鐘と呼ばれる三線は全てこの型。他の名工達と異なり、現在で言う公務員の職にあった真壁の棹に対する情熱は相当なもので、完成した棹であっても納得のいかないものは薪として火に焼べたと言われている。棹は細身で天は中絃から曲がり、糸蔵(チルマダイ)が短い。宇根親雲上型(ウーニペーチン)もこの型に属する。 平仲知念型(ヒラナカチニン) 三線主取であった知念の弟子、平仲の作。

棹は細めだが、鳩胸に丸みがない。天は大きく湾曲していて、中央は少し盛り上がって丸みを帯びている。知念大工の系統と見る人もいるが、現在の動向では「平仲知念型を型として再検討する必要がある」という風潮のようである。 与那城型(ユナー) 真壁型と同時代の与那の作とされている。琉球古典音楽の演奏家はこの型を好む傾向にある。この型は更に小与那型(クーユナー)、江戸与那型(エドユナー)、佐久川与那型(サクェカーユナー)、鴨口与那型(カモグチユナー)に分かれる。

真壁型よりも棹厚く、月の輪と棹の野面とが直角をなしているのが大きな特徴。天は糸蔵の先から曲がり、範穴はやや下方に開けられている。糸蔵は長く、鳩胸も大きめ。特に江戸与那型の芯には大小3つの穴が開けられている。後世に自分よりも優れた名工が現れたとき、修正の余地を与える意味で厚くしたと言われている。