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ねえ坊や

2008年11月05日 | Weblog
森の中
秋色は事後とその縁取り彩を変えて
見事な自然の色を織り成している

きれい

思わずそうつぶやきたくなる風景です

大きな木の根元
小さな木が芽吹いていた

隣に寄り添うような父と母の木に
僕頑張るから見ていてね
そう言って一生懸命に
父と母は何一つ手を差し伸べる事は出来ない
だからそっと見守る
そっとささやく
ムリせずゆっくりと
ほら
風が世界を教えてくれるでしょ
ほら
香りが鼻をくすぐって季節の匂い感じさせてくれるでしょう
ほら
誰かが遊びに来たよ
その子の毛並みにそっと実を付けて運んでもらいましょう
ほら
あなたは一人じゃないのよ皆が声かけてくれるでしょう
ほら
ここに私達は居ますよ
あなたのこと見守って
あなたのこと根元で支えながら
あなたの成長を微笑ましく見ています
雪の日
雨の日
暑い日
落ち葉の頃
全てがあなたに必要な
自然の恵みなの
素直に感謝して受け止めて
全てが
あなたの栄養になり智恵になる
時間の流れは
森の中も 動物にも 人にも
皆平等だけれど
私達は誰よりも長くここにいて
長い歴史を見ながら感じながら
ただただ黙ってこうしているの

夏に
小さな男の子が来たわね
あの子はきっとあなたと同じくらいでしょう
でも今度ここに来た時に
あなたはすごく驚くでしょう
きっと
その子はすごく大きくなっているから
でも
焦ることは無いのよ
人 
人間には自然に逆らってでも
すべき事がある
絶えず何かを考えて
絶えず何かを作り出し
時には私達のことも脅かしながら
でも
そうしないと生きてゆけないの
その結果
人に流れる時間は
私達の何千年もの時を
一瞬のよう時間で生きて滅んで行く
悲しまないで
それも止めようの無いこの世界の営みだから
私達は私達の時間の流れの中で
逆らうことなく
ゆったりと静かに時に目を閉じて
自分を感じて生きて行くの
あの小さな男の子とおばあちゃんが言ったでしょう
この木に触ってごらん
気を抱きしめて目を閉じてごらん
あなたの体にすごく力が湧いてくるから
男の子は笑って私達に触れたね
マシュマロのようなほっぺでにっこり笑って
二人は私達を手をつなぎあって抱きしめてたでしょう
そして言ったわね
ありがとう!って
素敵な力もらえたね!って
私達はそれが嬉しかったわね
それが
もしかしたら私達に出来る素敵なこと
そう思わない
あの時あなたが笑って私達を見上げた事
私達は嬉しく感じたわ
私達はこうして根っこで繋がってる
ねっ!
いつも一緒よ
いつもお互いの事思って感じていましょうね
今度は誰が会いに来てくれるかしら
楽しみにしながら

開くんと森の中
そんなささやくような声を聞いた朝でした

ありがとう
 ありがとう
  ありがとう