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かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『泡宇宙の蛙』の一首鑑賞 27

2025-05-01 10:39:56 | 短歌の鑑賞

2025年度版 渡辺松男研究2の4(2017年9月実施)
    『泡宇宙の蛙』(1999年)【大雨覆】P24~
   参加者:泉真帆、T・S、曽我亮子、渡部慧子、
       A・Y、鹿取未放
      レポーター:泉 真帆      司会と記録:鹿取未放   

 

27 鳥と呼びはてしなき空見上ぐればきらきらと神の花粉は飛べり


       (レポート)
 おお鳥よ!と空ゆく鳥へ呼びかけている作者へ、果てしもなく広がる空から、舞い散るように鳥の糞がふってきたのだろう。木の実を食べ、神の摂理のままにその身を通わせ種子を撒く鳥。陽に輝き神の命の花粉のやうだ、と心を震わせたのではないだろうか。(真帆)


 
      (当日意見)
★レポーターの意見は間違い、神の花粉だからもっときらきらした綺麗なものだと思います。(曽我)
★私は鳥そのものを神の花粉といっているのだと思います。高い空をきらきらとかがやきながら飛んでいる鳥たちを見て、ああ、あれは神の花粉だ、と直感しているんですね。(鹿取)
★雪にしちゃおかしいなと思っていました。鶴はすごく高いところを飛びますから鶴を歌っているのかなと。(A・Y)
★アネハ鶴ですか、ヒマラヤとか越えますよね。でも、この歌では鳥の種類とか場所は限定しなくていいのだろうと思います。空を飛ぶ鳥に崇高さを感じ取っているのでしょう。遠くの空を十数羽の鳥が飛んでいて、それが翻って一斉に方向転換した時、一瞬きらきらとかがやく様子を見たことがあります。私もその時は神の恩寵のようなものを感じました。(鹿取)
  


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