Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

バンクーバーオリンピックが閉幕して…

2010-03-06 18:04:01 | その他スポーツ
もう閉幕して1週間ほど経つけれど、私の気持ちの中では、まだまだ聖火は消えていない。
その余韻を楽しんでいる…という感覚に近い。

nanaponさんも、ssayさんも、くっち~さんも、オリンピックに関する記事を書いているので、私も参加させて欲しい…という意味で、勝手気ままに感じたことを書いてみようと思う。まぁ、一度スノーボード・ハーフパイプの国母選手の事には触れているけど、「総括」みたいな感じで…(頭の整理も兼ねて)。


【情報提供面】

本件に関しては、nanaponさんが、フィギュアスケート男子の高橋 大輔の銅メダル獲得に関する情報提供面で、かなりエキサイトなさっていた
それはそうだろう。楽しみにしていた事に、水を差すわけだから。
私も、もし結果を楽しみにしていたら、同じ気持ちにはなると思う。

だけど、今大会はどういうわけか、結果が先に知りたい!…という立場で見ていたような気がする。なので、情報提供面では、そんなにがっかりすることはなかった。

これじゃつまらないだろう…という声は確かに聞こえる。
だけど、その「結果に至った内容」…つまり、「Why」の部分が一番知りたかったのだ。

「あぁ~。こういうパフォーマンスだから、メダルには届かないのか」
「なるほど。だからメダルを獲得(or 入賞)できたのか」

という視点で見る事に、始めから心の準備はしていたのだ。
その上で、もちろんライブで観戦できるものはしていた。だから楽しめたし、今でも余韻に浸っていることができるのかな…と思っている。


では、興味があった種目別で、思ったことを…。


【フィギュアスケート】

先ずは、この種目に触れたい。それだけ日本国民の注目度が高かったのだから。

これも、nanaponさんがこんな記事で、ssayさんがこんな記事で、それぞれ分析をなさっているが、私も概ね同じ見方をした。
くっち~さんが、nanaponさんの記事に対して、こんなコメントを残している。全文(といっても、たったの3行)を引用させて頂く。

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ヨナは勝ちにいった
真央は跳びに行った
この差なんですよ。

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たった3行なのに、凄い説得力のあるコメントだと、私は思った。

そう、その通り。

男子がライサチェクが、女子が金 妍児がそれぞれ金メダルを獲得したのは、本当に象徴的。

つまり、採点競技で、如何に得点を稼げるか…ということを、強かに計算してプログラムを構成していた…ということ。
難しいジャンプが跳べなくても、「勝てる」と…。
「男子は4回転」「女子はトリプルアクセル」の基礎点が、技術的には難しい割には低い…それを最初から見抜いて計算し、リスクマネージメントをした結果、陣営はあの様なプログラム構成にしたのだろう。その作戦が見事にはまった。

たったの「その差」だけなのだ。「紙一重」とも表現できる。

結局「銀メダル」という、金 妍児に負けた浅田 真央のプログラム構成は、「トリプルアクセルありき」の内容で、作曲家のなかにし礼氏が、昼のワイドショーのコメンテーターとして出演した際に、プログラム構成と曲とのバランスが全く合っていないと、「ダメ出し」していた程だ。作曲家が語るのだから、納得せざるをえまい。
そうでなければ、浅田 真央がフリーの演技でミスをして「自滅」した部分はあるけれど、それを割り引いたとしても、あそこまで点差は開き様がないはず。なのに23点以上も差がついた。そう理解しないと納得はできない。

だから、私は思う。

確かにライサチェクと金 妍児は、強かった。集中力も見事だった。
だけど、私を震え上がらせるほどの「迫力」は、全くなかった。伝わってこなかった。
トリプルアクセルを3度も跳んで成功させた浅田 真央や、4回転を「楽勝」で成功させたエフゲニー・プルシェンコの方が、迫力はあった。
それでも先の2人が金メダル…これが「勝負の世界」だと。

この4人のことは、ここまでにして、銅メダルの2人について。

男子の高橋 大輔は、フリーで4回転こそ失敗したが、ショートプログラム3位の順位をきっちり守りつつも、抜群のスケーティングで「攻めの滑り」を披露したことは、賞賛に値する。石原 慎太郎 東京都知事のコメントは、無視して宜しい。

女子のロシェットは、2日前に母を亡くしてメンタル面で苦しかったと思うが、そつなく演技をした結果が伴ったと思う。
しかし、あれで「銅」なのだから、上位2名との「力の差」を感じた。女子は、それだけ上位2名が、高いレベルで競い合っていたのだろう。

