2008.10.25(土)
きっかけは知人からの些細な一言だった。
マルタ騎士団国の訪問?をある秘密交流クラブに記事として書いたら彼は私に
「北イタリアのセボルガ(自称独立国)も行ってみたら?」
と、送ってきたのである。
ちなみにこの知人はその名を「ミラクル」と言う。
初対面の挨拶が「ミラクルです」とぶっ飛んだ男だが、20代の若さで120カ国以上もすでに訪問していると言う歴戦の勇士だ。
余談ながら彼の「赤道ギニア行」や「トランスドニエストル行」などは涙・・・というか笑い無しでは聞いてはいられない。
今まで奇跡などを全く信じなかった私が最初に出会った「ミラクル」は彼だと言って良いだろう。
だが、私の次の目的地はモナコ公国、恐らくはセボルガ等と言った国に行く余裕はないだろうと思いながらも調べてみたら恐るべき事実が判明したのだ。
そう、セボルガはモナコに非常に近い場所にあったのだ。
そうなってくると話は変る。近くにあって簡単に狙撃出来るのなら・・・例え「自称独立国」と言えども逃すわけにはいかない・・
当初はモナコへの狙撃を考えてフランスのニースに滞在する予定であったが、急遽滞在場所を切り替えイタリアーフランス国境付近のイタリア側の町ボディゲイラを拠点にする事にした。
そして早速バスに乗りセボルガ攻略へと取り掛かる。
ちなみにセボルガ公国は人口約360人、面積はたった4km²、バチカンやモナコには及ばないが中々の小国っぷりだ。
建国の歴史は古く959年、そしてイタリアからの独立を宣言したのは1963年だ。
独立の根拠などは先に出したリンク先に譲るとして、公共サービス等は全てイタリアと同等、そしてイタリアはこの国を「単なるイタリアの一つの村」と見做しているとの事だ。
そして独立宣言をしておきながらイタリア上院選挙の投票率は80%を超えるというどうみてもイタリア以外の何者でもない雰囲気が漂っているが・・・
「百聞は一見にしかず」
ここはこのプロフェッショナルの冷徹な目で「セボルガが国か?そうでないのか」を確認するしかないだろう。
バスがセボルガに向かう。途中に「ウエルカム」の看板が・・・

そして到着した広場、セボルガの国旗がはためいている・・・

バス停付近の公共トイレ、アラビア式のトイレがイタリアの文化圏から離れた事を示唆する。

通りの名前を示す標識に「セボルガのマーク」が・・・


「ただの自称独立国かと思いきや・・・、こやつ等なかなかにやりやがる・・・」
郵便受けにも堂々とセボルガのマークが・・・

土産物屋に燦然とはためくセボルガ国旗、そしてこれはセボルガワイン

街の中心の広場に教会


セボルガ公国の全景、下から上から

中々やるようだが・・・
これだけでここを国家として認める訳には行かない。
自称独立国家とはいえ他の国は「独自の通貨や独自の切手」等を発行して体裁を整えようとしているし・・・んっ??
独自の切手

ちなみに切手ではないが、セボルガスタンプ付きのポストカードを買ってそのスタンプをパスポートにも押してよと頼んだら「イタリアで警察につかまるから押せない」と断られてしまった。
そしてなんと独自の通貨が!!
ちなみに換金レートは1ルイジーニ(セボルガの通貨単位)=7ユーロ、2ルイジーニ=14ユーロだった。このルイジーニは他のユーロ圏で通用しない事は勿論のこと、ここセボルガですら流通するかどうか怪しい、別名記念コインとも言える。
いやいや、これだけで独立国家とは言えない、肝心のパスポートが無いでは・・・あっ!!

