Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

デフリンピック冬季大会、急転直下の中止に衝撃。

2011-02-25 00:00:01 | 健康・福祉
私は、1987年の4月に、左大腿骨巨細胞腫に罹患したが、幸いにして良性だったので、現在も元気で過ごせている。
もし悪性だったら、この病名は骨肉腫に変わり、この時点ですでに末期だったと、主治医に告げられた。
紙一重で、命が助かったという経験を有する。
したがって、現在も、加齢による発症のリスクもあって、1年に1度(6月と決めている)、癌研有明病院で定期的に検査を受けている。

「とりあえず10年、再発がなかったら、もう大丈夫だろう」という主治医の指示で、その間は、「自分の健康状態」を気にしながらで精一杯だった。とても他人の体調に気を配る様な余裕はなかった。

その10年が過ぎ、ほんの少しだけ余裕が持てた1998年。

社会人3年目の4月から、このご恩を私で実現可能な方法でお返ししたいと思って、ボランティアで手話を学んだ。
この時も、山口で研究・開発に従事していたが、勉強を始めて(しかも、「手話通訳士養成講座」を受講していた程、真面目に勉強をしていた)4年半程経った時に、本社へ開発営業に着任するように命じられ、それを機に、勉強を中断することを余儀なくされた。

今も、その状態は続いているが、私の中で「条件」が揃ったら必ず「再開」するつもりだし、定年後は、聴覚障がい者と共に…という夢もある。

手話を学んでいた4年半程で、中国5県(岡山、広島、鳥取、島根、山口)に友人ができるほどになったし、今でも年賀状のやり取りはある。
(心配なのは、今年年始の、山陰地方の集中積雪の影響をまともに食らった、鳥取県の某所に住む友人がいて、毎年返ってくる年賀状が、未だに届かない事である。元気だと良いが。)

そんな友人たちの思いに報いるためにも、必ず再開するつもりだ。

ちょっと前置きが長くなったが、そんな聴覚障がい者にとっての、4年に1度のスポーツの祭典である、「デフリンピック」の冬季大会が、資金運営の行き詰まりが理由で、突如中止が決まってしまった。

冬季デフリンピック:中止 県内4選手、現地到着後知り動揺

上のリンク先の記事…全文引用して紹介する。

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◇「4年間は何だったのか」
 スロバキアで18日に開幕する予定だった聴覚障害者の国際競技大会「第17回冬季デフリンピック」が大会運営資金の不足を理由に中止された。日本選手団主将や旗手を含む県内在住の4選手は既に現地入りしており、突然の知らせに選手は「ショックと悔しさでいっぱい」と動揺を隠せなかった。日本選手団は15日以降、ウィーン経由で帰国の途につく。
 クロスカントリースキーに出場予定で、選手団旗手の喜井寛さん(29)=大田原市=は11日に日本を出発し、スロバキア到着後に大会中止を知った。「今までの4年間の努力は何なのか。気持ちの整理もいまだできない状況です。日本そして栃木の皆さんに申し訳ない気持ちです」と県を通じて心境を明らかにした。
 選手の選考や派遣などを行っている財団法人「全日本ろうあ連盟」(東京都新宿区)によると、12日早朝、国際ろう者スポーツ委員会がメディアに大会中止を発表し、さらにスロバキアデフリンピック組織委員会もホームページを通じて中止を宣言したという。同連盟は日本選手団の派遣を中止し、15日に出発予定だった選手やスタッフには経緯や今後の対応を説明する。
 同連盟スポーツ委員会の河原雅浩事務局長は「選手が一生懸命努力してきたことが無駄になり残念。ただ、スロバキア組織委員会に問題があっただけで、デフリンピックの価値が下がったわけではないことを理解してほしい。きちんと原因究明し、二度と同じ事が起きないように要請したい」と述べた。
 大会は25の国と地域から707人(選手438人)が参加して開催される予定だった。日本選手団は52人(同21人)。県内からは喜井さんの他、原田上さん(34)=アルペンスノーボード、塩谷町▽大森伸一さん(37)=同、大田原市▽手塚久野さん(33)=同、日光市=の3選手が出場予定だった。

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出典は、下野新聞だった様に記憶しているが、栃木県のアスリートだけでなく、全国各地から集まった、聴くことだけが苦手なトップアスリート達は、皆無念だったと思う。
それを思うと、こちらも辛い。

付き合ってみると分かるが、皆さんは、「単に」というと変かも知れないし、失礼なのかも知れないが、でも、健聴の我々よりも、聴く事「だけ」が苦手なだけで、持っているスキルは、我々と全く大差がない。自家用車の運転だって、上手なものだ。仕事だって、できる人はとってもできる。

だから、最近は「聴覚障害者」とは書かず、「聴覚障がい者」と書く様に、心掛けている。だって、彼等は、社会に対して何ら「害」を齎してはいないのだから。

そんな皆さんの「努力の成果」を「発揮」する場が、運営(恐らく、手話ができる健聴者達なのだろう)の基本的なミスで、突然なくなってしまう…。

とっても寂しいし、悲しい。


二度と、こういう失敗をしない様に、色々な面で配慮して欲しい。

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