雨の日にはJAZZを聴きながら

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Michela Lombardi 『 Starry Eyed Again 』

2007年04月02日 22時24分45秒 | JAZZ
先月いっぱいで18年在籍した大学の医局を退局し,本日より民間の病院に勤務することになり,不安と期待に胸膨らませながら,心機一転,頑張っていこうと思っています。まあ,既に僕の人生もピークアウトしていて,遮二無二頑張るような歳でもないので,マイペースでやっていこうと思っていますが。幸い今度の病院は緊急手術もほとんどなく,時間の余裕もだいぶできそうなので,子供と過す時間もたっぷり持てますし,ジャズを聴く時間も作れそうです。

ということで,今日はすごく気分爽快です。先日の採血結果でも尿酸値も正常化したし,肝機能も改善(とは言ってもGPT=74と今だ高値ですが(^-^;))しているので,心置きなくビールを飲みながら久しぶりのブログ更新です。

気がつけば今日でJazzのエントリーも395個に達しているんですね。いや~沢山書いたものだと我ながら感心しておりますが,内訳を見てみますとやっぱり欧州ジャズのエントリーが多いですね。趣味を反映して管モノの作品が多いのも特徴かもしれません。それに反してヴォーカル物はほとんどありませんね~。実は意外にヴォーカルの新譜をちょくちょく買っているし,その中には気に入っているものも多いのですが,なかなか記事にするのが難しくて紹介できないだけなんですよ。ヴォーカルを文章に置き換える作業って,楽器の音の変換作業に比べて難しいと思いませんか? 

しかもヴォーカルって聴き手の個人的な「好きな声」,「嫌いな声」が評価基準に大きく関わってくるので,なかなか客観的なレビューが書きにくいと言ったこともありますしね。

僕はサラやエラなどのいかにもジャズ・ヴォーカルといった歌唱法が苦手で,どうしても白人女性ヴォーカルに好みが偏ってしまいがちです。昔ならビヴァリー・ケニーやモニカ・ゼタールンドが好きだし,最近ではステイシー・ケントが堪らなく好きです。そんな好み範疇に先日仲間入りしてきたのがイタリア人女性,Michela Lombardi (ミッシェラ・ロンバルディー)です。

「どうせ,お前,ジャケットにつられて買ったんだろ~。」と言われても仕方ないくらい綺麗な女性ですが,本当はバックの Riccardo Arrighini (リカルド・アルギーニ, 1967~)買いです。信じてください。

僕がアルギーニを初めて聴いたのは一昨年の銀座プロムナードでフランチェスコ・カフィーゾのバック・メンバーで来日した時です。カフィーゾはもちろんとんでもなく凄いプレーヤーだったのですが,僕が意外に耳を奪われたのがアルギーニの,時にアグレッシヴに時に繊細に緩急自在に弾き分けるそのピアノ・テクニックだったのです。特にその強面からは想像できない優しいバラード・プレーには酔いしれました。その後,Philology から自己のトリオ物やファブリツィオ・ボッソ入りのカルテット物などをリリースし,最近俄かにその存在感を日本でもアピールしてきている若手ピアニストです。

本作ではもちろん歌伴ですから,全体に控えめな演奏で占められていますが,時々右手のシングル・トーンで奏でられる美旋律にはうっとりしてしまいます。肝心のロンバルディーのヴォーカルは,透明感があって僕の好きなタイプなのですが,あまり癖がない清唱である分,印象に残りにくい声質かと思います。個人的にはもう少しキュートで甘ったるい,猫系の声質が好みですが。清潔感があり過ぎるのもジャスとしてはいかがなものかと。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
長い間お疲れ様でした。 (monaka)
2007-04-02 22:44:31
クリスさん、こんにちは、monakaです。
大変な生活、ご苦労さまでした。私も興味があるので、医学関係の問題などよみますが、お疲れ様でした。これからも、患者の事を親身にしていただくお医者様になってください。