総合的に見て、日本代表男女とも3人、計6名全員が入賞したのだから、これは胸を張って良いと思う。「層の厚さ」を世界にアピールできたのだから。


【カーリング・女子】

前回のトリノ大会でブレークした種目で、今回も注目していた。個人的には一番楽しみにしていた種目である。

前回7位から、どこまで成績を上げられるか…に、期待した。

スキップの目黒 萌絵と、セカンド(or サード)の本橋 麻里が前回大会からチームに残り、そこに石崎 琴美と、長野大会男子代表を父にもつ「サラブレッド」の近江谷 杏奈、フィフスに控える山浦 麻葉が加わった5人で挑む『クリスタル・ジャパン』。
10カ国の総当たりリーグ戦の予選で4位までに入れば、メダル獲得のチャンスだった。

目黒 萌絵の「簡単に勝てる相手もいなければ、簡単に負ける相手もいない」という一言は、前回大会を経験している事もあって、実に頼もしかった。

しかし、結果は前回を下回る8位。悔しいね…、正直。
他の誰よりも悔しいのは、本人達であろう。

結果的に、世界ランクが日本より下位のドイツに負けたのが「敗着」だった。
その後のスイス戦にも負けて、ポッキリと折れてしまった感がある。

彼女達のベストパフォーマンスは、イギリス戦だろう。
この試合はライブで観戦できたので、ワクワクしながら見ていたが、その期待に応えるパフォーマンスであった。
第9エンドのスキップ 目黒 萌絵のラストストーンのショットは、本当に見事。
あれが後の試合でも続けばチャンスだっただけに、本当に悔しい。

だが、予選敗退が決まってすぐの本橋 麻里のブログには、後押しする声援が嬉しかった心境が記事としてエントリーされている。こういうのはカーリングファンとしては嬉しい。

だけど、前回大会よりも、もっとカーリングが世間に浸透していったと思うし、今回でお終いでもない。帰国してすぐの今日3月6日から、全日本選手権も始まる。

戦いは、まだまだ続くはずだ。

また私達をワクワクさせて欲しい。


【スピードスケート】

男子500mの長島 圭一郎の「銀」と、加藤 条治の「銅」は、スピードスケート陣の士気を高めるのに十分だったと思う。
これまで「第一人者」として男子のスピードスケート界を牽引してきた、長野大会で期待に応えた金メダリストの清水 宏保が、今期限りで引退を発表して(下のリンク先の記事参照)世代交代した感はあるが、今後の、清水が立てた金字塔に並ぶ様な活躍に期待したい。

「幸せなスケート人生」清水宏保が引退発表(読売新聞) - goo ニュース

女子だが、岡崎 朋美の5大会連続出場、田畑 真紀も4大会連続出場と、ベテランが「衰え知らず」というイメージを持ったが、ブレークした感のある選手が出てきたことは明るい材料。(ブレークしたと感じた選手については、後ほど触れる。)

その4大会連続の田畑が牽引する、団体追い抜き(チームパシュート)で銀メダル獲得は、世界のトップレベルであることを証明したし、大収穫だったと思う。
レースに臨んだ3人全員が、寅年の「ザ・タイガース」というのも面白い。
惜しいのは、0.02秒差という僅差で金メダルを逃したこと。
でも、精一杯やっての女子初のメダル獲得なのだから、素直に喜んで良いと思う。


さて、次回のソチ大会に臨むに当たっての課題について少し。

メダル数で圧倒した韓国の五輪戦略を日本は真似るべきか(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース

上のリンク先の記事にある様に、韓国は40名余りの選手派遣で、金6個を含む14個のメダルを獲得した。ショートトラックでは、転倒さえなければ、メダル独占という内容のレースもあった。
それに対して、日本は90名余り派遣しても、金は「ゼロ」。完敗である。

橋本 聖子 日本選手団団長も総括で語っていたが、韓国の選手強化から学べることはたくさんある様に思う。

確かに、トリノ大会の惨敗からは、入賞の数もメダル獲得数も多くはなったけれど、入賞できない種目で、如何に入賞を狙うのか…、メダルが期待できる種目で、如何にしてメダルが獲得できるのか…その部分に踏み込む姿勢を、見せて欲しい。
ソチ大会では、もっと良い成績が上げられるように。


最後に、この大会でブレークした感のある選手について、触れたい。
(実は、このエントリーでは、この部分を強調したいと思って書いているつもり。)

前回は、間違えなく、カーリングの本橋 麻里だった。

では、今回は?…

スピードスケート女子の、小平 奈緒だろう。

最初の500mでは12位。

この時点では、「日本代表の選手の一人」程度の存在感だったと思うし、実績のある岡崎 朋美に取材陣が殺到するだろうと予想していたのは、多分私だけではなく、国民の大多数もそうだったに違いない。

