Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2007年7月1日(日)[大峰]下多古川下流、豪快沢登り

2007年07月05日 | 沢登りの記録
<メイン写真は、8m滝>

日曜日が空いたので、急遽、沢登りに出かけた。
急な話だったのに、N尾くん、エレガントF原さん、ポチK本さんが
加わり、Mr.Dashとともちゃんの5名パーティとなった。

杉の湯で待ち合わせ、車2台で下多古川へ。1台を百合ヶ岳登山口の
駐車スペースに回し、もう1台を浄水施設横の路肩へ。

身支度をしてしたら地面にヒルがヒョンヒョンと首を動かしていた。
ディート剤をお見舞いしてやるが、この先がちょっと心配になる。

浄水施設の右から入渓。またヒル発見。しかし、今回幸運にも、
この先、ヒルを見かけることはなかった。

流れに下りてすぐ、壊れた取水堰がある。苔むした近代遺跡のようで、
それはそれで不思議な趣がある。


堰を越えてすぐの5m滝は、直登不可能。両岸が立ちふさがり、暗い
ゴルジュとなっている。左岸を巻いて、ウワサの空中懸垂だ。
しかし、空中浮遊できる箇所が分からず、ほかに適当と思われるところから
懸垂下降。Mr.Dashがラストを務めるため、ともちゃんが最初に下りる。
見ていたら、突然、ともちゃんの真横を、一抱えある岩塊が落ちていった。
岩は5m滝の落ち口あたりで、それはそれは激しい音を立て、パーティ
一同、青ざめる。

不幸中の幸い、ともちゃんのヘルメットに傷が入り、左腕に直径5cm
くらい内出血。しばらく凍っていたともちゃんだったが、冷静に下降を
続けた。
帰宅して確認したら、頭に小さなコブと、ネオプレン製の短パンの
右太腿部分が破れていた。まさに超ニアミス。大事に至らずに本当に
良かった。

さらに落石しそうだということで、残りのメンバーは、その数mほど奥
から懸垂下降。しばらくトラバースしたのち、2度目の懸垂で、沢に復帰
する。しかし、ここであまりにも長い時間をかけすぎた。


続いて深い淵の向こうに小さい斜瀑。瀬が立たなくなるまで淵を進み、
左岸に逃げようとしたが、Mr.Dash、ぬめった岩肌に足をとられ、
見事に沈。このときにミゾーのハンマーを底に落としてしまった。
N尾くんがこの様子をなんと動画で撮影成功。帰宅後、自分で見て
かなり笑った。

コンタクトレンズが流れるのを覚悟で潜って回収しようと思ったら、
その時である。ダイビングの名手でもあるエレガントF原さんが
見事なフォームで淵の下に消え、一瞬のうちにハンマーを引き上げた。
「あなたの落としたハンマーは、この金のハンマーですか?」とまでは
ボケる余裕はなかったが。本当にありがたかった。
水が冷たい季節でなくってよかった。

Mr.Dash、さらに左岸へ逃げ道を探す。打ち始めたハーケンが
突然はずれ、これまた淵に”ぼちゃん”。これはもう探しようがなく諦める。
すると今度はN尾くんが流れを泳ぎきって小斜瀑を直登してくれた。
おおっ、若手たちの相次ぐ自主的な活躍に、Mr.Dashは感激すると
共に、実質引退時期が近づいて来ているなとヒシヒシと感じた。

ザイルを渡し、順に小斜瀑の上へ。ぬめった右岸をへつり、小滝を過ぎる。
3段15m滝は、美しく苔むした左岸を残置ワイヤーの力も借りつつ
巻く。ここの滝は、途中のチョックストーンが印象的だった。


しばらく渓相が落ち着く。巨岩の上に樹が何本も生え、宮崎アニメの
ラピュタっぽい箇所を通過。

左から6m滝を迎える。続いて、巨岩のトンネルをくぐる、変化に富んだ内容だ。

そうそう、シカの頭蓋骨と肋骨が並んでいるのを、この直後に発見したなぁ。

気持ちのいい斜瀑群を愉しむと、狭いV字ゴルジュの登場だ。
最初は左岸、途中で右岸に飛び移り、バンドを歩く。もう少し水が
少なければ、ゴルジュの本流を突破できたかもしれない。


最後のお楽しみは、弁天岩下部の8m滝だ。なかなか”いい顔”を
した直瀑だ。左岸の草つきに、トラロープがぶら下がっているのが
見えた。いつ誰がつけたかわからないロープに身を預けるのは、
いつも冷や汗ものだが、極力、頼らないようMr.Dashが
先陣をつとめる。こういうところを若手に行かせるのは、どうも気が
ひけるのだ。

幸い、上部にハーケンがあり、これを利用してザイルを下ろす。
一同、プルージック登攀で難所をクリア。みんな、実力が加速度的に
ついてきている。

最後のミニV字ゴルジュはわざと中央突破。左岸の伐採をみると、
平流に近い状態となり、ほどなく林道横断地点に着く。

キイチゴを皆で食べながら、車に戻る。N尾くんがズボンの着替えを
忘れてきたので、カッパのズボンを貸す。
帰りは泉質の良い中荘温泉で川臭さを流し、半魚人から真人間に戻る。

突然の山行であったが、非常に充実。3名は、初の2級の沢の体験と
なった。

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