(ああ~静かな夜さ~時の流れを感じる~)
天気予報じゃあ雨は夜からって言ってたのに~。朝部屋を出ると雨。もうバスは間に合わないし、傘さして自転車に飛び乗る。南風がギュンギュン雨は横から打ちつけて、傘はあまり役に立たなかった。
会社ではAさんが「釣り行かないの?」と遠くから僕を呼んでる。「だって朝早いし~、起きる自信ないから行きません」
藤沢という土地柄、釣り好きな人が多い。湘南は相模川から流れ込む広大な相模湾があり、しかしながら潮の流れも複雑だから出る港にとって様々な魚が揚がる。
(いつもサーファーが潮に巻かれて沖まで流されて、捜索のヘリコプターが飛んでいる)
釣りなんてものをこっちに来るまでやったことがなかった。
実家では父さんが、よく磯釣りに出かけてカレイをいっぱい持ってきた。母さんがから揚げにしてくれたのを食べたり(小ぶりのカレイを揚げたものははビールによく合うよ~)、煮付けにしたり。おいしい。
去年の5月に上司から誘われて(「初めてでも道具は全部貸してくれるし、船の人がちゃんと教えてくれるから」)、何度も誘われてて毎回断るのも…と思って参加してみました。
船酔いしないかどうかというのが少し心配だった。僕は幼少の頃は車酔いのひどい子供で、家族でドライブなんか出掛けるとまず吐いた。
小学生の頃、うちの家族と父さんの会社の同僚の家族と泊まりで出かけた。どこに行ったか憶えていない。場所は温泉だった。硫黄の匂いだけ覚えてる。
当然のことながら行きの車の中で具合悪くなり、宿についてもずっと横になっていた。それでもせっかくだから温泉には入ろうってことで、父さんに連れられて無理矢理に温泉に入ったけど、あがった途端にドーン!と全裸のまま倒れて、脱衣所のロッカーに頭から突っ込んでしまい、人生で初めて気絶した。(気絶は大学に入ってからも何度かある)
気がつくと全裸のままベンチに寝かされていた。額をしこたま打ったらしく痛みはなかったが「額の中になにかいるんじゃあないかな」ってくらい紫色になって腫れていた。
今でもその時の腫れ(?)は治ってない。右の眉毛の上辺りがモリモリしてる。(顔触られるのは大嫌いなので、たぶん誰にも触らせたことない)
青函連絡船には何度か乗ったことあって、その時は船酔いしなかったけど、狭い漁船だとどうかな。やばいかも。
朝は5時に腰越漁港に集合。眠いよ。こんな時間に起きる人間なんていないよ。船着場はオキアミのニオイっつーか、コマセ臭くて二日酔いのからだは悲鳴をあげてる。「やめるなら今だぞ!(どうせ釣りなんてたいして興味ないんだし)」って頭では言ってたけど、この日のために合羽も長靴もクーラーボックスも買ったし、「タイ釣ったらぁ~!」と意気揚々なフリして船に乗り込む。
天気も良くて風もない(凪は釣りにはよくないそうだけど)。ポカポカ浮かぶ雲眺めて、見慣れた風景を海側から見るのはなんだかいい気分だ。この風景をみんなにも見せてあげたい。
竿の扱いかた、糸の垂らしかた、ヒットしたときの巻き上げかたなんかを教えてもらい、見よう見まねで釣り人になってみる。
無心。釣りは邪念を捨てれば釣れる。と勝手に悟りを開いたカンジになって、ただただ待つ。
波に揺られて浮きが動く。
「引いてるよ」と言われる。
この「引いた」って感触が釣りの醍醐味らしいけど、初めてだから波に揺れてるのか、魚がかかってるのかが全然わからない。
リールをグルグル回して「えいッ!」っと引き上げると、10cmくらいの小さな鰯が何匹もかかってる。小さいながら水面まで揚げるとけっこう引くんだよね。
釣れたのは鰯。でも鰯ってさ、まず名前からして弱いけど、釣った側から死にそうに弱ってる。なんか目とか血だらけになってるしね。ごめんね。
大きいサバも釣れる。釣り上げたはいいが針から抜くのが大変。腕の中でものすごい暴れっぷり。ピチピチ跳ねるとかそんなもんじゃあない。
サバは傷みやすいのは知識としては知っていたけど、その場でクーラーボックスに氷をザクザク入れて冷やす。
なんか真っ赤で長い魚とか釣れて(アカタチとかいう魚?)気味悪かった。すぐ海に棄てるんだけど、割と深いところから上がってきた魚なので、水圧にやられて海面に出る頃にはいろんなもの飛び出しているから、返したところで手遅れなんだよね。(ごめんね)
引いてるのに気がつかなくてあちこち暴れられたものだから、糸が絡まる。船の上での後半の時間のほとんどは絡まった糸をほどくのに費やした。(飽きてきた)
