限度

 以前、地球の無限と有限について書いた。ここではそのことを身近な社会生活に引き寄せて考えて見たい。

 「過ぎたるは及ばざるが如し」とか「腹八分目」と言われるのは、限度を超したらいいことはなく、「逆の結果になることさえある」のたとえである。地球だけでなく社会の大きな構造も身近な生活でも、物の限度が問われているものが多い。

 そもそも家庭の家族生活も物理的に限度を問われているものがかなりあるのではないか。家族が一緒に過ごす時間、親子の会話。子どもで言えば、勉強時間や遊び時間、学校生活、派生した問題として、不登校や発達障害、いじめ・自殺も同様に限度を越した結果の問題である。

 会社も正社員、派遣社員、フリーター、ワーキングプアの問題も限度を超えているし、昨今の風潮のような、自殺や犯罪もある限度を超えた結果の問題である。
 
 公的機関である夕張市の財政はもとより国の借金は世界的に見てもはるかに限度を超している。
 
 この国のリーダーの限度の認識は大丈夫かと心配になる。安倍首相の年頭の挨拶をみてそのことを感じた。細かくは言わないが、経済の実態を考えると、(いろいろあるが)あの内容はタイミングが悪い。勝手な予測だがアレでは与党内でも浮くし、バックの財界とも(表面的には良好な関係に見えても)水面下ではかなりガタガタするだろうと思う。あの言葉は財界と利害が一致しないはず。
 端的に言うと、首相は(夏の参院選を意識してのことだろうが)この1年、今の好景気を国民が実感できるものにしたいと、目標と言うか公約のような形で国民に述べた。そうすれば当然この時期、春闘・賃上げに繋がる話になる。御手洗経団連会長も言うように、企業と言えども、今日そんな状況にはないだろう。(私は会長の認識が正しいと思う)これではあちこちにほころびが出るはず。
 要するに一部で揶揄して言われているように、「世間知らずのおぼっちゃま」よろしく、現状認識における限度の感覚が機能していない。これでは政府を支持し応援している人たちも心配になるだろう。

 「大きなお世話」と言われるかもしれないが元教師の感情で言うと、仮に価値観が私と違っていても、誰一人、自ら墓穴を掘ったり自滅はしてほしくない。ブッシュさんのように、日本の首相には現状の抱える限度の智恵を授ける人はいないのだろうか?
(少々はいいとして)現状との乖離が限度を越すと、何事も(教育は勿論)結果は裏目に出ることを早く知ってほしい。
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国際惑星地球年

この記事は、1月5日朝日新聞夕刊の「科学」の欄で読んだ。
 こんないいニュースは久しぶりと言うか、心をパーと明るくしてくれた。
 地球で起きている自然現象を詳しく探り、「社会のための地球科学」をアピールする狙い。今年から3年間を目途に国際的なプロジェクトを組み早速動き始めるようだ。

 科学計画として
「地下水」「災害」「地球と健康」「気候変動」「資源」「巨大都市」「地球深部」「海洋」「土壌」「地球と生命」の10のテーマを掲げる。

 新年のこんなすばらしいニュース。感謝 感謝だ。メディアはめったにニュースらしいニュースを伝えないが、昨夕のこんなすばらしいニュースは全メディアで取り上げてほしいものだ。あまりいい話のない世の中だから、こんなニュースが伝わると人々はすごく元気をもらうだろう。
 特に全国の小中高生に、分りやすく丁寧に報道してくれるといい。(間の抜けた年頭の挨拶をしたり方向違いの対策を提言する人たちは理解するのが無理だろうけど、できれば?)政府や教育再生会議もこの情報をしっかり国民に伝えるよう努力してほしい。
 
 
喜ばない国民はいないし,誰もが期待し、どうしても必要なニュースなのだから。
 とにかく最高の贈り物だと思った。
 関係者に感謝し心より応援したい。

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