Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2008年5月1日(木)高巻きに苦労した沢登り、(南紀)相野谷川・中ノ谷から子ノ泊山

2008年05月06日 | 沢登りの記録
昨日に続き、南紀の沢登り。連チャンの沢登りは、Mr.Dashでもまだ2回目。
今日の沢は、厳密には三重県。相野谷川・中ノ谷である。
キッシーが帰り、今日は、Mr.Dash、ともちゃん、Y井カメラマン、T橋クンの4名だ。

桐原から子ノ泊山への標識がある林道をとる。中ノ谷橋には「落打滝」の立て札が
あるが、肝心の「落打滝」と書かれた部分が地面に落ちてしまっていた。

入渓してしばらくは、しょぼいゴーロ。朝、寒かったので、極力水に濡れないよう
飛び石伝いに進む。


300mで、落打滝に着く。落差30mという。圧巻!!
右も左も、天を突くような垂直の岩壁。
どう逆立ちしても直登は不可能。ため息をつきつつ、右岸の高巻きルートを探索する。

まずルンゼの右の岩壁に弱点を求めたが、もう少しでテラスというところで岩が
樹木ごと崩壊していて断念。
1時間以上ロスして、大巻きを覚悟して、ルンゼの左を登ることにした。

Y井カメラマンが先頭に立って登っていく。ネットに載っていた「古い石垣」を発見。
右にトラバースすると、古い捨て縄がかかったバンドを発見。別のガイド本には
「仕事道」とあるが、荒れていてそうは見えがたい。ここは岩もバンドも信用が
もてないので、フィックスを張りながら進む。崩れ気味の箇所や、朽ちかけの横木を
アテにして進まざるを得ないところはチョット緊張した。

落打滝が樹間越しに見える。そこからのバンドは案外、巾があって安全。
落打滝の上の斜瀑と、青く澄んだ、数メートルの深さがありそうな淵を見下ろす(メイン写真)。ここは泳いだら(危険かもしれないが)いい気持ちだろうな。

小ナメのあとは、またまたゴーロ。しかも伏流になり、興をそがれる。
やがてゴーロというより。ガレガレ谷になる。二股でガレ谷を分け、右の水流をとる。ずいぶん、水量が少ない。


しかし眼前に再び巨大な滝が現れる。牛鬼滝だ。落打滝より落差がありそうだが、
一条の流れがそう思わせるのだろうか。

牛鬼滝も、どう考えても登れない。またしても右岸の高巻きだ。薄い踏み跡があるが、
今度はスゴイ。木の根、幹につかまりながら、強烈な傾斜だ。油断して落ちたら
一巻の終わり。滝の落ち口より遥かに高く巻いても、まだ巻き終えない。
Y井カメラマンが絶妙のルートファインディングで、やがて急傾斜を下り始める。
かくして、牛鬼滝の落ち口にジャスト。さすがだ。

ここから300mのナメ天国。さっきまでの緊張が一気に解き放たれる。
いつまでも続いてほしいナメだが、案外、あっという間に過ぎ去ってしまう。
このナメ、かつて仕事道があったようで、古い石垣や、橋がかかっていた跡が
なかなかいい味を出している。


ここから先、少ない水の中、斜瀑とナメの繰り返し。この沢は、なんだか全然
濡れないなぁ。
奥の二股で、左の黒い岩肌の長いナメをとる。右は植林で面白そうにないからだ。
しかし、このナメ、そのまま登って、もし滑落したら下まで止まりそうもない。
無理はやめて、すぐ左側の樹林帯を詰める。尾根の登山道に出る。やや下り気味の
方が、子ノ泊山への登り道だ。


急坂を一気に山頂へ。今年は「子」年。子ノ泊山は十二支の山の中でも珍しい「子」の
つく山だ。それを盛り立てる派手な標識が、日の丸と、鯉のぼりと一緒に掲げられて
いる、珍妙な山頂と化していた。

あたりはいつの間にか霧に包まれ、肌寒い。カッパを羽織って、昼食とする。
ラーメンの温度がいとおしい。

あとは一般登山道を桐原に向け下るのみ。雨が降り始める。舗装林道に下り立ち、
車のデポ地まで濡れながら歩く。沢では殆ど濡れなかったのに。。。


この日は湯ノ口温泉まで北上し、キャビンに素泊まりした。
秘湯・湯ノ口温泉は、湯治客のおじいさん、おばあさんであふれていたが、
湯の質は非常によく、管理人のおばちゃんは人情たっぷりで、消えかけている
「昭和」の風情にタイムスリップできた。




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