パスポートまでしっかりと・・・不思議と今日始めて訪れた観光客が2.5ユーロで手にする事が出来、そして出入国スタンプを押すページがどこにも無いが・・・
ここまできちんと体裁を整えていれば・・・
って・・・
そんな無茶な事があるかっ!!
どう見てもただの「村おこし」だろうっ!!
セボルガ・・・
私にとって160カ国目になると思われた国だが・・・
これでは「国と認める訳にはいかない」だろう・・・
セボルガを後にして私はボディゲイラの宿に戻る、そして時間があったのでネットで再度調べると・・・
他の独立国にはない、日本語のホームページを開設しているぞっ!!
「セボルガ公国駐日通商代表部ウエブサイト」
これは・・・
ウルトラCだ・・・
かつて自称独立国を名乗る国でわざわざ日本語のホームページを立ち上げた国があっただろうか??
セボルガ・・・確かに国と言うには物足りない面が多い、というかあまりにも無理があり過ぎるかもしれないが・・・
この1件だけでも「ここを認める価値」があるだろう・・・
んっ・・・??
あれっ???
このホームページ・・・・
良く見たら広告付きの無料ホームページ ではないか・・・!!
仮にも一国を名乗る者が・・・
独自ドメインも取得せず、単なる無料ページを利用するなんて・・・
悲しすぎる・・・あまりにも悲しすぎるぞ・・・
もういい。
セボルガ公国・・・
ここが本当に国であるかどうかなどはどうでもいい事だ。
この私がプロフェッショナルとして、そしてこの哀れさに免じて認めてやろう。
「セボルガ公国は独立国家である」
と・・・
写真はセボルガ公国の当主、セボルガ公ジョルジェ一世。
きっかけは知人からの些細な一言だった。
マルタ騎士団国の訪問?をある秘密交流クラブに記事として書いたら彼は私に
「北イタリアのセボルガ(自称独立国)も行ってみたら?」
と、送ってきたのである。
ちなみにこの知人はその名を「ミラクル」と言う。
初対面の挨拶が「ミラクルです」とぶっ飛んだ男だが、20代の若さで120カ国以上もすでに訪問していると言う歴戦の勇士だ。
余談ながら彼の「赤道ギニア行」や「トランスドニエストル行」などは涙・・・というか笑い無しでは聞いてはいられない。
今まで奇跡などを全く信じなかった私が最初に出会った「ミラクル」は彼だと言って良いだろう。
だが、私の次の目的地はモナコ公国、恐らくはセボルガ等と言った国に行く余裕はないだろうと思いながらも調べてみたら恐るべき事実が判明したのだ。
そう、セボルガはモナコに非常に近い場所にあったのだ。
そうなってくると話は変る。近くにあって簡単に狙撃出来るのなら・・・例え「自称独立国」と言えども逃すわけにはいかない・・
当初はモナコへの狙撃を考えてフランスのニースに滞在する予定であったが、急遽滞在場所を切り替えイタリアーフランス国境付近のイタリア側の町ボディゲイラを拠点にする事にした。
そして早速バスに乗りセボルガ攻略へと取り掛かる。
ちなみにセボルガ公国は人口約360人、面積はたった4km²、バチカンやモナコには及ばないが中々の小国っぷりだ。
建国の歴史は古く959年、そしてイタリアからの独立を宣言したのは1963年だ。
独立の根拠などは先に出したリンク先に譲るとして、公共サービス等は全てイタリアと同等、そしてイタリアはこの国を「単なるイタリアの一つの村」と見做しているとの事だ。
そして独立宣言をしておきながらイタリア上院選挙の投票率は80%を超えるというどうみてもイタリア以外の何者でもない雰囲気が漂っているが・・・
「百聞は一見にしかず」
ここはこのプロフェッショナルの冷徹な目で「セボルガが国か?そうでないのか」を確認するしかないだろう。
バスがセボルガに向かう。途中に「ウエルカム」の看板が・・・

そして到着した広場、セボルガの国旗がはためいている・・・


バス停付近の公共トイレ、アラビア式のトイレがイタリアの文化圏から離れた事を示唆する。

通りの名前を示す標識に「セボルガのマーク」が・・・




「ただの自称独立国かと思いきや・・・、こやつ等なかなかにやりやがる・・・」
郵便受けにも堂々とセボルガのマークが・・・



土産物屋に燦然とはためくセボルガ国旗、そしてこれはセボルガワイン


街の中心の広場に教会




セボルガ公国の全景、下から上から


中々やるようだが・・・
これだけでここを国家として認める訳には行かない。
自称独立国家とはいえ他の国は「独自の通貨や独自の切手」等を発行して体裁を整えようとしているし・・・んっ??
独自の切手


ちなみに切手ではないが、セボルガスタンプ付きのポストカードを買ってそのスタンプをパスポートにも押してよと頼んだら「イタリアで警察につかまるから押せない」と断られてしまった。
そしてなんと独自の通貨が!!

ちなみに換金レートは1ルイジーニ(セボルガの通貨単位)=7ユーロ、2ルイジーニ=14ユーロだった。このルイジーニは他のユーロ圏で通用しない事は勿論のこと、ここセボルガですら流通するかどうか怪しい、別名記念コインとも言える。
いやいや、これだけで独立国家とは言えない、肝心のパスポートが無いでは・・・あっ!!

パスポートまでしっかりと・・・不思議と今日始めて訪れた観光客が2.5ユーロで手にする事が出来、そして出入国スタンプを押すページがどこにも無いが・・・
ここまできちんと体裁を整えていれば・・・
って・・・
そんな無茶な事があるかっ!!
どう見てもただの「村おこし」だろうっ!!
セボルガ・・・
私にとって160カ国目になると思われた国だが・・・
これでは「国と認める訳にはいかない」だろう・・・
セボルガを後にして私はボディゲイラの宿に戻る、そして時間があったのでネットで再度調べると・・・
他の独立国にはない、日本語のホームページを開設しているぞっ!!
「セボルガ公国駐日通商代表部ウエブサイト」
これは・・・
ウルトラCだ・・・
かつて自称独立国を名乗る国でわざわざ日本語のホームページを立ち上げた国があっただろうか??
セボルガ・・・確かに国と言うには物足りない面が多い、というかあまりにも無理があり過ぎるかもしれないが・・・
この1件だけでも「ここを認める価値」があるだろう・・・
んっ・・・??
あれっ???
このホームページ・・・・
良く見たら広告付きの無料ホームページ ではないか・・・!!
仮にも一国を名乗る者が・・・
独自ドメインも取得せず、単なる無料ページを利用するなんて・・・
悲しすぎる・・・あまりにも悲しすぎるぞ・・・
もういい。
セボルガ公国・・・
ここが本当に国であるかどうかなどはどうでもいい事だ。
この私がプロフェッショナルとして、そしてこの哀れさに免じて認めてやろう。
「セボルガ公国は独立国家である」
と・・・
写真はセボルガ公国の当主、セボルガ公ジョルジェ一世。
