![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/91/676ecfd8a5a9f77d977e38e2e45e5f58.jpg)
ウチの山岳部では、今年から例会の幹事を事業所の支部ごとに幹事を
輪番してもらうようにしている。
2月の観音峰は奈良支部に担当してもらい、3月は天理支部による、
音羽三山~多武峰への渋好みのロングルートである。
先頭を歩くのは、今日のためにわざわざ一部ルートを下見までした、
元気者ふみちゃん。
そしてラストを歩くのは、負傷から見事にカムバックした本日のCL、T橋クン。
総勢11名、中でも注目は、初参加・新入部員のI垣クン。
山岳部員に今までなかった「ロンゲ」。どことなく藤井フミヤに似た雰囲気が
あると、ゴッドマザーO坂さんの目はハート型になっている。
ところで今回は企画段階から張り切っていたT橋クン、根がシッカリ者で、
皆を楽しませたいホスピタリティもあるキャラなのはいいが、
肩に力が入っていて思わずこっちが噴き出しそうになる。イヤ、こういうと悪いネ。
いいんですよ、それで。部でも一番の若手男性部員。そういう若さが、まぶしく、
うらやましい。
Mr.Dashは風邪気味ということもあり、スロースタートを決め込む。
CL、SLをしなくて済む時は、なるべくたくさんのメンバーと話をするように
している。パーティの前にフラリ、後ろにフラリとさまよった。
車2台を多武峰の駐車場にデポし、下居のバス停付近の路肩にもう1台を駐車。
橋を渡り、右へ。ほのぼのとした案山子が現れてちょっとびっくり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/00/066a02a1b3e9a1c64f1893e53a5d97f2.jpg)
丁石に導かれ、急な林道をひたすら登ると、ひと汗かくころに音羽山音石寺に着く。
尼寺なのだろうか、本堂に、さっきの案山子によく似た意匠のかわいい和尚さんの
ぬいぐるみが座っておられた。
ここから山道。スギの植林は、あまり手入れがいいとはいえず、荒れ気味。
2.5万図の破線より北を谷沿いに標高を稼ぐ。残雪が現れる。凍っているのが
始末におえない。しかも相次ぐ倒木が行く手を邪魔する。前途多難を思わせる。
今日はロングルートだから、こんな状態が続けば下山は日没にかかるのかなと
心配になる。
地形図は尾根に乗るはずなのに、ずっと谷筋を詰めるもんだから、破線が廃道に
なっているらしいとは薄々感づいていた。だからあっけなく音羽山三角点に
出たときにはちょっち拍子抜け。ここは展望もなく殺風景なピークだ。
主稜線に出て、凍結した雪に時折足をとられそうになりながら、アップダウンを
こなし、経ヶ塚山に。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/c5/ba7bce11b2b7b376a3e6e6bdf3a24d05.jpg)
昔、ここにお経を納めたという。梵字が刻まれた石碑が雰囲気を盛り上げる。
「なんたらかんたら、ソワカ!」とか唱えたくなる。
本日の最高峰・熊ヶ岳へは一旦かなり尾根を下る。縦走の醍醐味だ。
目指す熊ヶ岳は、ここからは綺麗な三角錐に見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/90/08476905cc7aa1e767cb04518bcfc4f1.jpg)
突然、南東方角が開け、三峰山、高見山、そして台高山脈北部の峰々が一望のもと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/5c/f69e3b8811f011d05d75fcfd72c2c433.jpg)
先頭集団にみるみる引き離されるのを知りつつ、しばし立ち止まり撮影に興じる。
ここからは小ピークを2つ越えて、大峠へ下りる。ここで昼食。
まさかこんなマイナールートに人はいないと思っていたら、向こうから
熟年パーティがやってきた。
大峠からは尾根道も少し荒れてくる。ササと雪とで滑りやすいのなんの。
時折、イバラの群生をかき分けながらの進軍。これは、夏場などは歩けた
もんじゃないだろうな。このあたりは、ふみちゃんの下見が役立った。
竜門岳への分岐を過ごし、右に進む。しばらく進むと、細峠。さびれた感じがいい。
枝打ちしていない暗い林床を経て、右が崩れた微妙なトラバース箇所に。
トラロープが張られているが、足場がもろい。ひとりずつ、慎重にパスする。
こういう場面での身のこなしも、最近、みんな上手になった。
ほどなく「むかしの茶屋」の道標のあるあずまやに到着。竜在峠までは300mだが、
この峠には寄らず、四ツ辻を右にとり、直接、多武峰へ向かう。立派な道標が
あって嬉しい。ここからの山道はリアカーでも引けそうな巾がある。
時間を気にしていたのが功を奏して、逆に、異常にハイペース。
宇宙人I村氏は途中で腿が攣りかけたし、藤井フミヤ似のI垣クンは、
左ひざを痛めてしまい、かわいそうに、びっこをひいている。少しでも
マシかなと思い、ストックを貸す。
それでも16:00前には多武峰の駐車場に到着。しっかり歩いた実感がある。
ここまで張り詰めていたT橋くんも、ようやくホッとした様子。
緊張していて、きっと楽しむ余裕なんてなかったんだろう。
ちょっと可哀想な気もしたが、これからの彼の登山人生には、いい経験だったろう。
談山神社のいろいろな言い伝えをT橋クンたちに話しながら思った。
今日は、いわば華がないマイナールートだったが、凍結箇所の多いロング縦走と
いうことで、ある意味、雨に降られた場合のアルプス縦走を想定した、いい練習に
なった。