しかし、ここから小平の「逆襲」が始まる。

小平自身も、500mが「一番の思い出」と語っているように、負けすぎた「悔しさ」を、残りのエントリーしているレースで、見事にぶつけることができた。
故障も経験しての「檜舞台」だから、失う物などないのだろう。

1000mで5位入賞。
1500mでも5位入賞。
しかも、1000mでは、0.08秒差でメダルに手が届いた程の「惜敗」だった。

その活躍で、日刊紙でも大きく取り上げられるようになる。(少なくても、私が購読する朝日新聞は、結構大きな記事だった。)

そして、団体追い抜き。
ここでも、チームの一員として、銀メダル獲得の原動力となった。
多分、小平の「スピード」がなければ、メダル獲得など「夢のまた夢」だったのかもしれない。
「(銀メダルは)悔しい。でも、これが精一杯。私たちもできるんだというのを見せられた」…今大会「7つ目」のレースを終えての談話である。実に清々しい。

ところで、朝日新聞の平成22年3月1日の記事に、興味深い内容があった。
抜粋して紹介する。

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 日の丸を背負ってリンクを回る小平奈緒選手を見ながら、父安彦さんは満面の笑みを浮かべた。隣で母光子さんは涙をこぼした。「こんな思いをさせてくれた奈緒には、本当にありがとうです」
 今大会、最初の500mで惨敗。それでも1000m、1500mと調子を上げて5位入賞。あと一歩届かなかったメダルへ、バンクーバーでの最後の挑戦だった。
 末娘は強くなった。けがで棒に振った昨季、案じる安彦さんにメールが届いた。『大丈夫。奈緒はお父さんが思っているほど弱くないです』
 この2週間でも、成長を実感できた。団体追い抜きの初戦直前、安彦さんは観客席に手を振る娘の姿を見て驚いた。これまでは集中しようとして、観客席の方を見なかった。「五輪の場を楽しめるようになった。最初のころと違う」
 銀盤で、娘が笑っている。
「ここまで来たんだから、メダルの色はもう良いでしょう」と父。母も笑顔になった。「ハイタッチして、お疲れさまって言いたい」

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この記事を見つけて、今大会の「ブレーク娘」だと思った。だから思い入れも強い。

アスリートとしても急成長したのだろう。
『大丈夫。そんなに弱くない。』なんて、なかなか言えるものではない。
でも、「弱くない」から、惨敗の悔しさをバネにして、試合の期間中に修正できたとも言える。

2週間で修正できるのだから、4年後が本当に楽しみ。
これからの、日本女子スピードスケート界を「背負える」程の逸材だと、信じている。


まぁ、色々勝手に書いたけれど、日本が寒気に見舞われて寒さ続きの中、遠くバンクーバーは「熱い」最中だったことは、多分日本国民の誰しもが感じたことだろう。
その「熱気」を日本中にもたらした選手には、感謝している。

本当に、先週の皆さん、お疲れ様でした。

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2 Comments

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熱くてすみません。 (nanapon)
2010-03-07 14:24:10
Danchoさん、こんにちは。

歳とともに熱くなるnanaponです。
TB及びご紹介いただきありがとうございました。

文章の長さも気にならないようなDanchoさんらしい熱血記事、堪能させてもらいました。
(元気そうでよかった!)

この前スケートの清水の番組をやってたのだけど、小平が結構出てきてました。
清水もかなり応援していたようですね。

僕らにとっては応援したくなる選手がいかにどれだけいるか、が、スポーツを見るときの大きなポイントだと思います。

僕もまだ余韻は覚めやってないので、五輪ネタ書く予定です。
返信する
熱いですね~ (Dancho)
2010-03-12 20:12:45
nanaponさん、こんばんは。
少し、レスが遅れました…(冷汗)。

それにしても、凄いバイタリティですね。
そちらにお邪魔する度、新エントリーがあるのですから…。
本当に、見習いたいです。

バンクーバーオリンピックも、閉幕して半月が経つのに、まだまだネタが尽きないとは…熱いですね~。

>僕らにとっては応援したくなる選手がいかにどれだけいるか、が、スポーツを見るときの大きなポイントだと思います。

確かにそうですね。
応援する選手が出場しなければ、興味もわかないはずですからね。
興味がなければ、そもそも見ることはないですし…。

今度はサッカーのワールドカップで、お互い熱くなりたいものです。

先ずは、コメントを頂戴した事に対し、心より御礼まで。
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