橋本治とナンシー関のいない世界で

「上野駅から夜汽車に乗って」改題
とうとう橋本治までなくなってしまった。
平成終わりの年にさらに改題してリスタート。

八ッ場ダム ハイキング&日帰り温泉もいける!

2009-11-29 11:16:31 | Weblog
ここはどこでしょう 八ッ場ダム


ゆうべ、八ッ場ダムの記事をアップしたので、映像もアップしときます。
今年の10月中旬ごろの映像で、youtubeにアップしたものです。
温泉街とかも撮ってるのですが、鉄道やバスが走る様が
風景にマッチして印象に残ったので、そこらへんをピックアップ。
映像にある鉄橋を走る列車は、外国人観光客も写真に収めようと
次にくる列車も待っていました。
もっと引いて撮影すれば周りの景色も入ったのだけど、
列車が来たのに気づいてとっさにカメラを回したので
焦って画角までこだわれませんでした。

映像にある吾妻峡(吾妻渓谷)は、ちょうどダムに沈む予定だった場所。
散策コースになっていて、アップダウンがあるので
小1時間ほど歩くと、結構いい運動になります。
途中で小さい滝もあり、緑に囲まれマイナスイオン出まくり。
リフレッシュできます。
いい汗かいた後、満を持して温泉へ。
共同浴場もあります。

<笹湯>


写真の「笹湯」のほか「王湯」というのが有名です。

<「王湯」の記事>
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/ma0011/T-Gunma07.htm
「王湯」の入浴料金はなんと300円。銭湯よりも安いです。

「王湯」でひとっ風呂浴びた後は、お食事処「旬」で生ビール!
私が言った時は、冷や奴と鳥モモの塩焼きなどとともにいただきました。
つまみはかなりボリュームあり!
この店は昨日のブログ記事に蕎麦の写真を載っけた
駅横にある「トネリコ」と姉妹店。奥さんが「トネリコ」
ご主人が「旬」をやっているとのこと。

<川原湯温泉お店リスト>
http://www.kawarayu.jp/list/list2.htm#syun

八ッ場ダム報道で、立ち寄る人は多いが、
ほんとに立ち寄るだけで、例の建設中の橋脚を見たら
すぐ立ち去る人が多く、食事したりお土産買ったり
お金を落としていってくれる人が少ないと、お店の人は嘆いてました。
ここは草津や、その先の軽井沢へ行く経路の途中にあって
通り過ぎるだけの人が多いんですよね。

でもね、いいものありますよ。例えばこれ


この豊田乳業の飲むヨーグルトは本当に旨い!
散策中に飲みましたが、おすすめです。150円と値段も安い。


それと、この土産屋お福で売ってる「名勝もなか」も
なにげに美味しいのだ。おすすめ。

かつて、嵐がテレビ番組のコーナー「まごまご嵐」でお手伝いに来たんですね。

東京から川原湯温泉までの特急直行便「草津号」なら2時間ほど。
普通電車なら3時間強くらいでしょうか。
普通電車の運賃は片道2940円。
特急料金は2190円。特急料金が高いのよねえ。
日帰り温泉コースとしてハイキング気分でいいと思うのだが
住民補償の一環として
しばらくJRの料金値下げキャンペーンやったらどうでしょう。
運賃だけで特急に乗れたらもっと行くかな。
どうですか、前原さん!

ちなみに新宿からのバスは片道2600円、所要時間3時間半。

私は鉄道派なので、やっぱJR料金下げてほしいです。






八ッ場ダム「中止撤回署名」提出 住民のあきらめと抵抗

2009-11-29 04:54:43 | Weblog
間が空いてしまったが、先日「中止撤回を求める住民の署名」が提出されたようなので、
八ッ場ダムについての続きを書こうと思う。
ちょっと前半は前回書いたものと内容がダブるが、
前回書いたようなことを考えるに至った、地元の人との具体的やりとりを
あらためて書いときたいと思うので。


1ヶ月ほど前、私が八ッ場ダムを尋ねた時、
「中止撤回を求める署名」の用紙が置いてあって、どうぞお願いしますと言われた。
しかし、私は中止した方がいいと思っているので、署名できない。
そこで、署名を求めるばあちゃんに聞いてみた。

  私「中止撤回を求めるということはコンクリートのダムが
    欲しいということなの?」

ばあちゃん「それはどっちでもいい」

  私「じゃあ、なぜ中止撤回の署名を集めているの?」

ばあちゃん「署名がたくさん集まるということは、
      世の中の人が八ッ場ダムの問題に興味を持って
      くれているということの証明だから、これを政府につきつけ、
      こんなに多くの人が注視していると訴えるの」

  私「え、でもそれって誤解されない?
    どうみても、強くコンクリートダムの建設を望んでるように
    見えるよそれは。」

ばあちゃん「でも政府に訴えないと」

というようなやり取りが行われたのだった。

ダムが本当に必要なのかどうかとか、
本当は作っても治水利水効果はほとんど無いんじゃないかとか
多分ばあちゃんたち地元の人は、この50数年間、常に問い続けて来た。
そして、役人たちから「必要であることを証明する」理由を嫌というほど
聞かされたに違いない。
それを思えば、コンクリートのダムを作るか作らないかなんていうことは、
ある意味「どっちでもいい」ことなのかもしれない。

