ブログ版清見糺鑑賞 25回 罪と罰
鎌倉なぎさの会 報告 鹿取 未放
171 シャリアピンのレコード聴いては浮かべいし大河ヴォルガの水踏みてゆく
「かりん」2001年10月号
かつてシャリアピンのレコードを聴いて、想像し、憧れていた大河ヴォルガ。そこに今自分が立って、その水を踏んでいるよろこびが、ゆったりと歌われている。
シャリアピンのレコードで聴いていたのは「ヴォルガの舟唄」だろうか?オペラ歌手志望だった作者は、レコードがすり切れるほど聴き、真似して大声で唄っていたそうだ。また、歌声喫茶でも大声を張りあげていたらしい。
二泊した「ホテルボルガ」から河畔までは歩いて五~六分だった。昼間はヴォルガ川をクルーズもしたが、近いので夜散歩に出た。白夜は過ぎたとはいえ、九時半になってもまだ明るく、日曜日の銀座通りのように賑わっていた。折から三十四度という猛暑で、大勢の人が水浴を楽しんでいた。砂浜もボール遊びをする人やねそべる人、絨毯を洗って岸に干す人などでいっぱいだった。作者はスニーカーも靴下も脱ぎ捨てて、そのヴォルガの浅瀬を歩いていた。ちなみに、一連の中には次の歌もある。
ゆたかなるシャリアピンの声真似いたる少年の日も昨日のごとし
ヴォルガ河畔の夕日にからだひからせてロシア娘が水を浴びおり
鎌倉なぎさの会 報告 鹿取 未放
171 シャリアピンのレコード聴いては浮かべいし大河ヴォルガの水踏みてゆく
「かりん」2001年10月号
かつてシャリアピンのレコードを聴いて、想像し、憧れていた大河ヴォルガ。そこに今自分が立って、その水を踏んでいるよろこびが、ゆったりと歌われている。
シャリアピンのレコードで聴いていたのは「ヴォルガの舟唄」だろうか?オペラ歌手志望だった作者は、レコードがすり切れるほど聴き、真似して大声で唄っていたそうだ。また、歌声喫茶でも大声を張りあげていたらしい。
二泊した「ホテルボルガ」から河畔までは歩いて五~六分だった。昼間はヴォルガ川をクルーズもしたが、近いので夜散歩に出た。白夜は過ぎたとはいえ、九時半になってもまだ明るく、日曜日の銀座通りのように賑わっていた。折から三十四度という猛暑で、大勢の人が水浴を楽しんでいた。砂浜もボール遊びをする人やねそべる人、絨毯を洗って岸に干す人などでいっぱいだった。作者はスニーカーも靴下も脱ぎ捨てて、そのヴォルガの浅瀬を歩いていた。ちなみに、一連の中には次の歌もある。
ゆたかなるシャリアピンの声真似いたる少年の日も昨日のごとし
ヴォルガ河畔の夕日にからだひからせてロシア娘が水を浴びおり
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