帰りに「あすかの湯」に立ち寄って、汗を流す。人工温泉というが、
まとまった距離を歩いたあとは気持ちいい。
風邪は結局治らないままだが、気持ちは晴れ晴れした。
輪番してもらうようにしている。
2月の観音峰は奈良支部に担当してもらい、3月は天理支部による、
音羽三山~多武峰への渋好みのロングルートである。
先頭を歩くのは、今日のためにわざわざ一部ルートを下見までした、
元気者ふみちゃん。
そしてラストを歩くのは、負傷から見事にカムバックした本日のCL、T橋クン。
総勢11名、中でも注目は、初参加・新入部員のI垣クン。
山岳部員に今までなかった「ロンゲ」。どことなく藤井フミヤに似た雰囲気が
あると、ゴッドマザーO坂さんの目はハート型になっている。
ところで今回は企画段階から張り切っていたT橋クン、根がシッカリ者で、
皆を楽しませたいホスピタリティもあるキャラなのはいいが、
肩に力が入っていて思わずこっちが噴き出しそうになる。イヤ、こういうと悪いネ。
いいんですよ、それで。部でも一番の若手男性部員。そういう若さが、まぶしく、
うらやましい。
Mr.Dashは風邪気味ということもあり、スロースタートを決め込む。
CL、SLをしなくて済む時は、なるべくたくさんのメンバーと話をするように
している。パーティの前にフラリ、後ろにフラリとさまよった。
車2台を多武峰の駐車場にデポし、下居のバス停付近の路肩にもう1台を駐車。
橋を渡り、右へ。ほのぼのとした案山子が現れてちょっとびっくり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/00/066a02a1b3e9a1c64f1893e53a5d97f2.jpg)
丁石に導かれ、急な林道をひたすら登ると、ひと汗かくころに音羽山音石寺に着く。
尼寺なのだろうか、本堂に、さっきの案山子によく似た意匠のかわいい和尚さんの
ぬいぐるみが座っておられた。
ここから山道。スギの植林は、あまり手入れがいいとはいえず、荒れ気味。
2.5万図の破線より北を谷沿いに標高を稼ぐ。残雪が現れる。凍っているのが
始末におえない。しかも相次ぐ倒木が行く手を邪魔する。前途多難を思わせる。
今日はロングルートだから、こんな状態が続けば下山は日没にかかるのかなと
心配になる。
地形図は尾根に乗るはずなのに、ずっと谷筋を詰めるもんだから、破線が廃道に
なっているらしいとは薄々感づいていた。だからあっけなく音羽山三角点に
出たときにはちょっち拍子抜け。ここは展望もなく殺風景なピークだ。
主稜線に出て、凍結した雪に時折足をとられそうになりながら、アップダウンを
こなし、経ヶ塚山に。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/c5/ba7bce11b2b7b376a3e6e6bdf3a24d05.jpg)
昔、ここにお経を納めたという。梵字が刻まれた石碑が雰囲気を盛り上げる。
「なんたらかんたら、ソワカ!」とか唱えたくなる。
本日の最高峰・熊ヶ岳へは一旦かなり尾根を下る。縦走の醍醐味だ。
目指す熊ヶ岳は、ここからは綺麗な三角錐に見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/90/08476905cc7aa1e767cb04518bcfc4f1.jpg)
突然、南東方角が開け、三峰山、高見山、そして台高山脈北部の峰々が一望のもと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/5c/f69e3b8811f011d05d75fcfd72c2c433.jpg)
先頭集団にみるみる引き離されるのを知りつつ、しばし立ち止まり撮影に興じる。
ここからは小ピークを2つ越えて、大峠へ下りる。ここで昼食。
まさかこんなマイナールートに人はいないと思っていたら、向こうから
熟年パーティがやってきた。
大峠からは尾根道も少し荒れてくる。ササと雪とで滑りやすいのなんの。
時折、イバラの群生をかき分けながらの進軍。これは、夏場などは歩けた
もんじゃないだろうな。このあたりは、ふみちゃんの下見が役立った。
竜門岳への分岐を過ごし、右に進む。しばらく進むと、細峠。さびれた感じがいい。
枝打ちしていない暗い林床を経て、右が崩れた微妙なトラバース箇所に。
トラロープが張られているが、足場がもろい。ひとりずつ、慎重にパスする。
こういう場面での身のこなしも、最近、みんな上手になった。
ほどなく「むかしの茶屋」の道標のあるあずまやに到着。竜在峠までは300mだが、
この峠には寄らず、四ツ辻を右にとり、直接、多武峰へ向かう。立派な道標が
あって嬉しい。ここからの山道はリアカーでも引けそうな巾がある。
時間を気にしていたのが功を奏して、逆に、異常にハイペース。
宇宙人I村氏は途中で腿が攣りかけたし、藤井フミヤ似のI垣クンは、
左ひざを痛めてしまい、かわいそうに、びっこをひいている。少しでも
マシかなと思い、ストックを貸す。
それでも16:00前には多武峰の駐車場に到着。しっかり歩いた実感がある。
ここまで張り詰めていたT橋くんも、ようやくホッとした様子。
緊張していて、きっと楽しむ余裕なんてなかったんだろう。
ちょっと可哀想な気もしたが、これからの彼の登山人生には、いい経験だったろう。
談山神社のいろいろな言い伝えをT橋クンたちに話しながら思った。
今日は、いわば華がないマイナールートだったが、凍結箇所の多いロング縦走と
いうことで、ある意味、雨に降られた場合のアルプス縦走を想定した、いい練習に
なった。
帰りに「あすかの湯」に立ち寄って、汗を流す。人工温泉というが、
まとまった距離を歩いたあとは気持ちいい。
風邪は結局治らないままだが、気持ちは晴れ晴れした。