帝国ホテルにクリーニングを頼んでみよう! その1

前に当ブログで、立派なホテル従業員はステキな召使につながるかもしれない。という記事を書いたところ、山橘さんからコメントをいただいて、「帝国ホテルのクリーニング・サービス」というものを初めて知りました。

すばらしい。ここまでするなんて…と驚嘆するほどの細やかなサービス。
ここのクリーニング部門で働いている方々は、裏舞台の主役です。

山橘さんが教えてくださったウィキペディアの「帝国ホテル」記事はこちら。
「帝国ホテル・クリーニング」


「ホテル内でついた汚れは確実に落とす」
そのために、
「ホテル内で使われる食材の詳細を全て把握している」
クリーニングの工程でボタンを損なわないために、
「ボタンがついたシャツはすべてボタンを外してからクリーニングする」

記事を読んだあと、サービス、という言葉の意味を、あらためて考えさせられちゃいました。
もうこれは、奉仕というより「まごころ」と呼びたい。

んで、次に何を思ったかというと…


「帝国ホテルに、クリーニングに出してみたい」


じかに手に触れて、クリーニング部門の方々の職人技を、裏舞台の人々の「まごころ」を感じたい!

 帝国ホテルにクリーニングに出そう!

さて、何をクリーニングに出そうか? 
うーむ。ここはやっぱり、定番のワイシャツだろう。

ところが――うちにはワイシャツなるものが一枚も無い。

買ってもいいけど、せっかくクリーニングに出すのにそのあと着ないんじゃなあ。もったいないゾ。

じゃ、友人から借りるか! とまわりの友人男性を思い返してみたけど、ワイシャツを持ってそうなヤロウが1人もいなかった。おお、なぜわたくしの友だちにはホワイトカラーがいないんだ。音楽人、芝居人、スポーツジムのコーチ、介護従事者…

あ、ひとりいた!
お医者さんのK先生が、いた!

借りてきました。ワイシャツ。

以前よりわたくしの「使用人ワールド愛好癖」を理解してくれているK先生。
かくかくしかじか、と説明すると、こころよくワイシャツを貸して下さいました。
でも「K先生の着たワイシャツを、わたしに帝国ホテルにクリーニング出させてください」と言ったしょっぱなは、微妙な反応でしたな。あはは。

これでクリーニングに出すワイシャツは用意できた。

さあ~あとは帝国ホテルに行くだけだ、と思っていたんだけど…

 元通りに返ってきてね ――腹黒な実験準備その� シミ抜き

「ホテル内でついた汚れは確実に落とす」
「ホテル内で使われる食材の詳細を全て把握している」

(んじゃ、一般家庭で使われる食材のシミだったら、どーなっちまうんだい? たとえば、うちにある醤油とか、さ)
そんなイジワルな質問を、アクマが、わたしの耳にささやいた。

気がつくと、台所に立って――

ウチハ「キッコーマン減塩醤油」ヲ使ッテマス

いや、ちゃんとK先生から「シミ付けOK」の了承を得ましたよ。醤油こぼす前に。本当です。でもたった数滴がこんなに広がるとは思わなかったー。アセッたなー。

ま、一度やっちゃうと、度胸がつくもんです。
他に何かないかな~と冷蔵庫の中を眺める。
これはどうだ。ケチャップ。デルモンテのケチャップ。
メジャー商品だから帝国ホテルでも使ってるかな?

他には、っと…
口笛吹きながら部屋を見渡す。

あっ! そうだ! 口紅! 
ワイシャツにゃ口紅だろう、やっぱり!
ワイシャツに付いた口紅こそ、落ちてもらわなくちゃ困るよな。ある状況下の男性にとっては。

ならんだシミ。三種類。

左から、醤油、ケチャップ、口紅です。

ちなみに口紅は、さっき近所の百円ショップで買ってきたものを塗りました。
帝国ホテルを利用するようなお客様は、百円の化粧品なんか使わんだろうなぁ。
優秀な帝国ホテル・クリーニング部門でも「想定外のシミ」かもしれない。

「シミを付けるなら(ズボンで隠れる)裾の下あたりにしてね!」
まゆげ八の字にして、わたしにワイシャツを手渡してくれたK先生。

先に謝っとく。ごめん、K先生。落ちないかも。

※長くなったのでここでいったん切ります。
この実験準備、まだ続きがあります。
次回は「ボタン付け」です。さらに腹黒です。胸が痛みます。
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