みんな言ってたけど、糸をほどくために一点集中で作業してると酔うらしい。僕は全然酔わなかった。「船に強い体質なんですね。最初の人は、だいたい糸やってるときにダメになるのに」と船員さんに驚かれた。
不思議と酔わなかった。良かった。(あまりみっともない姿は会社の人に見せたくないもん)
昼2時くらいに船は港に戻った。7時間も船の上。そんな長い時間がたった気がしない。陸に上がってもなんだかフワフワ揺れているカンジする。不快ではない。
魚をさばいたことがないし、さばくのはイヤなので(魚臭いし、生ゴミいっぱいでるのがイヤだ)、Aさんの家に行き二人で頑張ってさばく。ああ、内臓がドロ~ン…血がニュロ~ン…。でもすぐ慣れた。何事も慣れだ。
結局この日僕は鯛を釣れなくて、鯵(アジ)、鯖、鰯といったごくごく平凡な釣果。
鯵刺しをいただく。う~ん、この淡白な味のなかにもほのかな甘みと甘みと甘みが。味音痴なのでこんな感想。(アジだけに)
鯖は塩焼きにしてもらう。塩を振って焼いたシンプルなもの。身をさばくと白くてとても綺麗だった鯖。無類のサバ好きな俺を唸らせることができるかな?
「これはッ!うンま~~イイッ!」
ハーモニーっつーんですか!塩の味がサバを引き立てるッ!サバが塩をッ!…ご飯いただけますか、あとビールを。
初めて会うAさんのお母様に対して丁寧な素振っぽくも、遠慮なく注文を告げる僕。
Aさんが釣った鯛。これは刺身でいただきましょう。今後一生の間で鯛を何回食べるのかわからないけど、きっとこの日のタイが一番。
そんな初めての釣りだったけど、その後は誘われても断り続けてきた。そして今日もAさんに誘われても断った。
だってその今度の釣りの日は雨の天気予報なんだもん。それに釣りのあとって体中にコマセの匂いが染みて、服洗うのも、シャワー浴びるのも並の洗い方じゃあ臭いが抜けない。面倒なんだ。
思いがけず釣りの話になってしまったけど、釣りは楽しかった。でももうよっぽどのことがないとやらないかも。
釣りは大人数で行っても最中には喋るわけじゃあないし、一人それよりも船を下りてからワイワイと「あのときタイが引いたんですよ!」「あれは大きかったのにねー!」なんて話してるほうが楽しい。
Aさんの家で「これどうやって包丁入れましょう?」「適当適当。俺もわからないし」「じゃあこんなんで」とか言いながら笑ってるのも楽しかった。
スポーツはワイワイやれるほうが楽しい、声掛け合って周りの動きを見ながら自分も動く。野球やバスケのように。
釣りもスポーツなら、試合中にそのあたりの連帯感がないのが僕は物足りなかった。(普段一人でボケーっとしてるのは好きだけどさ)
川釣りはやってみたいかな。渓流釣りってのを。
晴れた日に車何台かで景色の素敵なところまで行くの。頑張って早起きして。みんなでテントと寝袋持ってキャンプの用意してさ。はんごうでご飯炊いて、カレー作って、釣れた鮎を串に刺して塩焼きにして食べる。夜は花火して、星空眺めて小さな焚き火をして、軽く飲む。みんなとまたいつか来ようって思いながら、心地よい疲れのうちに帰る。
そんなことしたい。
天気予報じゃあ雨は夜からって言ってたのに~。朝部屋を出ると雨。もうバスは間に合わないし、傘さして自転車に飛び乗る。南風がギュンギュン雨は横から打ちつけて、傘はあまり役に立たなかった。
会社ではAさんが「釣り行かないの?」と遠くから僕を呼んでる。「だって朝早いし~、起きる自信ないから行きません」
藤沢という土地柄、釣り好きな人が多い。湘南は相模川から流れ込む広大な相模湾があり、しかしながら潮の流れも複雑だから出る港にとって様々な魚が揚がる。
(いつもサーファーが潮に巻かれて沖まで流されて、捜索のヘリコプターが飛んでいる)
釣りなんてものをこっちに来るまでやったことがなかった。
実家では父さんが、よく磯釣りに出かけてカレイをいっぱい持ってきた。母さんがから揚げにしてくれたのを食べたり(小ぶりのカレイを揚げたものははビールによく合うよ~)、煮付けにしたり。おいしい。
去年の5月に上司から誘われて(「初めてでも道具は全部貸してくれるし、船の人がちゃんと教えてくれるから」)、何度も誘われてて毎回断るのも…と思って参加してみました。
