『磐城誌料歳時民俗記』の世界

明治時代の中頃に書かれた『磐城誌料歳時民俗記』。そこには江戸と明治のいわきの人々の暮らしぶりがつぶさに描かれています。

二布(ふたの)

2007年04月02日 | 歴史
大須賀筠軒(おおすがいんけん 1841年~1912年)が
明治25年(1892)頃に書き記した『磐城誌料歳時民俗記』に、
次のような記述がある。
かつて女性が身につけていた下着に関する事項だ。

ふんどし。婦女ノ着スルハ、女鼻褌ト書ク。脚布ハ一名ナリ。
ゆぐ、ゆもじトハ女中ノ替言葉ナリ。
又、賎シキモノハ、布二幅ニテスル。
故ニ、ふたのトイフ。
此事フルキ事ニヤ。
萬葉集ニ、「たのしみは夕顔棚のしたすゞみおとこはてゞら女は二布して」。
てゞらトハ襤褸トモ、鶉衣トモ書テ、つゞれノ事ナリ。
又、賀州人ハ襦袢ノ事ヲてゞらトイフ。
其所ノ方言ナリト牛馬問ニ見ユ。

なお、ここに引用されている歌は
万葉集には収録されていないそうだ。

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