かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 273 トルコ①

2024-02-03 11:03:37 | 短歌の鑑賞
 2024年度版 馬場あき子の旅の歌36(2011年2月実施)
  【シベリア上空にて】『飛種』118頁~
  参加者: N・I、Y・I、崎尾廣子、佐々木実之、曽我亮子、
       T・H、渡部慧子、鹿取未放
   レポーター:T・H 司会とまとめ:鹿取 未放
   

273 シベリアの雲中をゆけば死者の魂(たま)つどひ寄るひかりあり静かに怖る

     (レポート)
 シベリアの地には、第二次世界大戦後、ソヴィエト連邦によって捕虜として連れて行かれ、強制労働をさせられ、彼の地で命を落とした多くの元日本兵・軍属などがいた。その悔しさと望郷の念にかられた魂達が集いより立ち上がってくるような感じに襲われる。その魂達への思いを深くされ、心中深く哀悼の意を秘めていられる。ここの「怖る」は畏敬の念で、心深く畏れるという感じであろう。(T・H)


   (まとめ)
 シベリアの上空、雲の中を飛行機で飛んでいる。そこにひかっているのは死者の魂が集まっているところだ。死者はもちろんレポーターが書いているようにシベリアで強制労働させられた日本の兵隊達のものであろう。(鹿取)

 

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