かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『寒気氾濫』の一首鑑賞 230

2024-03-30 09:12:47 | 短歌の鑑賞
 2024年版 渡辺松男研究28(15年6月実施)
   【陰陽石】『寒気氾濫』(1997年)97頁~
   参加者:S・I、泉真帆、M・K、崎尾廣子、M・S、鈴木良明、
       曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
    レポーター:曽我 亮子 司会と記録:鹿取 未放


230 重力は曲線となりゆうらりと君の乳房をつたわりゆけり

     (当日意見)
★重力って何でしょう?例えば汗なら重力で落ちてきますけれど。(S・I)
★女性の体が自分で揺れる場合があるじゃないですか、上田三四二の歌にそういうのが
 あったかな。でも、これ男性の手ですよ。その手の動きが重力となって女性の体に伝
 わっていったという。(鈴木)
★うーん、人間の手とか舌とかだったら重力ではなく人為的な行為なので……(鹿取)
★手だとありふれている。もっと情熱的な何かだと思いました。(S・I)
★やっぱり汗でしょうかね。男性のものか女性のものか分からないけど、乳房の形に
 そって柔らかく流れていった。(鹿取)

コメント
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