だって、「本当に必要なの?」と何度聞いたって、
これまで国は「必要な理由」しか説明してくれなかったのだろうから。

そう、地元民はダムを造るか造らないかは、もはやどっちでもいいのだ。
その言葉の裏側には、彼らがこの52年間で骨身に沁みたことが根深く横たわっている。


『国が決めたことは変わりゃしないんだから』


さっきのやりとりの後、ばあちゃんはこう言ったのだ。
そう、52年前に決まったダム建設計画は、
これまで、どんな反対があろうが、住民にどんな不幸があろうが、
決して変わることはなかった。
今回、政権が変わって中止の方針に変わったが、
その新しい方針も自民党時代と同様、
どうせ変わることはないだろうと刷り込まれているのだ。

52年間もダム計画と向き合って生きるということが、
あなたに想像できるだろうか。
52年という、私が生まれるよりもずっと前からダム計画に翻弄されて来た
いわば、人生すべてがダムとの戦いだった人々にとって、
それは、いたしかたないことだ。


だからこそ、せめてもの抵抗として、『反対』の狼煙を上げるのかもしれない。
自分たちの後ろには多くの世論という味方がついていることを証明する大量の署名と共に。
かつて、誰も顧みてくれず、国(自民党政権)に対し
何のパワーも持ち得なかった自分たちの反対運動が、方向は反対に変わったとはいえ、
以前よりも大きなパワーを持ち得るかもしれないのだ。

<吾妻渓谷の紅葉の向こうに建設がちょっとだけ始まったダムのコンクリが>


しかし、今一歩引いて冷静に考えれば、
やはり、八ッ場の人々の気持ちがどうであったとしても、
ここでダム建設を再開することはいいことだとは思えない。
品木ダムで行われている酸性水の中和による廃棄物の問題や
その莫大な費用の問題に象徴される八ッ場ダムの必要性についてのまやかしの数々をそのままに、
ダムを建設することは、絶対に新たな時代に向けて禍根を残すことになる。
(八ッ場ダム必要性のまやかしについては、ここで書くと長くなるので
 保坂展人さんのブログ「どこどこ日記」などを参考にして下さい。)

もちろん、ダムを造らなかった場合、地元の人が暮らしていけるだけの
別の補償と観光振興策は早急に実施されなければいけない。

政府は、それを前提として、地元の人に土下座するしかないのだ。
「どうか中止させて下さい」と。
そして、その理由が単なる財政の問題だけでなく、
自分たちが目指すよりよき日本を作るためには、
どうしても必要なことであるということを誠意を持って説明せねばならない。
もちろん、あやまるべきは自民党の建設族や役人なのかもしれないが、
それを一手に引き受けるのが、時の権力者である現政府の役目でもあると思う。

先日、鳩山さんが「大変苦労されてこられた住民の思いを重視しなければならない」として
極力早い結論が出るようにすると言ったとか。
大澤知事はこの鳩山さんの発言に対し
「今までは一刀両断だったが、しっかり検証すると言っていただいた。
 地元の皆さんも力強く感じたのではないか」と話したらしい。

じゃあ、鳩山さん!
政府は中止を撤回することだってありうるというのでしょうか。
政府が本気で「脱ダム」と「森林保全」を目指すのであれば、
そんな地元民に気を持たせるようなことを言ってはいけないのではないでしょうか。
鳩山さんの言葉の裏にある真意と大澤知事の言葉が表すものは
一致していない気がするが、それは言葉の表側からはわからない。
人は自分の都合のいいように誤解するものだということをもっと自覚した方がいいのではないか。
そうした誤解で苦しむのは、結局地元の一般の人だ。知事じゃないよ。
なんだか、いろんな政策でこんなことが多過ぎる気がする。

普天間移設問題でも、
「県外もしくは国外」か「辺野古」かで揺れている。
このところかなり「辺野古」に傾いているようだが・・。
しかし、私はこっちの問題では、
地元民に気を持たせるようなことを言うなとすんなり言えない。
八ッ場ダムは本質的に必要ないが、
基地は本質的には「国外」のほうがいいからだ
(私は近隣諸国の脅威なんてそんなにデカイのか懐疑的であるので)。

簡単に比べられる問題ではない。
とにかく、総理は信念を持ちつつ、発言は慎重にしたほうが良いと思う。


八ッ場ダムの話に戻るが。
治水を理由にダム建設を求めている1都5県の知事さん。
なぜ、浚渫や森林保全では、治水は無理と決めつけているのでしょうか。
ダムで治水大丈夫という保証だって無いのに、なんか大丈夫と決めつけてる。
そんなにダム作んなきゃダメという理由がわからん。

それとも、この不景気に、工事が中止になったら東京のゼネコンが潰れるからでしょうか。
下請け、孫請けの地元の土木業者にはたいしたお金が落ちないことは皆知っていると地元の人も言っていたし。
それならそれで、正直にそう言って、
ダム以外にゼネコンが生き延びる方法を早急に見つける相談をすべきですよ。
もちろんダム建設推進はそれが理由かどうかは分からないけど。

やましいことが無いのなら、ゼネコンで働く人だって生活を守んなきゃいけないのだから、
誰もそうした主張を責めないんじゃない???

でも、ゼネコン救済ではなく、
役人の天下り確保のためだったらもってのほかだけど。


駅前でやってる蕎麦です。美味しかったよ!!