ダプール・バリ 神々の島の台所

インドネシア・バリ島から愛をこめて。

ニュピ前夜

2015-03-20 22:14:45 | 日々雑記
今年の影武者は、ニュピの前日(つまり今日)も休業させていただきました。
おかげで何年かぶりに、地元のOgoh-Ogoh を見学できましたよ。

  
  
  
  
  
  
  
 

けっこうオーブが写っていますね。精霊でしょうか、それとも悪霊?
わがバトゥブラン村には16の共同体(バンジャールといいます)がありますが
それぞれのバンジャールから大小4〜5体のOgoh-Ogoh が繰り出したので
村の真ん中にある広場には50体以上が集まって来て圧巻でした。

ニュピの前日には、日が暮れかける時間に、各家・各寺で「Ngerupuk」という儀式をします。
家の敷地の隅々から表の道路まで、バンブーや太鼓、鍋、缶などをガンガン鳴らしながら、
ヤシの葉の芯で地面を叩き、松明の火で炙って地面の下の悪霊を目覚めさせます。
私は缶叩きを担いました。
その音や火で驚いて地表に出て来た悪霊を象ったのが Ogoh-Ogoh なのです。

 

ワラワラと這い出て来た悪霊たちに、すかさず供物やヤシ酒を振る舞い、いい気分になってもらいます。
これが Ngerupuk の儀式。

翌日(ニュピ当日)は悪霊たちが地表を徘徊するのですが、
人間(バリ人)たちは火や明かりを使わずにひっそりと家の中に篭もるので
悪霊は「あれれ?ここには人間がいないぞ。これじゃ悪さできないなあ」と
バリ島内から去っていくのです。

こうやって清めるのは悪霊だけではなく、
自然や他人と調和して生きていくために
自分自身の中に宿ったネガティブな精神や傲慢な心も追い払うのだそうです。

さあ、明日は太古の昔に戻ったような静けさが訪れます。
外出禁止、経済活動ストップ、バイクも車も御法度、飛行機も発着しません。
バリのニュピ一日だけで2万トンのCo2が削減されるのですって。

ニュピ、全世界でやればいいのにね。


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