かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 398 中欧⑥

2023-12-18 18:39:33 | 短歌の鑑賞
 2023年度版 馬場あき子の外国詠55(2012年8月)
     【中欧を行く カレル橋】『世紀』(2001年刊)P113
     参加者:K・I、崎尾廣子、鈴木良明、曽我亮子、
         藤本満須子、渡部慧子、鹿取未放
      レポーター:曽我 亮子 司会と記録:鹿取 未放
       

398 カレル橋たそかれ色に青むころともし灯は影を生みたく灯(とも)る

      (レポート)
 カレル橋に夕暮れがきて、淡い青色のしっとりとした靄に包まれる頃が何ともあわれに美しい。欄干に灯る灯火は影を作りたくて灯るのだろう。(曽我)


     (当日発言抄)
★「カレル橋」と「たそかれ」は韻を踏んでいる。(慧子)
★下の句「影を生みたく灯(とも)る」が独特。(鹿取)
★下の句の擬人法はあまり好きではない。上の句も「たそかれ色」に「青む」といっ
 ているが、たそかれ色」って既にある。それを「青む」といっても青もいろいろある
 のに。思い入れがあるのだろうが技巧的で好きではない。(鈴木)

コメント
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