食・飲・読の日記

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ころころ手鞠ずし@坂井希久子

2019-10-21 18:11:33 | 本(さ)
  ころころ手鞠ずし 居酒屋ぜんや@坂井希久子 

あらすじ(「BOOK」データベースより)
居酒屋「ぜんや」の馴染み客・升川屋喜兵衛の嫁・志乃が子を宿して、もう七月。「ぜんや」の女将・お妙は、喜兵衛から近ごろ嫁姑の関係がぎくしゃくしていると聞き、志乃を励ましにいくことになった。心配性の亭主に外出を止められ、姑には嫁いびりをされているとこぼしてしまう志乃だったが、お妙の特製手鞠ずしを食べて盛り上がり…。不安や迷いを抱えている人々も、お妙の心を込めた料理で笑顔になる。丁寧で美味しい料理と共に、人の心の機微を濃やかに描く傑作人情小説第三巻。




居酒屋ぜんやシリーズ第二巻の読書感想文はこちら

いきなりどっきりする出来事から始まって、意表を突かれました。今回の只次郎はなかなかの男気を発揮。ま、只次郎なりの男気だけど、お妙を守ろうとする精一杯の気持ちが伝わってきます。なのにお妙に冷たくされたりして、ちょっとお気の毒。お妙は只次郎に対してだけ妙に食ってかかる子供っぽいところが新しい一面で描かれており、ひょっとして愛?親しみ?友情?とか私が勝手に盛り上がっていました。実はお妙がある人に見張られていた件、見張っていた人は分かったものの、結局どうして見張られていたかはわからずじまい‥ お妙っていったい何者なんだろう? 続きが気になります。

一話ずつのちょこっと感想。
大嵐:第二巻でもやもやしていたことにいきなり動きがあってびっくり。只次郎の義姉の父親・柳井殿に担ぎ出される只次郎、あぁ、この先が心配だわ。

賽の目:旗本屋敷で開かれる賭場に出向いている只次郎、賭場を仕切っている大山にかわいがられていて、私はホッとひと安心。賭場なんて只次郎とまるで縁がないところだもん。でもお妙のため、以前お妙を襲った駄染め屋を見つけ出す手がかりを探っています。そこで出会った只次郎の幼馴染とのやり取りは、なんだか切ないものがありました。

紅葉の手:ここで登場します、ころころ手鞠ずし。升川屋喜兵衛の嫁・志乃とその義理の母との仲をさりげなく取り持つ、お妙らしい、そしてお妙の義理の姉・お勝らしい、すてきなお話でした。

蒸し蕎麦:とうとう駄染め屋が捕まって、お妙に反対されていたのにもかかわらず内緒で駄染め屋を探していたことがばれた只次郎、お妙に冷たくされちゃって、小さくなっちゃってお気の毒。そんな様子を見ていた菱屋のご隠居が言い出した蒸し蕎麦を食べる会。見たことも食べたこともない蒸し蕎麦という食べ物を作って食べるために集まる大のの大人の男性6人が嬉々として楽しそう。お妙も食べ物には深い興味があるから、なんとなく和やかな雰囲気になったかな。と思ったら、とうとう駄染め屋が自供した! でも肝心のお妙が見張られていた理由はわかってないのよねぇ。もやもや。 

煤払い:柳井殿から聞いた駄染め屋の自白を正直にそのままお妙に話せなかった只次郎、その事実がお妙にばれて、またまた冷たくされちゃいます。お妙の心に負担がかからないように嘘をついたのに、あぁあ、かわいそ。柳井殿やお勝からのナイスフォローが入るのに、只次郎に突っかかるお妙。でも最後は、最高においしいお鍋を只次郎に食べさせ、お妙と只次郎はほのぼのいい感じで(←あくまでもいい感じなだけだけど)、お鍋もおいしそうで、おなかが空いちゃったわ。あらやだ、私ったら、食欲万歳

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