宝満山でキャンプセンターが成り立っている
一つの大きな要因、いえ生命線といえる
北側の「水場」が今危ないのです!
水場の上の沢は、三郡縦走ルートから
キャンプセンターにつながる
動線の一つとなっていますが、
その沢からの水気を溜めますに集めて
管の口から水を出しているのが
いわゆる山頂に最も近い「水場」です。
西鉄山友会の方々が整備された施設で、
この水があるおかげでキャンプ小屋の
運営も成り立っています。
古くは宝満山古図などを見ると
ここに雨宝童子が祭られており
宝満川の源流となっています。
この写真は水場のすぐ上の様子です。
一面がほぐしたように掘り返され
イノシシのいわゆる「ヌタ場」になってしまっています。
ここでイノシシが餌である沢ガニやミミズを漁り
体を地面にこすりつけて泥浴びをしているのです。
今までにはなかった重大な事態です。
イノシシの害は福岡近郊の山では
ここ数年かなり深刻な状況です。
四王寺山でも大野城跡の遺構が破壊されるなど
被害が広がっています。
佐賀県の鹿島市では「いのしし課」が4月から設置されたほどです。
(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/86928)
水場の水源がイノシシで荒らされている以上、
ここでの水は飲用しないほうが無難でしょう。
煮沸する手だてがあればいいのでしょうけど。
登山の末にここでの水を一口くちにすることを
とても楽しみに来られているかたもいらっしゃるでしょう。
とても残念なことです。
山の環境変化も思わぬところに及んでしまっています。