船酔いしないかどうかというのが少し心配だった。僕は幼少の頃は車酔いのひどい子供で、家族でドライブなんか出掛けるとまず吐いた。
小学生の頃、うちの家族と父さんの会社の同僚の家族と泊まりで出かけた。どこに行ったか憶えていない。場所は温泉だった。硫黄の匂いだけ覚えてる。
当然のことながら行きの車の中で具合悪くなり、宿についてもずっと横になっていた。それでもせっかくだから温泉には入ろうってことで、父さんに連れられて無理矢理に温泉に入ったけど、あがった途端にドーン!と全裸のまま倒れて、脱衣所のロッカーに頭から突っ込んでしまい、人生で初めて気絶した。(気絶は大学に入ってからも何度かある)
気がつくと全裸のままベンチに寝かされていた。額をしこたま打ったらしく痛みはなかったが「額の中になにかいるんじゃあないかな」ってくらい紫色になって腫れていた。
今でもその時の腫れ(?)は治ってない。右の眉毛の上辺りがモリモリしてる。(顔触られるのは大嫌いなので、たぶん誰にも触らせたことない)
青函連絡船には何度か乗ったことあって、その時は船酔いしなかったけど、狭い漁船だとどうかな。やばいかも。
朝は5時に腰越漁港に集合。眠いよ。こんな時間に起きる人間なんていないよ。船着場はオキアミのニオイっつーか、コマセ臭くて二日酔いのからだは悲鳴をあげてる。「やめるなら今だぞ!(どうせ釣りなんてたいして興味ないんだし)」って頭では言ってたけど、この日のために合羽も長靴もクーラーボックスも買ったし、「タイ釣ったらぁ~!」と意気揚々なフリして船に乗り込む。
天気も良くて風もない(凪は釣りにはよくないそうだけど)。ポカポカ浮かぶ雲眺めて、見慣れた風景を海側から見るのはなんだかいい気分だ。この風景をみんなにも見せてあげたい。
竿の扱いかた、糸の垂らしかた、ヒットしたときの巻き上げかたなんかを教えてもらい、見よう見まねで釣り人になってみる。
無心。釣りは邪念を捨てれば釣れる。と勝手に悟りを開いたカンジになって、ただただ待つ。
波に揺られて浮きが動く。
「引いてるよ」と言われる。
この「引いた」って感触が釣りの醍醐味らしいけど、初めてだから波に揺れてるのか、魚がかかってるのかが全然わからない。
リールをグルグル回して「えいッ!」っと引き上げると、10cmくらいの小さな鰯が何匹もかかってる。小さいながら水面まで揚げるとけっこう引くんだよね。
釣れたのは鰯。でも鰯ってさ、まず名前からして弱いけど、釣った側から死にそうに弱ってる。なんか目とか血だらけになってるしね。ごめんね。
大きいサバも釣れる。釣り上げたはいいが針から抜くのが大変。腕の中でものすごい暴れっぷり。ピチピチ跳ねるとかそんなもんじゃあない。
サバは傷みやすいのは知識としては知っていたけど、その場でクーラーボックスに氷をザクザク入れて冷やす。
なんか真っ赤で長い魚とか釣れて(アカタチとかいう魚?)気味悪かった。すぐ海に棄てるんだけど、割と深いところから上がってきた魚なので、水圧にやられて海面に出る頃にはいろんなもの飛び出しているから、返したところで手遅れなんだよね。(ごめんね)
引いてるのに気がつかなくてあちこち暴れられたものだから、糸が絡まる。船の上での後半の時間のほとんどは絡まった糸をほどくのに費やした。(飽きてきた)
みんな言ってたけど、糸をほどくために一点集中で作業してると酔うらしい。僕は全然酔わなかった。「船に強い体質なんですね。最初の人は、だいたい糸やってるときにダメになるのに」と船員さんに驚かれた。
不思議と酔わなかった。良かった。(あまりみっともない姿は会社の人に見せたくないもん)
昼2時くらいに船は港に戻った。7時間も船の上。そんな長い時間がたった気がしない。陸に上がってもなんだかフワフワ揺れているカンジする。不快ではない。
魚をさばいたことがないし、さばくのはイヤなので(魚臭いし、生ゴミいっぱいでるのがイヤだ)、Aさんの家に行き二人で頑張ってさばく。ああ、内臓がドロ~ン…血がニュロ~ン…。でもすぐ慣れた。何事も慣れだ。
結局この日僕は鯛を釣れなくて、鯵(アジ)、鯖、鰯といったごくごく平凡な釣果。
鯵刺しをいただく。う~ん、この淡白な味のなかにもほのかな甘みと甘みと甘みが。味音痴なのでこんな感想。(アジだけに)
鯖は塩焼きにしてもらう。塩を振って焼いたシンプルなもの。身をさばくと白くてとても綺麗だった鯖。無類のサバ好きな俺を唸らせることができるかな?
