ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

ファンタスティック・プラネット

2021年06月04日 | 映画みたで

監督 ルネ・ラルー
アニメ

 フランスとチェコの合作のアニメ映画である。手塚やジブリなどの日本のアニメを見慣れた目で観ると、違和感感じまくりの映画である。お金はフランスが出しチェコのスタジオが制作したとのこと。ふうん。これがヨーロッパの感性なのだろうか。
 青い身体に赤い目のドラーク族。人類のオム族。ドラークがでかいのか、オムが小さいのか判らぬが、ドラークから見ればオムは虫けら。オムの親子。子供は赤ん坊。ドラークの女の子がこの親子を指ではじいて遊ぶ。母親は死ぬ。赤ん坊はドラークの女の子のペットとなる。このオープニングから判るように、このアニメには生命に対する畏敬の念はまったくない。
 どこかの惑星の話だが、出てくる動植物も、どっかおかしい。不気味とか怪奇とか醜悪というのではない。どう表現していいか判らぬが、「異質」なのだ。愉快な映画ではないが傑作であることは認めなければならない。