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ありがとうございます。 (criss to monaka)
2007-04-03 00:16:23
大学医局生活に付きまとう学会活動や様々な雑用からは開放されましたが,これからは自分の実力だけが頼りの世界なので,別な種類のプレッシャーがのしかかってくるようで,それはそれで大変なのですけどね。まだまだ,子供が小さいので,頑張らなきゃいけません。
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ご苦労さまでしたぁ。 (すずっく)
2007-04-03 09:28:41
そして、新しい職場で、、お仕事、また、頑張ってくださ~い。
クリスさんにとって、沢山の幸せがつまった門出でありますように!
そして、ちさと君と奥様との楽しい時間が沢山とれますように。。

Riccardo Arrighini、ボッソ入り、ジョビン集よかったですよね。
しっかり、ジャズ、って、感じ。
ボーカル、、って、確かに難しい。
細かなテクニックなんかも、もちろんなんだけど、
歌は、、まぁ、歌詞がついてるので、その辺、、、また、いろいろ、、ありますよね。


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どうもありがとうございます。 (criss to suzuck)
2007-04-03 23:04:34
新しい病院も今日で二日目ですが,楽な病院かと少々,舐めていましたが,今日,いきなり重症患者を院長からふられて,悪戦苦闘の一日でした。

やっぱり楽して給料はもらえませんね。

今日,例のNHKの番組に,ちさとが出演しました。わんわんにぶつかり転んだり,回転しすぎて目を回しこけたり,笑わせてくれてました。けっこう,役者です。
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娘も医療系の大学に! (miyabijune)
2007-04-07 23:56:30
こんばんは、クリスさんのお勧めのピアノトリオとかネットで探しても見つからないことがあるんですが特別なレーベルのものだったりしますか?

話は変わって・・・・
 娘の大学の入学式に行ってきました。医療福祉学部です。学長が力説していたのがこれからの医療はチーム医療の時代、多方面から奇抜な意見を活発に言えるような人材を育てたいとおっしゃっていました。医療の世界は閉鎖的な所もあってなかなか若い人材が育っていかないとも・・・

来賓の中に総合病院の理事長という方がいらして、挨拶の徹底で病院内の改革が出来たと、何か親が聞いても納得できるようないい話でした。挨拶と返事の重要性。若い子達にどれだけ伝わったか解りませんが、反感は買っていないだろうなあと感じました。

大学病院ではご苦労されていた様子。時間の余裕が出来る分やりたいことも増えていくもんです。ブログの更新楽しみにしています。ピアノトリオの特集お願いします!!
 
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こんばんわ。 (criss to miyabijune)
2007-04-08 21:25:58
そんなに大きな御子さんがいらっしゃるんですか。いいですね。僕は結婚も子供ができたのも遅かったので,まだまだ大変です。

福祉はこれからの高齢化社会において,その重要性は益々大きくなっていきます。将来性のある学科だと思いますよ。大きな病院になればなるほど,医者など単なる組織の一構成員でしかないことを痛感します。やはりパラ・メディカル,コ・メディカルの方々の協力がなければ,なにもできません。仰るとおりチーム医療が大切なんです。

医療業界の仕事内容は意外に地味なものです。努力が報われなく,それどころか,せっかく患者さんのためにと思ってやっても,逆にうらまれたり,裁判を起こされたり,空しくなることも多々あります。御子さんもめげずにがんぱってくださいね。

>クリスさんのお勧めのピアノトリオとかネットで探しても見つからないことがあるんですが特別なレーベルのものだったりしますか?

いや,そんなことないですよ。実際に家で聴いているのはもっとレアなCDだったりしますが,ブログに載せるのはそんなレア物ではありません。極普通に買えるものなんですが,物によっては既に廃盤になっているものがあるかもしれません。具体的にどのCDかお教えくだされば,お答えできますが。

それから,ピアノトリオは最近,食傷気味であまり聴いていません。やっぱり管好きなもので。


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