「これはッ!うンま~~イイッ!」
ハーモニーっつーんですか!塩の味がサバを引き立てるッ!サバが塩をッ!…ご飯いただけますか、あとビールを。
初めて会うAさんのお母様に対して丁寧な素振っぽくも、遠慮なく注文を告げる僕。
Aさんが釣った鯛。これは刺身でいただきましょう。今後一生の間で鯛を何回食べるのかわからないけど、きっとこの日のタイが一番。
そんな初めての釣りだったけど、その後は誘われても断り続けてきた。そして今日もAさんに誘われても断った。
だってその今度の釣りの日は雨の天気予報なんだもん。それに釣りのあとって体中にコマセの匂いが染みて、服洗うのも、シャワー浴びるのも並の洗い方じゃあ臭いが抜けない。面倒なんだ。
思いがけず釣りの話になってしまったけど、釣りは楽しかった。でももうよっぽどのことがないとやらないかも。
釣りは大人数で行っても最中には喋るわけじゃあないし、一人それよりも船を下りてからワイワイと「あのときタイが引いたんですよ!」「あれは大きかったのにねー!」なんて話してるほうが楽しい。
Aさんの家で「これどうやって包丁入れましょう?」「適当適当。俺もわからないし」「じゃあこんなんで」とか言いながら笑ってるのも楽しかった。
スポーツはワイワイやれるほうが楽しい、声掛け合って周りの動きを見ながら自分も動く。野球やバスケのように。
釣りもスポーツなら、試合中にそのあたりの連帯感がないのが僕は物足りなかった。(普段一人でボケーっとしてるのは好きだけどさ)
川釣りはやってみたいかな。渓流釣りってのを。
晴れた日に車何台かで景色の素敵なところまで行くの。頑張って早起きして。みんなでテントと寝袋持ってキャンプの用意してさ。はんごうでご飯炊いて、カレー作って、釣れた鮎を串に刺して塩焼きにして食べる。夜は花火して、星空眺めて小さな焚き火をして、軽く飲む。みんなとまたいつか来ようって思いながら、心地よい疲れのうちに帰る。
そんなことしたい。
俺も釣りはそんなに惹かれない。だいたい道具たくさんそろえなきゃいけないものが好きじゃない。
でもさ、あれはやりたいよな、凍った湖の上でワカサギ釣り。その場でてんぷらにして食うの。
釣りにはたくさん道具必要ってのが確かに面倒。次行くまでは道具はただの場所とる邪魔なアイテムだもんな。
ワカサギ釣りはやってみたいね~マジで。てんぷらにして。そのバーナーや鍋も揃えるの面倒。買っておくよう言っていくは。杉野に。
まっ 誘われもしないけど。
でも好きな人結構いるよね。
でも釣りって、ダラダラして、ただかかるの待ってってあたりが俺らに合いそうなのに、やってみると意外とそんなことない。面倒ですよ。
ワカサギ釣りは、去年みやっさんと行きました。
酒は飲めるし、トーク中心で面白いですよ。
北海道っていいなー
開始五分後位でもう石投げして遊んでたよ。
天気の良い川は気持ち良かったなぁ位しか思わなかったけど。
あ、あと一回キクさんユウタさんと室蘭の石田さん家に遊びに行ってチカだったかを釣りに行った事があった。
酒飲みながらはワカサギ釣りは楽しそうですね。
あれやってみたいです。糸たらすために湖面の氷にグルグル穴あけるってのを。
それだけで満足しそう。
クメ>
「開始五分後位でもう石投げして遊んでたよ。」
飽きたんでしょ?