ジョンとジェイムス。

この前のブログメイドの名前の定番で、メイドたちの名前は
受け持つ仕事によって決められていた、と書きました。
では、男性の召使の場合はどうでしょう。

なんと、男性にもありました。
フットマンの、ジョンとジェイムスです。

以下は、Staley Ager著 The Butler's Guide からの引用です。
(著者のStaley Agerさんは14歳で召使のなかでは一番地位の低い
ホール・ボーイ(hall-boy)から始め、やがてバトラーとなり、
1975年に辞めるまでの53年間を召使の仕事ひとすじに生きてきた、
ウラヤマシイお方です。)

On party nights two matched footmen stood ready to open the doors
leading to the reception rooms. They were both six feet tall, wore identical
liveries and had similar features. So that the guests would have no trouble
acknowledging them, whoever stood on the left was called john and the
ohter was addressed as
James, regardless of their real names.
(下線、太字は筆者)


ドア脇にひかえる、その立ち位置で名前が決まっていたんですね。
玄関のドアに向かって左側に立っているのがジョン
右側がジェイムスです。

玄関でパーティーの招待客をお迎えする彼らは、
ふたりとも身長6フィート(約180cm)、おそろいのお仕着せを着用していた。
よく似たふたりを見分けるわずらわしさを招待客に味わせないために、
左側にいるのが「ジョン」右側が「ジェイムス」と名付けたのですね。
(メイドと同じく、ここでも彼らの本名は無視、です)

みなさんがイギリスの屋敷に招待されたとき、
左右のどちらがジョン、ジェイムスだったっけ? と迷わぬように、
前もって「神社の狛犬」をイメージしておくと良いでしょう。
「あ」型がジェイムス、「うん」型がジョンです。


こんな感じで。
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